体が硬いと、少しでも早くやわらかくしたくて痛いと感じるところまでむりやり伸ばそうとしてしまいがちですよね。でもこれってじつはNG! 痛いと脳が無意識に危険を察知して、筋肉や関節が緊張して固まってしまうのです。つまり、これではまったくの逆効果。柔軟性をアップさせるためには、イタ気持ちいい程度のところまでが限度。そのことを守ったうえで、今回もバレエダンサーの武田亜希子さんが教えてくれたエクササイズを行っていきましょう! 股関節に続き、腰まわりの柔軟性アップエクササイズをご紹介します。
Contents 目次
腰からお尻にかけて、柔軟性を高めるエクササイズ
<1>あお向けに寝たら、両ひざを曲げて左のひざに右の足首をのせます。
<2>左右のひざの間から右手を通し、左のひざ下あたりで手を組みます。つらい人は、足首あたりでもOK。息を吐きながら、両手で脚を上半身の方へ引き寄せます。このとき右側のお尻、太ももの裏が伸びて気持ちよい感覚があればよいです。
もし余裕がある人は、頭を上げて脚に寄せるようにしながら上半身を丸めてください。
息を吸いながら元の姿勢に戻り、同じ動きを5回程度くり返します。今度は、右のひざに左の足首をのせて、同様の動きをくり返してください。
骨盤を整えながら、柔軟性を高めるエクササイズ
<1>壁に手を添えて、足を自然な幅に開いてまっすぐ立ちます。
<2>息を吐きながら、お腹をえぐるように引っ込めて、骨盤を丸めるようにして傾けます。目線はお腹に向けましょう。背中も多少は丸まりますが、丸めすぎないように気をつけてくださいね。イメージとしては、腰を丸めるように、お腹を引っ込めている感覚があるのが正解です。
<3><1>の姿勢に戻したら、今度は腰部を反らせるようにして、出っ尻状態にします。丸める→出っ尻の流れをほどよくくり返し行いましょう。
<4>壁から少し離れて立ち、壁に添えている手に体重を乗せて、大きく腰をまわします。まずは右まわり。前、右、うしろ、左と大きな円を描くようにゆっくりとまわします。目安として10周行ったら、左まわりも行ってください。
慣れてきたら、少しリズミカルに。まわす回数を増やしてもよいですよ。
腰まわりの柔軟性をぐっと高めるエクササイズ
<1>左脚を前に出して座り、右ひざをラクに曲げて外向きに倒したら息を吐きながら前屈します。このとき、太ももの裏が気持ちよく伸びている感覚があるとよいです。しかし、決してムリをしないでくださいね。
<2>呼吸を自然に行ったまま、右ひざに右手をおき、少し床に寄せるように押します。左手は左脚の外側に添えて、上半身を腰から左側へひねりながら前屈します。このとき、右側の腰が伸びて、気持ちよい感覚があると正解。
今度は、右脚を伸ばして左ひざをラクに曲げ、反対側も同じ動きを行ってください。
腰まわりをやわらかくするためには、骨盤の動きをスムーズに行えるようにすることと、お尻の筋肉をしっかりほぐしておくことが重要です。今回紹介したエクササイズは、この2つに重点をおいています。骨盤は意識しないとなかなか動かさない部位なので、最初は慣れないかもしれませんが、継続することで可動域が広くなり、やわらかくなります。お尻は意外と冷えやすく、ほぐれにくい部位。こちらもやはり日頃から意識してほぐすことがポイントです。
ぜひ継続して行ってみてくださいね。
取材・文/高田空人衣
【取材協力】
※ 武田亜希子…日本女子体育短期大学舞踊専攻卒業。
様々なバレエ公演、TV、イベント、テーマパークダンサーや振り付け等を経験後、現在はクラシックバレエを中心にピラティス、ジャズダンスの講師として活動中。