冬は寒さのため、自然と姿勢が猫背になりやすく、筋肉がいちばん固まりやすくなるのが肩から肩甲骨周辺の筋肉。それゆえ重いものを持ったり高さのあるところのものを取ったりすることで、うっかり肩まわりを壊してしまったなんていうことが起こりやすいのです。ケガをしないためには、日頃から肩まわりをやわらかくするエクササイズをしておくこと。ケガの予防だけでなく、呼吸も深く行うことができるようになるため、自律神経が整い、体全体の健康にもつながりますよ。バレエダンサーの武田亜希子さんに教えていただくエクササイズを行っていきましょう!
Contents 目次
肩甲骨の柔軟性を高めるエクササイズ
<1>ラクな姿勢で床に座ったら、両腕を組んで胸部を後方へと引きます。このとき、左右の肩甲骨を離すように意識しましょう。
<2>左手で右ひじをつかみ、左側へ寄せます。上半身も左側へとひねりましょう。右側の肩甲骨が伸ばされて、気持ちよい感覚があるとよいです。
ひねりを解いて元の姿勢に戻ったら、逆側も同様に行ってください。
<2>両手を体のうしろで組んで胸を開き、肩もうしろに引きます。左右の肩甲骨を、中央に寄せるようにして意識して行いましょう。
肩甲骨~肩の柔軟性を高めるエクササイズ
<1>ひざが右側を向くようにして床に横座りします。右手を床につき、体を少し右側へと傾けます。
<2>左腕を前方から後方へ、ゆっくり大きくまわします。なるべくひじを自然に伸ばし、手先の力を抜いて大きくまわすのがポイント。このとき、肩だけ動かそうとせず、ウエストから伸びるようにまわすイメージ。目安として、10周程度行ってください。この動きを反対側も同様にくり返してくださいね。
肩まわりの柔軟強化エクササイズ
最後は、少し強めのレベルで行うエクササイズです。
<1>正座したら両腕を前に伸ばし、上半身はリラックスして前に倒します。肩甲骨、腕のつけ根が気持ちよく伸びている感覚を保ちましょう。
この動きに余裕がある人は、床についた手を前方へとすべらせて腰を上げ、ひざが直角に曲がるところまでもっていきます。このとき、腕のつけ根はなるべく床につけるようにストレッチします。
この動きは、最初2つより強めのエクササイズですので、ムリのない程度に少しずつ行ってくださいね。
肩まわりをやわらかくするためには、肩のみに意識を向けるといった、部分的な動きではなく、肩甲骨、上半身全体といったように、広い範囲を動かすようにすることがポイントです。肩まわりの筋肉、関節はとてもデリケートですので、ムリをしないことも大切!体の声をよく聞きながら、少しずつ可動域や回数に幅を広げていってくださいね。
取材・文/高田空人衣
【取材協力】
※ 武田亜希子…日本女子体育短期大学舞踊専攻卒業。
様々なバレエ公演、TV、イベント、テーマパークダンサーや振り付け等を経験後、現在はクラシックバレエを中心にピラティス、ジャズダンスの講師として活動中。