ジムに通うには時間もないし、運動が苦手なのでハードルも高い。でも、よけいなお肉が気になったり、不調を感じたりしたときに、少しでも家で体を動かしてみたい……。そんな人におすすめなのが、壁を使ったトレーニング“壁トレ”です。考案者でダイエットエキスパートの和田清香さんに話をききました。
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体勢がピタッと安定! 運動が苦手な人にこそおすすめの“壁トレ”
「壁に体のどこかをつけると安定感が一気に増すので、ふだん運動をしていない人こそ壁トレはおすすめです。手や足などを壁につけて固定するので、伸ばしたいところをしっかり伸ばせて、トレーニングとしても効率的です」と和田清香さん。
今回は、ちょっとした不調に効果的な壁トレメニューを教えてもらいました。
「だるさや冷え、むくみなどは、血流の滞りが大きな原因の1つ。パソコンワークなどで1日中同じ姿勢だったり、体を動かす習慣がなかったりすると、どんどんと滞りが蓄積してしまいます。
凝りがちな背中まわり、動かす機会の少ない側面などを、壁に体をあずけて伸ばし、滞りを改善してください」
体の動きを妨げる物が置かれていたり、かけてあったりしない壁を見つけたら、さっそく始めてみましょう。
丸まって固まったままの背中を元に戻す
<1>
体の正面を壁に向け、足先を少し壁から離して立ちます。両腕は真上に上げ、手のひらと胸を壁につけます。
<2>
手のひらを壁につけた状態で、息を吸いながら上体を後ろに倒して目線を天井に向けます。胸も天井を見上げるようなイメージで。そのまま1〜2回自然呼吸し、1に戻ってこれを5回くり返します。
背骨でアーチを描き、滞りのない背中に
<1>
体の正面を壁に向け、壁から1mほど離れて立ちます。足は肩幅程度に開きましょう。股関節から曲げる意識で前屈し、手〜お尻のラインをできるだけ水平に近づけて両手を壁につけます。
<2>
息を吸いながら、ゆっくりと背中をアーチ状にします。みぞおちを天井に向けて突き上げるようなイメージで行いましょう。
<3>
息を吐きながら、左右の肩甲骨を中央に寄せて背中をくぼませます。脚は床と垂直の状態をキープし、手や肩には力を入れないように注意。2〜3を5回くり返します。
手と脚を離すように、動かす機会の少ない側面を伸ばす
<1>
体の正面を壁に向け、壁から30cmほど離れて立ちます。脚を軽く開き、両腕を真上に上げて手のひらを壁につけます。
<2>
両脚をクロスさせて右脚を左側に引きます。同時に、両手を壁につけたまま少しずつ左下にずらしていき、手と脚を離すように体の右側面を伸ばします。
左脚はひざを軽く曲げ、右脚はひざをしっかり伸ばして。ここで4〜5回呼吸し、手脚を入れ替えて同様に。
<これはNG>
軸脚となる引かないほうの脚のつま先が外側に向いてしまうのはNG。側面を十分に伸ばせなくなるので、つま先は正面に向けたままキープしましょう。
撮影/布川航太 ヘア&メイク/ 斎藤節子 文/馬渕綾子