仕事の内容や生活習慣によって、私たちは、立ちっぱなし、座りっぱなし、前かがみになりっぱなしといった「同じ姿勢」を長時間取り続けがちです。そんな毎日が続くと、疲れが取れないどころか、コリや痛みを感じてしまうことも。ちょっとしたすきま時間にできるこれらのトラブル予防法を、ダイエットエキスパートの和田清香さんに教えてもらいました。
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「壁」を使うと効率的に体をほぐせる
仕事先や外出先で疲れやコリを感じても、横になることも、道具を使うことも難しいのが現実です。でも、和田さんは「オフィスやトイレにある壁」が便利な道具になるといいます。
「長時間取り続けた同じ姿勢をリセットするだけでなく、できれば1時間に1回程度は体を動かして滞った血液を流してあげるのが理想的です。壁を使うと体勢が安定しますし、伸ばしたい部位も意識しやすいので、短時間でも効率的に体をほぐせます」
そこで、今回はトイレなど狭い空間でもできるメニューを紹介。ちょっとしたすきま時間には「壁」を使って体を動かし、オフィスや外出先での長い滞在時間を快適に過ごしましょう。
前かがみの姿勢で緊張した肩、肩甲骨まわりをほぐす
<1>
体の右側を壁に向け、壁から30cmほど離れて立ちます。両足はそろえましょう。右腕を頭上に伸ばし、体の真横で手を壁につきます。
<2>
ひじを伸ばしたまま、水平になる位置まで右腕を後方に下ろしていきます。手を壁につけたまま、カーブを描くように壁に手をすべらせていきましょう。壁に手をつけたまま1に戻り、これを10回くり返します。体の向きと腕を反対にして、同様に。
ふくらはぎを刺激して血流を促し、脚スッキリ!
<1>
体の正面を壁に向けて立ちます。壁から30cmほど離れ、両足をそろえたら、胸の高さあたりで壁に両手をつきます。
<2>
壁についた手の位置は変えずに、息を吸いながらかかとを上げて、つま先立ちになります。息を吐きながら1に戻り、これを10回くり返します。
<3>
2のかかとを上げた状態から、息を吐きながら両ひざを曲げます。壁で体を支えながら、壁と上体は平行に、かかとはできるだけ高い位置でキープしましょう。息を吸いながら2に戻り、これを10回くり返します。
座り姿勢でつぶされたお尻をほぐし、やわらかく
<1>
体の正面を壁に向け、壁から50cmほど離れて立ちます。両腕は正面に伸ばし、手を壁につきます。左脚のひざを曲げ、左足の外くるぶしを右ひざにつけましょう。
<2>
手を壁につけたまま、右ひざを曲げてお尻を落とします。上体は少し前に傾け、頭のてっぺんからお尻までを一直線に。視線は少し落とします。ここでゆっくりと5呼吸。脚を反対にして同様に。
<伸びているのはココ!>
2のときに伸びているのは、ひざを曲げているほうのお尻と太ももの外側です。突き出すようにお尻を落とすことで、しっかり伸ばすことができます。
撮影/布川航太 ヘア&メイク/ 斎藤節子 文/馬渕綾子