インスタやブログにアップされた、ヨガのポーズが美しいと話題を呼んでいる吉川ひなのさん。長い手足を生かした優雅なポーズは、見るものを即、虜にします。そして、ハワイに移住し、ますますヨガに魅了されているそう。そんなひなのさんに、ヨガの魅力や向き合い方をうかがいました。
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ヨガは自分が心から素晴らしいと思って続けていること
ヨガ資格の中では最も信頼性が高いと位置づけられているティーチャー資格「RYS200」を見事、修了したというひなのさん。その取り組みも評価され、2017年にはヨガ界に大きく貢献した女性に贈られる「ベスト・オブ・ヨギー二」にも選出されました。
10代で芸能界に入り、これまでにも賞をたくさん手にしてきたひなのさんですが、今回受賞した「ベスト・オブ・ヨギー二」は他の賞とは違う特別な思いがあったと言います。
「これまでにも、賞をいただくことはありました。もちろん光栄ですし、とてもありがたいこと。しかし、どこか『私がもらっていいのかな』『私の力なのかな……』と自分自身が納得できていなかったり、他人事のような感覚がありました。でも、ヨガは自分が本当に素晴らしいと思って続けてきたこと。そのよさを広めたいと心から思って取り組んでいることなので、それを認めていただけたのは素直に嬉しいし、幸せだなって思いますね」(ひなのさん)
そんなひなのさんが、ヨガに真剣に取り組むようになったのは、意外にもここ数年なのだとか。
「ヨガを知ったのは、10代の頃。でも当時は、日本ではまだ浸透していなかったこともあり、興味がわきませんでした。20代後半になって、普段から体のことを相談していた方に、『ヨガに向いているからやってみたら?』とすすめられたんです。その方はスポーツやトレーニングにも詳しく、とても信頼していました。その人が言うのであれば、『やってみよう』とスイッチが入りました。それからというもの、体が変わってくことはもちろんですが、ひとつひとつのポーズができるようになるのが楽しくて、虜になっていきました」
ヨガは生涯かけてやっていく、修行のようなもの
ヨガに真剣に取り組んでいくうちに、もっとヨガを深く知りたいと思ったひなのさんは、
昨年、ヨガの国際的な資格「RYT200」を取得。この資格を取得するためには、TT(ティーチャートレーニング)と呼ばれる養成講座を200時間受けることが必要ですが、ひなのさんは、TTを受けるため、ハワイ島のジャングルに3週間ほど滞在したそう。
「私が受けたTTは、ハワイ島のジャングルにこもってヨガのトレーニングを受けるというもの。もともと大自然の中での暮らしに興味があり、それも一緒に体験できるなんて、ステキ!と思い、参加を決めたんです。そこは、電気も水道もありません。毎朝5時に起きて、瞑想から1日が始まります。夜は、月の明りとキャンドル一つだけで過ごします。そんな大自然の中でヨガを深く学んでいくと、これまでに味わったことのない不思議な心地よさが体と心に宿っていくことが実感できました」
この体験を通して、「ヨガの本質を知った」というひなのさん。
「これまでは、きれいなポーズを決めることや体を美しく見せることに重きを置いていました。でも、TTを経験してからはヨガとの向き合い方も、自分自身のマインドも大きく変わりました。ヨガは、体と呼吸を通して自分と向き合うためのもの。そして、生涯かけてやっていく、修行のようなものだと思っています」
それからというものヨガマットに座ると、自分と対話するという感覚が瞬時に得られるようになったそう。久々にヨガをすると自分の考えや体のゆがみが、体に敏感に伝わってくるのだとか。
そして、何もないジャングルで過ごした体験は、幸せの捉え方にも大きな変化をもたらしたと言います。私たちは、普段、とてつもなくたくさんの便利なツールに囲まれていますが、それでも、どこか『満ち足りない』と思ってしまうものです。しかし、ジャングルでは小さなキャンドルひとつでも、十分過ごすことができた。「足らない」と思うか「今で十分」と思うかは、考え方次第。「幸せかどうかは、自分次第」なんだということに気づいたそうです。
心と体は、密接に関わっている
ヨガを通して自分と対話するようになってからは、体調に対する考えも変わってきたそう。それと同時に、心と体がいかに密接に関係しているかを実感するようになったのだとか。
「仕事が続いて休む時間がなかったり、寝不足だったりして不調の原因が明確なときは体を休めてあげればいい。でも、そうでもないのに疲労感があったり、だるいと感じるときってあると思うんです。ヨガに取り組む前は『仕方ない』『どうしようもない』そんなふうに思っては、さらに調子を悪くしてしまうこともありました。でも今は、『なんでだるいのだろう』と、紐を解くようになりました。
そういうときは、気持ちに不安や焦りがあったりして、体に影響していることも多い。じゃあ、それを解決しようって、自分自身をコントロールする意識が備わったと思います」(ひなのさん)
心のストレスや緊張を解きほぐしたい。そんなときに、ひなのさんがおすすめするのは、「チャイルドポーズ」。まず、正座の状態になり、息を吐きながら体を前に倒します。両腕はお尻のほうに回し、手のひらを上に向けたらゆっくり息を吐きます。
「私はたまに、帰宅して一息つくのと同時にこのポーズをします。心と体がリセットできるんです」
ヨガと真剣に取り組むことで、心地よく幸せに生きていく方法を見つけたひなのさん。
余計なものを手放したからこその、内側から輝くナチュラルな美しさが印象的でした。
撮影/徳永徹 スタイリスト/鈴木ゆりか ヘア&メイク/斎藤誠 取材・文/柿沼曜子
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