「筋トレ」という言葉に抵抗感のあるダイエッターもいるかもしれません。「筋肉なんて鍛えてしまったら、太い体が余計に太く見えてしまうのでは?」と。「それは大きな誤解です」と話すのは、数多くのトップアスリートやモデルたちに、コンディショニングやボディメイクを指導している、フィッテボディメイク部でもおなじみの桑原弘樹先生。
「ダイエットで栄養制限をして体重が落ちていくと、筋肉がどんどん分解しはじめるんです。筋肉量の低下は冷え性の原因にもなるし、いいことはありません。そして、筋肉は鍛えれば鍛えるほど、まず脂肪が燃焼していきます。筋肉が太くなる、筋肥大という現象が起きるのは、そのあと。はるかかなた先の話です(笑)。ですから安心して筋トレに励んでください」(桑原先生)
では、どんな筋トレをしたらいいのでしょうか?
「トレーニングには、いちばん基本中の基本、ビッグ3と呼ばれているものがあります。ベンチプレス、スクワット、デッドリフト、この3つです。この3つは刺激する筋肉が大きく、行うと全身を効率よく鍛えることができるからなんですね。でも、これらは道具もいるし、女性が行うのはちょっときつい。その代わりに、自重(自分の体重)で女性でも簡単に筋肉を鍛えられるやり方があります」
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自重筋トレは“ゆっくり”やることで負荷が上がる
筋トレは単純にやる回数を増やせばそれだけ効果も上がりますが、続けるのが嫌になってしまいがち。そこでお薦めするのがスピードを落とすこと。ゆっくりやることでぐんと負荷がかかります。
1.プッシュアップ(基本形)10回
おなじみの腕立て伏せ。肩幅よりちょっと広めに床に手をついて、背すじを伸ばし、腕を曲げて体を下ろしていきます。この通常のやり方がきつい人は、ひざをついてかかとを上げた状態でもOK。
プッシュアップ(応用編)5回
基本形の要領で、今度はゆっくりと体を下ろしていきます。4秒かけてゆっくり下ろし3秒かけてゆっくり起こす、これをくり返します。
2.スクワット(基本形)10回
肩幅よりちょっと広めの足幅で立ち、腕を頭のうしろに組み、お尻を突き出すようにして、真下にしゃがみ、立ち上がります。背すじは丸めずに胸を張り、顔は前方に向けて。下半身全体が鍛えられます。かかとが浮いてしまってうまくしゃがめない人は、かかとの下に雑誌などを敷くといいでしょう。
スクワット(応用編)5回
基本形の要領で、ゆっくり4秒かけてしゃがみ、ゆっくり3秒かけて立ち上がる。4秒目のしゃがんだ状態でそのまま2秒停止すると、さらに効果あり。
3.バックアーチ(基本形)10回
背中の筋肉を鍛えるトレーニングです。床に両手両足を広げた状態でうつ伏せになります。スカイダイビングをするような格好で、手脚を床から上げながら上体を反らしたあと、またうつ伏せの状態に戻します。
バックアーチ(応用編)5回
プッシュアップやスクワットと同じく、ゆっくり4秒かけて上体を反らし、ゆっくり3秒かけて体を床に戻します。
※ボディメイクのスペシャリスト、桑原先生による【フィッテボディメイク部】が、月に1度開催中!