スクワットやウォーキングをしているとき、体の重心がずれていると感じたことはありませんか?その原因は「かかと」かも。
いつまでも歩き続けられる足腰をつくる「かかとストレッチ」をボディケアサロン日本橋人形町BodySign院長の宮本晋次さんに教えていただきます。
宮本さんの著書『歩けなくなるのがイヤならかかとを整えなさい』(佐々木政幸 監修、アスコム)からお伝えします。
Contents 目次
■毎日5分間の「かかとストレッチ」でゆがみをリセット
「かかとストレッチ」は体のゆがみの元となる、かかとのゆがみを改善するためのストレッチです。かかとのゆがみをリセットするために、毎日5分間の「かかとストレッチ」を続けましょう。
通勤前や、家事の合間、1日の終わりなどに簡単な「かかとストレッチ」を行うだけで、驚くほど体全体のゆがみは改善されていきます。
【STEP1】アキレス腱、足裏をさすって温める
1、手のひらをまっすぐに開き、かかとの上にあるアキレス腱をなぞるようにして、軽く押しながら 10 回さすります。かかとからふくらはぎに向けてやさしく温めていきます。
2、足裏にある足底筋膜をかかとから足もとに向けてなぞるようにして軽く押しながら10回さすります。ゆっくりとやさしくさすりながら、温めていきます。
STEP2 こり固まったかかとの関節をほぐす
1、ゆっくりと上下にかかとの関節を動かす
右手で押さえた足首を固定して動かさないようにしながら、左手でつかんだかかとの骨を上下に10回動かします。
2、ブルブルと小刻みにかかとの関節を動かす
次に、左手でつかんだかかとの骨をブルブルと振動させながら、小刻みに上下に10回動かします。
【STEP3】かかとをまわして正しい位置に
この「かかとストレッチ」のメインとなるストレッチです。かかとをまわすことで、かかとのゆがみを改善します。かかとを本来の位置に戻し、ゆがみのもとを取り除きます。
1、かかとを外側にまわす
かかとを包み込んでいる左手を、体の外側に向けて10回ほどまわします。あまり強い力ではなく、ゆっくりとかかとの動きを実感しながらまわしましょう。
2、逆まわし
かかとを外側にまわしたら、今度はかかとを内側に向け、同じように10回ほど ゆっくりとまわします。
【STEP4】お尻からふくらはぎを伸ばす
息をゆっくりと吐きながら、上体を前に倒して5秒キープする動作を3回くり返します。お尻からふくらはぎにかけての筋肉が伸びて心地よさを感じます。
【STEP5】足首の曲げ伸ばし
椅子に座ったまま、右足を伸ばして5cmくらい床から浮かせます。このとき、つま先が内側や外側を向かずひざからつま先までがまっすぐになるよう意識して伸ばしましょう。つま先の上げ下げを10回くり返します。
■改善チェックポイント
下のチェック項目が実感できれば、かかとのゆがみは改善されています。
【かかとが内側に傾いている人】
チェック1、足を内側に傾けづらくなっている
チェック2、かかとと小指球のほかに、母指球(親指の付け根のふくらんだ部分)にも重心がのり、親指でちゃんと踏めるようになる
【かかとが外側に傾いている人】
チェック1、足を外側に傾けづらくなっている
チェック2、内側に向いていたひざ頭が正面を向くようになる
チェック3、かかとと母指球のほかに、小指球(小指の付け根のふくらんだ部分)にも重心が乗り、小指でちゃんと踏めるようになる
ゆがんでしまったかかとでも1日たった5分の「かかとストレッチ」を毎日続けることでゆがみは解消できます。
かかとが正しい位置に戻ると、立ち方にも変化が出てくるため、体の重心が安定して姿勢もよくなります。
正常なかかとは、かかと、ひざ、腰、背骨、肩、頭が一直線になり、重心が安定します。そのため「骨で立つ」ことができ、ムリな筋肉への負担も少ないのでゆがみの連鎖が起きにくいのです。
『歩けなくなるのがイヤならかかとを整えなさい』(アスコム)
著者/宮本晋次 監修/佐々木政幸
著者:宮本晋次
全身骨格矯正師。ボディケアサロン「日本橋人形町BodySign」院長。30年以上にわたる施術実績をほこり、特に「かかと」が引き起こす全身の不調、歪みに注目した独自の技術が評判を呼び、スキー・スノーボードなど数多くのオリンピック選手、各種日本代表のトップアスリートの施術に携わってきた
文/庄司真紀