「私、自黒なんです」「色白で生まれたかった」、そんな言葉もよく耳にします。しかし、「みなさんがよく口にする、肌が黒い、白いは生まれつきの差ではありません。ストレッチで関節の詰まりを改善すれば誰だって、色白でうるおいある肌になれます」と話すのは、美容家であり整体エステ「ガイア」を主宰する南雅子先生。そこで今回は、南先生に「美肌」に効果的なストレッチを教えていただきました。
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肌の色や状態を左右するのは血液やリンパの流れ
「スキンケアだけをガンバっても、美肌にはなれません。肌の状態を左右するのは、ずばり血液とリンパ。それらがスムーズに流れれば、新陳代謝が活発なり毒素や老廃物は滞りなく排出されます。そうすれば、黒ずみなどはおこらず、美しい肌でいられます」と南先生。
逆に言えば、肌が黒ずんでいるのは、血液やリンパの流れが悪いということ。そして、その流れに深く関わるのが、「関節の詰まり」です。
「血液やリンパがスムーズに流れるためには、筋肉がしなやかに収縮することが大事です。しかし関節が詰まっていると、そこに付随する筋肉の動きはにぶり、血流やリンパの流れも悪くなってしまいます」(南先生)
手や足の動きに関わる関節をほぐすことで、血流促進
関節の中でも美肌に深く関わってくるのが、じつは手や足の関節。顔とは離れた関節ですが、血流の流れに重要な役割を担っています。
「血液は心臓の働きにより全身に送り出されていますが、それだけでは力不足。そこで、サポート役を担うのが足や手の筋肉を動かすことでポンプ作用が働き、血液が心臓に戻り再び送り出されていきます。そのため、足や手の筋肉を十分に動かすことも大切です」(南先生)
ところが、猫背などの悪い姿勢の人は、肩関節や股関節など、手足の動きに関わる関節もゆがんでねじれてしまっています。そのため筋肉の動きが悪く、血液やリンパの流れも停滞。すると、心臓より上の顔に栄養が十分に行き届かず、顔色を黒ずませてしまいます。
美肌のためにも手や足に関わる関節をほぐすことが大切。次の2つのストレッチで、関節の詰まりを改善していきましょう。
<ひじ回し>
ひじをまわすことで、肋骨を上げたり、肩甲骨を下げる動きを行います。腕まわりや背骨の詰まりが解消される、手の動きがスムーズに。猫背の改善にもつながります。
<1>
脚は肩幅より少し広く開き立ちます。両足の指を床から浮かせ、かかと重心になります。
まっすぐな姿勢を意識しやすいように、右手はお腹に添えましょう。
<2>
左手の指で、同側のバストから上に伸びる筋肉(押すとコリっとした感触の筋肉)をみつけ刺激します。
<2>
<1> の体制から左手を、肩→肩甲骨へとスライドさせていきます。左腕は耳をこするようにして上げていき、ひじを天井に向けます。
<3>
左手は、同側の肩甲骨を触れます。右手で頭のから左側へ近づけて、左ひじをつかみましょう。
つかんだひじを真上へ引き上げ、5秒キープ。
<4>
右手はつかんでいた左ひじを離し、再びお腹へ。
左手は指で左の肩甲骨に触れなるべく離さないようにしながら。
次に肩甲骨を内側へ寄せるイメージでひじを大きくうしろへまわしながらウエスト横に下ろします。
<5>
左手の手のひらをくるっと返し、正面へ向けます。手は親指と中指をくっつけたキツネ手にして、ひじから下をストンと脱力して下ろします。
手もとをキツネ手にすると、腕からよぶんな力が抜けるので、肩まわりがほぐれやすくなります。
<1>~<5>を3回くり返したら、左右反対も同様におこないましょう。
<足首ほぐし>
足首をやわらかくすることはもちろん、いつの間にかついてしまった脚の曲がりグセを正すストレッチ。足首をほぐすことで、足の筋肉がしなやかに動くようになります。
<1>
あお向けに寝たら腰幅程度に足を開きます。つま先は天井に向けます。右手は背中の下、左手はおなかに添えておきましょう。
<2>
右ひざを曲げ、できるだけ足をお尻に近づけます。この際、足裏は床につけたままは、擦るようにして移動します。
<3>
ひざは曲げたまま、足の指を丸めるようにしてかかとを床から引き上げます。曲げた足指は床につけます。太ももやふくらはぎ、足の甲には力が入らないようにしましょう。
<4>
次にかかとを床につけ、つま先を床からアップ。丸めていた指を伸ばします。
<3><4>を10回往復くり返したら、左右反対も同様におこないましょう。
ストレッチで血流やリンパの流れがよくなれば顔の黒ずみはもちろんですが、しわ、たるみ、肌あれ、髪のパサつきなどの改善にもつながります。簡単なストレッチながら、いいこと尽くめ! ぜひ、実践してみましょう。
撮影/山上忠 モデル/成田沙季(ニュートラルマネジメント)ヘア&メイク/斎藤節子 文/柿沼曜子 衣装協力/アディダス