薬膳というと、「難しそう」「変わった食材が必要」など、敷居が高いイメージを持っている方が多いかもしれません。そんな人のために、コンビニ食に“ちょい足し”でできる、簡単薬膳をご紹介。今回は、ちょっと疲れたな、体調がイマイチだなと感じたら思い出してほしい、元気になる組み合わせです。
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疲れた体を労わる食事選びとは?
私たちの体は食べたもので作られています。慢性的に疲れやすい、息切れしやすい、ため息をついてしまう…。そんな人は、消化器系が弱っている可能性が高いのだそう。
「消化器系は、食べたものを消化して吸収する働きがあります。消化器系が弱っていると、どんなに体にいいものを食べても、栄養を吸収して運べないので、全身に巡らずせっかくの栄養がきちんと使われません。疲れを感じるときは、まずは消化器を元気にする食事からはじめてみましょう」(齋藤先生)
疲れやすい、食欲がないな、と思ったときは…【とろろそば+焼き鳥(塩)】
疲れやすい人に一番おすすめなのが、山いも。山いもは「山薬(さんやく)」という滋養強壮の生薬としても使われています。疲れているときやパワーをつけたいときに選びたい食材です。消化器系が弱っている人には、それを元気にしてくれる力も。また、そばは寒涼性の食べもので、体を涼しくしてくれる効果があるので、暑い時期におすすめです。夏は食欲を失いがちなので、消化器系を元気にしてくれるとろろをトッピングした、とろろそばが◎。そばが体を涼しくする分、体を温める温熱性の鶏肉を組み合わせて、じょうずにエネルギーを補給しましょう。
<薬膳まめ知識>
疲労回復にいい山いもは、体の中の湿気を逃したり、水分を巡らせる働きもあります。体の中に湿度がたまると消化器系が弱ると言われていて、梅雨時期に食欲がなくなるのはそれが原因の場合も。はもちろん、ほかにもじゃがいもやさつまいもなどのいも類や、利尿効果のある豆類がおすすめです。水分が巡らずたまってしまい消化器が弱くなると、水分過多でむくみやすくなります。むくみも消化器系が弱っている場合があります。
<疲れたときにおすすめ! コンビニドリンク>
・豆乳
・麹甘酒
・玄米茶
不調まではいかないけど、なんだか疲れたな〜というプチ不調を見逃さないで! こういうときこそ食事でリカバーできる知恵を持っておくと安心ですね。
イラスト/伊藤ハムスター 文/高野瞳