薬膳というと、「難しそう」「変わった食材が必要」など、敷居が高いイメージを持っている方が多いかもしれません。そんな人のために、コンビニ食に“ちょい足し”でできる、簡単薬膳をご紹介します。冬だけでなく、1年中悩む人も多い冷え性。体を温めてくれる食材を意識して選んで、内側から温める習慣を身につけましょう。
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体を内側からポカポカに温めてくれる食材とは?
冷えは想像以上に体の機能に作用します。冷え性が気になる人は、外側から温めるのはもちろん、食事で内側からも体を温めてあげましょう。
「冷え性改善のためには、体を温める効果のある“温熱性”の食材を選んでください。例えば、カレー。スパイスがたくさん使われているので内側からじんわり温めてくれます。作るのが面倒、という人はコンビニで買えるのでぜひとり入れてみてください」
体を内側から温めたいときは…【カレー+フライドオニオン】
カレー粉にはベースでコリアンダーやターメリック、クミンなどのスパイスが使われています。これらはすべて「温熱性」の食材で、体を内側から温めてくれます。ターメリックは、血流を促す作用があるので、生理痛の薬としても処方されることがあります。「飲む前に」というのも、代謝や巡りをよくするという意味で、効果が期待されます。また、トッピングに選んだ玉ねぎも温熱性の食材。フライドオニオンなら日持ちしますし、持ち運びにも困りません。カレーにトッピングしてもおいしい上に、食感のアクセントにもなります。ほかにもトッピングしたい場合は、ゆで卵や温泉卵もおすすめ。卵は造血作用があるので、巡りをよくするターメリックなどと合わせることで、体中に血を作りながら巡らせてくれます。
<薬膳まめ知識>
冷えが気になるからといって、「温熱性」の食材だけを食べるというのはNG。食事はバランスが大切です。野菜や豆腐などの「涼寒性」の食材や、いも類などの「平性」の食材など、バランスよくとることを心がけましょう。調理法で食材の性質は変わりませんが、「涼寒性」の食材を食べるときは温めても◎。消化器が弱っている人は、人肌以上に温めてから食べるようにすると消化に負荷がかかりません。また冷奴にしょうがなどを合わせるように、「涼寒性」の食材に「温熱性」の食材を組み合わせても効果的です。
<冷えにおすすめのコンビニドリンク>
・紅茶
・甘酒
体を温める食材、熱を冷ます食材など、偏らずにバランスよく食材を組み合わせて、じょうずに体調管理できるようになりましょう。
イラスト/伊藤ハムスター 文/高野瞳