薬膳というと、「難しそう」「変わった食材が必要」など、敷居が高いイメージを持っている方が多いかもしれません。そんな人のために、コンビニ食に“ちょい足し”でできる、簡単薬膳をご紹介します。「なんだか体が重い…」というとき、コンビニ食定番のおにぎり+おみそ汁も、具材をきちんと選ぶとむくみケアに。
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むくみケアは、体内の水分代謝がカギ
ふだんから、「体が重い」「トイレの回数が少ない」という人は、体がむくんでいることが原因かも。コンビニ食でも、利尿作用を促してくれる食材を選ぶことが大切です。
「体の中の水分代謝で、いちばんの要になるのが排尿です。水を出すという行為が大事。気がつくと何時間もトイレに行っていない、ということにならないように定期的にトイレへ行くことを心がけてみてください。さらに、食事では利尿作用を促してくれる食材を選んで、“出せる体”に整えましょう」
むくみが気になるときは…【昆布やわかめのおにぎり+あさりのみそ汁】
おにぎりとカップのおみそ汁は、コンビニ食の定番的メニュー。忙しくてささっと食事を済ませたいときに選ぶことも多いと思いますが、そんなときでも薬膳の知識があれば選ぶものが変わってきます。
昆布やわかめなどの海藻やあさりは、体の水分代謝を助けてくれる食材。利尿作用があるので、むくみが気になる人にはおすすめ。あさりは、飲み過ぎた次の日、二日酔いのときにも効果的です。
むくみが気になるときはこのような、海藻類、貝類のほか、瓜類や豆類もおすすめです。逆に砂糖を多くとることは避けましょう。砂糖は保湿の効果があるので水をためることにつながります。
水分代謝がなかなかされずに水のたまった体になると、ほかにもこのような不調がみられることがあります。
・体が重だるい
・食事のあとの眠気がひどい
・睡眠中によだれが出る
・ガンガンと頭が重いような頭痛がする
・お腹がゆるみやすい
・下半身が冷える、腰痛
水分は摂取することも大切ですが、とりすぎ、あるいはとっても出ていかないと逆にたまって悪影響が出てしまうことも。巡らせることが重要なので、摂取する、そして体から出す。このような一連の流れをぜひ意識してみてください。
<薬膳まめ知識>
体に水分がたまって排出できず、流れが悪くなると、消化器も弱ると言われています。水分は重いので、きちんと巡らせるためには体が元気でないといけません。そんなときは、消化器を元気にして消化を助けると言われているいも類や、体内の水分を巡らせてくれる豆類を食べると効果的です。ふだんから元気がない人や食欲がわかない人にもおすすめ。また、湿度が高くなると食欲が落ちるという人も、これらの食材をとると体もスッキリして元気に過ごせますよ。
<むくみケアにおすすめ! コンビニドリンク>
・コーヒー
・ウーロン茶
利尿作用のあるコーヒーは、むくみケアだけでなく、二日酔いのときにもぴったりです。
季節や体調に目を向けて食材選びをすると、不調が出やすい時期でも、気分も体もスッキリして過ごせそうですね。
イラスト/伊藤ハムスター 文/高野瞳