休日明けの朝、だるさを感じたり仕事をする意欲がわかなかったりすることありませんか? これは決して仕事がイヤだとか面倒くさいとかではなく、じつは「ブルーマンデー症候群」なのだそうです。今回は「ブルーマンデー症候群」について睡眠コンサルタントの友野なおさんに教えていただきました!
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現代人が陥りやすい「ブルーマンデー症候群」とは?
「ブルーマンデー症候群」の原因は、決して仕事が嫌いであるとか、面倒くさがりということではなく、じつは週末の過ごし方にあるのです。
例えば、「金曜日の夜は羽を伸ばして遅くまで寝ない」、「土曜日、日曜日はお昼すぎまで眠っている」、「お休みの日は家でゴロゴロしたりゲームをしたりして過ごす」、「週末は夜型生活になる」といった項目にひとつでも当てはまっていませんか?
ブルーマンデー症候群になってしまう背景には週末の「社会的時差ボケ」が潜んでいる可能性が高いと指摘されているのです。海外に行くと「時差ボケ」の症状に悩まされる人も多いと思いますが、じつは日本にいてふだんの生活をしていながら「時差ボケ」になっている現代人が増えており、これを「社会的時差ボケ(ソーシャル・ジェットラグ)」言います。
平日の睡眠時間が短く、それを補おうと休日にたっぷり眠る、いわゆる「寝だめ」をしている人は社会的時差ボケの可能性が…。ブルーマンデー症候群の人は、まず自身が社会的時差ボケになっていないか確認しましょう。
社会的時差ボケは慢性的な睡眠不足状態が続く睡眠不足症候群の人に併発する傾向が高いということが言われており、平日の睡眠時間に比べて休日に2時間以上長く眠ってしまうという人は注意が必要です。
「ベッドに入って1秒もたたずに眠れる」とか「どこでも場所を選ばずに眠れる」ということを「自分は快眠者だ」と自慢げに話す人がいますが、これは誤った認識。これらの状態は日々の睡眠が足りていない証であって、日ごろから適正な睡眠時間や質が確保できていないことによる体、脳、心の悲鳴なので、決して自慢できることではありません。
社会的時差ボケを防ぎ、ブルーマンデーを引き起こさないための週末の過ごし方のルールは「休日の寝坊は平日のプラス2時間まで」、そして「日中は外出し、なるべく光を浴びる」というたった2つのポイントのみ。
起床時刻が2時間以上遅くなってしまうと、たっぷり眠って疲労回復したかと思いきや、体内時計が乱れてかえって週末に疲れをため込んでしまい心身の不調を感じる結果になってしまいます。また、起床後、目の中に光が入ってから約14~16時間後に眠気が訪れるメカニズムが働くため、遅い起床はどんどん眠気が訪れるタイミングをうしろ倒しにし、夜更かしリズムを作り上げてしまいます。
また、日中に光を浴びてセロトニンを活性化させ、活動することも大切なポイントです。
休日は外出して活動的に過ごしている人のほうが夜の快眠は確実に約束されますし、QOLも高く維持されます。週末の過ごし方が1週間のスタートを決めます。起床時間や日中の過ごし方に気を配ることで、週末に疲れを「ためる」習慣から「解消する」習慣へ変えていきましょう。