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寝ているのに顔色が悪い、なぜ? 昨日の眠りの質が分かる「10秒間の答え合わせ習慣」
今やアプリやウェアラブルデバイスを活用して自分の眠りを可視化させることができるようになりました。とても便利ではありますが、もっと手軽に自分の眠りをチェックする方法はないかというご質問をよくいただきます。そこで今回は、「昨日の眠りの質がどうだったのかチェックする方法と睡眠の大切さ」を睡眠コンサルタントの友野なおさんに教えてもらいました。
Contents 目次
起床後10秒でわかる眠りのチェック方法
まず習慣にしていただきたいのが、起床後、顔を洗う前に10秒間鏡に映った自分の顔をしっかりと見ることです。
睡眠不足の状態では、目の下の青グマ、目の充血、顔色の悪さ、フェイスラインのたるみ、乏しい表情や口角の下がりなどが目立ちます。実際に2013年にスウェーデンにて行われた研究では、睡眠不足の女性の場合、まぶたが垂れ下がり、目は充血して腫れぼったく、目立つクマもできることが報告されているのです。さらに、肌の血色も悪く、シワや小じわが目立つうえに、口もとも垂れ下がることが指摘されています。
日本でも20~40代の睡眠不満足者と満足者の男女832名を対象に、「睡眠が及ぼす肌への影響」に関するインターネット調査を実施した結果、肌のくすみ、乾燥、毛穴、シワ、ハリ、吹き出物、しみ、すべてにおいて睡眠に不満を抱いている群のほうが悩まされているということが明らかになりました。
鏡に映った自分の顔でこのようなことが気になる場合には、睡眠の時間が足りていないか、睡眠の質が悪かった可能性があるサインなので、睡眠を見直すきっかけにしましょう。
では、なぜ睡眠に問題があるとさまざまな不調につながるのかというと、細胞の修復、疲労回復、たんぱく質合成、新陳代謝の促進に重要な役割を果たしている成長ホルモンが大きく関係しています。成長ホルモンは、言わずと知れた「天然の美容液ホルモン」とも呼ばれるホルモンです。睡眠前半の徐波睡眠(深い睡眠)時、特に第一周期に最大の分泌量を示すことから、この間は成長ホルモンシャワータイムといわれることもあります。
日中受けた肌や体のダメージを修復・再生を促してくれる抗加齢作用の働きがあるため、健康や美容の維持に成長ホルモンは欠かすことのできない非常に重要な役割を果たすのです。しかし、残念ながら成長ホルモンの分泌量は18~20歳をピークに、加齢とともに減少していってしまうという落とし穴もひそんでいます。
翌朝にシャキッとした自分の顔と出会うためには、就寝時間が0時を超えないようにして7時間程度を睡眠時間の確保を心がけると同時に、就寝直前までスマホを見ない、ギリギリまで仕事のメールを返信をしない、ぬるめのお風呂に入るなど、睡眠の質向上につながるようなナイトルーティーンを心がけることも大切です。
しっかりと良質な睡眠がとれていると魅力度が高い、相手に「知的である」という印象を与えるという研究報告もあり、日々の睡眠がいかに自分が周囲に与えるイメージを左右するかが分かります。
起床後は必ず自分の顔を鏡にうつし、ひと晩の眠りの答え合わせを行う習慣をつけましょう。