自粛やリモートワークが続いて、懸念されているのが“脳疲労”。「コロナ禍では身体疲労よりも精神的ストレスやIT疲労が重なり、脳疲労の蓄積が増えています」と話すのは稲毛病院・健康支援科部長の佐藤務先生。今回は、このほど開催された生産量日本一の地鶏『阿波尾鶏』のセミナーから、脳疲労によい物質として注目を集めるイミダゾールペプチドについてお伝えします。
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気づきにくい脳疲労
急激にI T社会にシフトした現代生活で脳疲労はたまる一方。脳の疲れは肉体の疲労とは違い、疲れていることに気づきにくいという特徴があります。
「脳の疲労はやる気や達成感が疲労感を感じにくくし、隠れ疲労となりやすく、気づくのが遅れがちです。“飽きた”と感じたら、脳も体も疲れている証拠。早めのケアが大切です」と佐藤先生。
脳の疲労がたまると、頭痛やイライラ、集中力の低下、眠気などが症状として現れるように。このような疲労を軽減する物質として注目されるのが、イミダゾールペプチドです。
「体と脳の両方の疲労回復のカギは、抗酸化物質が含まれた食品を積極的にとることです。心身両方の疲労ケアにすぐれたパワーがある成分は稀で、その代表的なものがイミダゾールペプチドです」
イミダゾールペプチドは渡り鳥や回遊魚が多くもつ「疲れ知らず」成分で、何万キロという距離を休まず移動するために酷使する渡り鳥の羽のつけ根や、まぐろやかつおなどの尾びれの部分に多く存在します。
これは人間の脳や筋肉にも含まれる成分ですが、加齢とともに減少し、脳疲労が蓄積した現代人は意識して食品からとるといいそうです。
少ない量で効率的に疲労ケア
イミダゾールペプチドが豊富に含まれる食材といえば鶏むね肉。なかでも、徳島県が開発したブランド地鶏『熟成阿波尾鶏』(貞光食糧工業株式会社)は、一般的なブロイラーに比べて2倍多くイミダゾールペプチドが含まれていることがわかっています。(鶏もも肉で1.3倍)
地鶏といえば、比内鶏、名古屋コーチン、薩摩地鶏が日本の三大地鶏として知られていますが、それらと比較しても阿波尾鶏はイミダゾールペプチドの含有量が圧倒的に多いそう。
「イミダゾールペプチドは2~4週間以上200~400㎎を毎日継続して摂取することで効果が期待できることがわかっています。心身ともに疲労回復をサポートする阿波尾鶏は量を多くとらなくても豊富なイミダゾールペプチドを摂取できるので効率的です」
イミダゾールペプチドのほか、グルタミン酸、アスパラギン酸などのうま味成分がほかの地鶏に比べて高いこともわかっています。
炊飯器で作る カンタン絶品カオマンガイ
栄養価が高い『熟成阿波尾鶏』を用いたカオマンガイのレシピをご紹介しましょう。おうちで過ごす年末のスペシャルディナーにもピッタリの一皿です。
【材料】(2人分)
熟成阿波尾鶏もも肉 1枚
◎料理酒 大さじ1
◎塩 少々
◎こしょう 少々
<ジャスミンライス>
ジャスミン米 1合
しょうが(厚切り) 2枚
レモングラス 2セット
ライムリーフ 2枚
八角 1個
にんにく 1片
塩 小さじ1/2
水 200ml
<ソース>
みそ 小さじ1
豆板醤 小さじ1
はちみつ 大さじ1
酢 大さじ1
しょうが(みじん切り) 小さじ1
長ねぎ(みじん切り) 大さじ3
ナンプラー 大さじ2
<つけ合わせ>
パクチー
お好みの野菜(トマト、きゅうり、レタスなど)
【作り方】
(1)鶏もも肉に◎の調味料で下味をつけ、10分程度置く。
(2)ジャスミン米を数回水洗いする。
(3)炊飯器にジャスミン米、しょうが、にんにく、レモングラス、八角、塩水を入れ、(1)の鶏もも肉をのせて、早炊きモードで炊く。
(4)材料を混ぜてソースを作る。
(5)炊き上がったジャスミン米を器に盛り、食べやすい大きさにカットした鶏もも肉をのせパクチー、お好みの野菜(トマト、きゅうり、レタスなど)を添える。
脳と体の疲労回復に役立つ『熟成阿波尾鶏』。
脳だけ、体だけによい成分はたくさんあるものの、イミダゾールペプチドは両方に効果的というのがすごいところ。年末年始の疲れやすい時期に、とり入れてみてはいかがでしょうか。
文/庄司真紀