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「スパイスの混じり合う香りが、心を整えてくれる」 人気スパイス料理研究家・印度カリー子さんの元気の秘密
これからの暑い季節、無性にスパイス料理が食べたくなるという人は多いはず。「スパイスはインド料理だけでなく、日本の食材や和食とも相性がいいんですよ」と話すのは、スパイス料理研究家の印度カリー子さん。カリー子さんは、スパイス初心者のための専門店「香林館」の運営、企業のコンサル、香辛料の研究と、スパイスの魅力を広めるため精力的に活動中。今回は、そんな印度カリー子さんの元気の秘密についてお聞きしました。
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スパイスはちょい足しするだけでOK!
スパイス料理というと、日本の食卓にはまだなじみのないものですが、じつはカレーだけではなくて、日本の食材や和食とも相性がよいということはあまり知られていません。たとえば、クミンとしょうゆの組み合わせ。しょうゆに小さじ1/8ほど、ほんの少しのクミンを混ぜ、これをおひたしにかけるだけで、エスニックの風味がつけ足され、がらっと雰囲気が変わります。
トマトとコリアンダーも相性がよくて、ナポリタンにちょい足ししてもおいしいんですよ。魚介とスパイスも相性がよいですし、何か特別な食材や料理法が必要なわけではなく、日本で売っている食材や和食に“ちょい足し”するだけでいい。それがスパイスの大きな魅力です。
立ち上がるスパイスの香りに癒しの効果♪
さらにスパイスの魅力といえば、私を含めスパイス料理をする人の間でよくいわれているのですが、料理をしている間の幸せです。スパイスが混じり合ったとき、その単独ではない複雑な香りが立ち上って、なんともいい香り。その香りを嗅ぐと、すっと気持ちが落ち着くよう。朝の目覚めがよくなるという人もいて、私にとっても心を整えるために欠かせない瞬間だと思っています。
また、スパイスの健康効果は多岐にわたるのですが、日常的にセルフケアとしてとり入れているのが、ターメリックジンジャーティです。
しょうがとはちみつをお湯に溶き、そこに耳かきひとさじ程度のターメリックを加えます。そしてマグカップごと電子レンジで温めるだけ。体がポカポカと温まるので、ちょっとした不調や「風邪をひきそうだな」というときにおすすめのレシピです。
辛みのあるスパイスや早朝ウォーキングでストレス発散
現代人のストレスを癒すのにもスパイスは役に立ちます。私はストレス発散に辛いカレーを食べることが多いですが、スパイスを使った辛いカレーはストレス対策にもいいですよ。私は辛いカレーを食べたあと、さらに発汗を促すためサウナに行っています! チリペッパーに含まれるカプサイシンは脂肪燃焼作用があるので、ダイエット効果もありますし、心もリセットできます。
私も過去に7kgのダイエットに成功しているのですが、そのときも毎日スパイスカレーを食べていました。スパイスカレーは、カレールゥから作る一般的なカレーとは違って、糖質や脂質が抑えられますし、なんといってもスパイスの香りが脳を活性化させ、心を満足させてくれることが大きいですね。物足りなさを感じないので、量を控えめにしても満足できるんです。
スパイス以外では、朝の日の出とともにウォーキングもしています。最近は日の出が早いので、日の出を見たいがために夜は9時半くらいには寝ているんです。現代のストレスは情報過多によるものが多いので、歩くときは情報を完全にシャットアウト。ただただ歩くことだけに意識を向けています。そうすることで、しっかりと自分と向き合うことができます。ウォーキングをしている人もたくさんいらっしゃるでしょうが、漠然と歩くのではなく、気持ちを歩くことに集中するともっといいと思いますよ。
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最後に、「スパイスもオリーブオイルのように、日本の家庭にしっかり根づいた存在にしていきたい」と展望を語ってくれた印度カリー子さん。使いやすいスパイスの筆頭は、“タ・ク・コ”。ターメリック、クミン、コリアンダーだと教えてくれました。カリー子さんのレシピをまとめた書籍『一肉一菜スパイス弁当 毎日食べたいおかずと、冷めてもおいしいカレー』(世界文化社)が好評発売中です。興味がある人は、ぜひチェックしてみてくださいね!
参考書籍
『一肉一菜スパイス弁当 毎日食べたいおかずと、冷めてもおいしいカレー』(世界文化社)
取材・文/庄司真紀