暴飲暴食や、過労、冷え、ストレスなど、不調の原因はさまざまです。「なんとなく不調が続く……」そんなときに、それぞれの原因にあわせ、手軽にとり入れられるのが薬膳。食材のエキスを煮出し、お茶として飲む薬膳茶なら誰でもカンタンにできるのでオススメです。そこで自宅でもつくることができる薬膳茶レシピをご紹介します!
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胃腸にストレートに届き、機能を高めます!
固形の食べものは十二指腸や腸で吸収され、胃では吸収されません。しかし薬膳茶なら、お茶に溶け出た成分を吸収することが可能です。温かいお茶なら胃を温めることもできますし、消化を促したり、胃の機能を補う効能が胃に直接はたらきかけます。
薬膳茶と聞くと「なんだか難しそう……」というイメージを持っている人もいるかもしれませんが、日頃から飲む機会の多い紅茶やハーブティーなどをベースに、薬膳のアイディアをプラスすれば、意外と気軽に楽しめるんです!
心がリラックスするだけでなく、胃もいい状態になるので、ぽっこりお腹を解消することもできますよ。
あなたに合うのはどのタイプ? 薬膳茶レシピ3つ
体の状態を改善する食材を選ぶのが薬膳の基本。まずは、あなたの今の体調に合ったお茶を選んでみましょう。
- 過食気味だ
- お腹が張っている
そんなお悩みを持っている人は、消化を促す「フレッシュハーブティー」がオススメです。
バジルやタイムといったハーブ類は、食べ過ぎて胃がもたれたり、慢性的にお腹が張っている人にピッタリ。食後に飲むと、消化不良が防げます。
続いて……
- 冷たいものをとりがち
- 胃のあたりをさわると冷たい
という人は、胃を温める「ハトムギ茶」や「ローズ&オレンジティー」がオススメです。
夏になると、冷たいもののとりすぎで胃が冷えきってしまう人が急増。温め作用の高い食材で胃の内側から温めましょう。乾燥させたしょうがには、体の芯からじんわりと温める効果があります。
そして
- 食欲がわかない
- ストレスを感じることが多い
という人は、胃のはたらきを補う「ローズヒップしょうが紅茶」がオススメです。
食欲不振や胃痛、さらに胃の機能自体がダウンしてしまった人は、古代から胃腸薬として使われていたクミンや、胃のはたらきを助けるローズヒップなどを組み合わせたお茶を飲んで胃腸を休めましょう。
それでは、3つのお茶のレシピを紹介していきます!
フレッシュハーブティー
■材料(1人分/約3杯)■
カモミール:6~7本
バジル:2本の葉を摘む
タイム:5~6本
しょうが(生):うす切り3~4枚
■つくり方■
(1)フレッシュのハーブはよく洗って水気を切り、ポットに入れる。
(2)(1)に沸騰したお湯を300mlほどそそいで5分ほど置く。
(3)成分が抽出されて色が出てきたら茶こしでこしてカップに注ぐ。(ハーブは乾燥したものを使ってもOK。その場合の分量は、カモミール小さじ1、バジル小さじ1/2、タイム小さじ1/2。つくり方はフレッシュハーブと同様)
★ポイント
胃酸過多や胸やけなど、神経性の消化不良を和らげてくれるカモミールをベースにバジルとタイムをブレンド。ハーブのさわやかな香りが気の巡りも促します。しょうがも少量使うことで気を巡らせる効果が。ハーブティーが苦手、という人はハチミツを少量加えると飲みやすく。
ローズ&オレンジティー
■材料(1人分/約2~3杯)■
陳皮(みかんの皮を乾したもの):小さじ1
オレンジ:1枚(うす切り)
■つくり方■
(1)2~3カップほど入るポットを温めて、砕いたローズペタル、陳皮を加えて沸きたてのお湯をそそぎ、ふたをして5分ほど置く。
(2)ティーカップに皮をむいたオレンジのうす切りを入れて、上からお茶をそそぐ。
(3)ティースプーンでオレンジを押して果汁をしぼってから飲む。
★ポイント
女性ホルモンの調整作用があり、女性のためのハーブといわれるローズペタルに、気を整える作用を持ち、体を温め、冷え症の改善にも使われる陳皮をブレンド。みかんの香りはとびやすいので、いれたてを楽しんで!
ローズヒップしょうが紅茶
■材料(1人分/約3杯)■
紅茶:小さじ1
ローズヒップ:小さじ1(砕いたもの)
クミン:小さじ1/2
しょうが(生):うす切り3枚
■つくり方■
(1)小鍋に材料を入れ、お湯を300mlほどそそいで中火にかける。
(2)沸騰したら20秒ほど弱火で煮て、火を止め、茶こしでこして飲む。(胃酸過多の人はローズヒップを除く)
★ポイント
温め効果のある紅茶と消化を助けるローズヒップを混ぜて、胃腸のはたらきをアップしてくれるクミンと生しょうがをプラス。胃の機能を複合的にサポートして高めてくれます。ローズヒップの酸味もおだやかに。
不調でお悩みの人は、ティータイムに薬膳茶を試してみてはいかがでしょう?
文/FYTTE編集部