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今、脳疲労で眠れない人が増加中! 睡眠の質を高めてぐっすり眠るための足刺激テクニック
足から全身に働きかけることで健康的な毎日を生み出す「足ウェルネスⓇ」というライフスタイルを提唱している足のひと 鈴木きよみさん。足裏に表れる表情を読み解き不調の原因を見出す、先生の足相診断をレポートします。今回のモニターさんは、眠りが浅く何度も目が覚めてしまうことにお悩みです。最近増えているという、睡眠の質のお悩みを解決する足刺激テクニックをご紹介します!
Contents 目次
足色が赤くて土踏まずが白い人はアクティブなタイプ
今回のモニターは、50代前半のSさんです。広報のお仕事と副業でも活躍されているので、日常的に外歩きの時間が多いそうです。手足や顔のむくみや、体のゆがみも気になるそうです。
Sさん:「最近は寝つきが悪く、夜中によく目が覚めてしまいます。疲れがとれにくいことと、太りやすくなったのも悩みです」
Sさんの足は、『運動足』と言われるじょうぶな印象の足で、足幅がしっかりとあることが特徴です。
きよみ先生:「部活などでかなりしっかりと運動をした経験があるのではないですか? 足の印象から、とても活動的なタイプの方だと思います」
Sさん:「はい、ずっとテニスをやっていましたし、今でも寝る前にエクササイズをしています」
Sさんのように活動的な人は、足色が赤く、土踏まずはきちんと凹みがあり白い足相をしていることが多いそうです。
きよみ先生:「指先を見ると力を抜いているつもりでも、指がぴたっとくっついていますね。このような足の状態の人は、意思が強く、やろうと思ったことをまっしぐらにやり遂げるタイプの人が多いのです」
Sさん:「すごい、本当にそうです! 自分でもいつも動いていないといられないくらいアクティブなほうだと思いますし、負けず嫌いなので、何事もやり遂げたいと思って行動します」
足の特徴を見るだけで、その人の性格や行動まで読みとることができてしまうのですね! Sさんもあまりにぴったりだったようで、とても驚いた表情でした。
内臓の足相サインがないのに眠れない人は脳疲労を疑って
ここからは、足相診断でSさんの不調の原因を探っていきます。
きよみ先生:「眠りが浅く疲れもとれないのですね。足相を見ると、内臓の働きに悪いサインは出ていないので、内臓の不調が原因ではないですね。コロナによる行動制限が緩和されたので、この春から急に行動が活動的になったのではありませんか? 急激な行動の変化によって、脳への刺激が増えて脳疲労を起こし、眠れないという悩みをもつ人が今、とても増えているのです」
最近、飲むとよく眠れるという乳酸菌飲料が大人気ですが、睡眠の質の悪い人が多いのは、コロナ禍による急激な行動変化も一因かもしれません。
きよみ先生:「自粛が続いたコロナ禍の2年間で脳は冬眠状態だったのに、2年ぶりに外で活動できるようになり、見るもの、食べるものがみんな新しい情報として入ってくるので、脳が興奮してしまいます。いったんは疲れて眠くなるものの、脳が刺激を受けているとすぐに夢を見て起きてしまい、熟睡できなくなってしまうのです」
Sさん:「眠れないと感じるようになったのは最近なので、私も脳疲労が原因のようです。自分だけの悩みかと思いましたが、そういう人が増えているのですね。私の場合はトイレに行きたくなって目が覚めるのですが…」
きよみ先生:「トイレに行きたくなって起きてしまうのは、寝ている間に自律神経のバランスが乱れることが原因です。そして1度目が覚めてしまうと眠れなくなってしまうのですよね。サロンにも同じ悩みの人がとても増えていて、社会的な問題だと感じます」
本来、睡眠不足になっている人の足相は、親指の腹が白くなり、指の力も弱くなるそうですが、Sさんの親指にはそのようなサインはありませんでした。睡眠不足を示す足相がないのに、睡眠の悩みを持っている人は、原因は脳疲労であることが多いそうですよ。気になる人は自分の足裏をチェックしてみましょう!
脳の緊張をゆるめて睡眠の質を高める足刺激テクニック
脳疲労によって、眠りが浅くなっている人に、おすすめの足刺激テクニックをご紹介します。
【腎臓~輸尿管~膀胱のゾーンをプッシュ】
はじめに、足裏の反射区の基本的な部位である腎臓・輸尿管・膀胱のゾーンを流れで刺激します。体の不要な毒素を排出する働きを高めることで、全身の巡りをよくし、むくみを解消します。オイルやクリームをつけ、指圧棒を使ってしっかりと刺激しましょう。
●腎臓・輸尿管・膀胱のゾーン
【土踏まずを刺激】
土踏まずを刺激すると、消化器などの内臓の調子を整え、体の緊張をゆるめる効果があります。指の関節の角や、指圧棒の先でゴシゴシとこするようにして強めに刺激しましょう。
●指の関節の角や指圧棒の先で、ゴシゴシと刺激
【指を回す】
指を1本1本ぐるぐると回します。両手で隣同士の指をつかむように持ち、指の間を広げるようにしてしっかりと回します。このように指を回すと、指先の余計な力が抜け、脳の緊張をゆるめることにもつながります。
●右足の指先は力が入り反り返っているが、指を回した左足の指先は、力が緩んでいる
【親指の腹を刺激】
脳のゾーンが集まっている親指の腹全体をしっかりと刺激します。指の関節の角や、指圧棒の先でこするようにして刺激しましょう。自律神経のバランスを整えるので、睡眠の質の向上につながります。
きよみ先生:「体がむくんでいると睡眠の質が低下しますので、寝る前の水分や塩分のとりすぎにも注意してくださいね。また、寝るときの格好ですが、頭寒足熱というように、上半身は半そでのTシャツなどで風通しをよくし、下半身は空気が入らないよう、ゆるめのスパッツなどをはいて冷やさないようにしましょう。寝る前に足を温めるとよく眠れると思います」
足刺激をすることはもちろん、生活面での工夫もとり入れるとより効果的ですね! ぜひ試してみてください。
足刺激後は指先がゆるんでさらに血色のいい足色に
足刺激後のSさんの足裏を見てみましょう! 血行がよくなり、最初よりさらに赤みが増しています。また、ぴったりとくっついていた指が、少しゆるんですき間ができています。Sさん自身も、指の緊張がとれて、指が開きやすくなったことを実感されていました。
●足刺激前
●足刺激後
Sさん:「足の指を動かすのがとてもラクになりました! 足がすごく温かくなってぽかぽかします」
足相診断を受けた翌日に、Sさんからさっそくうれしい声が寄せられました。
Sさん:「先生が足裏を見ただけで、私の性格やタイプを言い当てられたのにびっくりしました。また、不眠に関してもいろいろアドバイスを頂いたので、早速、夜は塩分を控え、足を温めてから寝たところ、いつもは3回起きるのが1回に減りました」
同じような眠りの悩みを抱えている人は、今日から足刺激を試してみてくださいね!
取材・文/牧内夕子 イラスト/湯沢知子
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