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日本人の腸内環境はユニーク⁉︎ 意外と知らない「発酵」の世界を学ぼう!

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日本人の腸内環境はユニーク⁉︎ 意外と知らない「発酵」の世界を学ぼう!

ヨーグルト、納豆、甘酒、キムチ、漬けものなど、「発酵食品は腸活にいい」とよく耳にしますが、そもそも「発酵ってなに?」と考えたときに説明するのって少しむずかしかったりしませんか? そこで9月の「FYTTE腸活部」では、科学的視点で発酵の世界を紐解き、その魅力を伝えている発酵講師の友松ゆいさんをお招きして、あらためて発酵について教えていただきました。

監修 : 友松 ゆい

インナービューティープランナー。
過食を繰り返す日々の中で、インナービューティーと出会い、食を通して、肌や体重の変化だけでなく、心の変化も実感する。野菜本来のおいしさ、日本伝統の発酵文化を、料理を通して、伝え守りたい。これらを用いた忙しい毎日でも続けられるお簡単ごはん、ほっとするごはんなどを発信。

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Contents 目次

そもそも発酵ってなんだろう?

「ほんの100年前までは冷蔵庫がなかったので、生きるための食料を備蓄する方法として発酵が生まれました。“これをすると腐らない”という発見が、発酵食の発展へつながっていったんです。
たとえば大豆の発酵食品に納豆がありますが、納豆は多くの日本人にとってはおいしいものですが、東南アジアでは苦手だという人が多いといわれます。人間にとって有益だったら発酵で、有害だったら腐敗。その境界線は比較的曖昧なもので、納豆も東南アジアの人たちにとってはただの“腐敗”といえます。発酵はそういう意味で、人間中心的な言葉なんです」(友松さん)

発酵は微生物が行うもの。
微生物と聞いてなにを思い浮かべますか? 発酵食には3つのカテゴリの微生物が関わっています。

細菌・・・乳酸菌、納豆菌、酢酸菌、酪酸菌
酵母・・・パン酵母、ビール酵母、清酒酵母、みそやしょうゆの酵母、産膜性酵母
カビ・・・麹カビ、クモノスカビ、鰹節カビ

「この中で最も小さいのが、細菌です。ぬか床で使われる酪酸菌、お酢を作るときに用いられる酢酸菌というものもあります。麹もカビの一種で、中国ではクモノスカビから麹が作られているんです。食べものだけではなく、肌や腸内にも微生物が存在しているのです」

食材を発酵させることで、以下のようなメリットが生まれます。

(1)保存性が高まる
(2)おいしい
(3)消化吸収しやすくなる
(4)栄養効果が高まる

「納豆は大豆と比べてビタミンKがおよそ300倍多くなると言われます。ぬか漬けもビタミンB群の含有量が大幅に上がります。ほかにも、大豆がみそになると、メラノイジンという強力な抗酸化物質が生まれるんですよ」

腸と発酵食品の関係

ここからは腸と発酵食品の関係についてみていきましょう。腸内にも微生物がぎっしり存在します。

「腸内フローラには、約1000種、約100兆個の腸内細菌がひしめき合っています。その重さはなんと1.0~1.5 kg。そして大腸の腸内細菌数は小腸の約100倍にも。この腸内環境に大きな影響を与えているひとつが食事です」

バランスのとれた食事は善玉菌のエサとなり、ビタミンB群や短鎖脂肪酸などの有益な物質を生み出します。反対に、高脂質・高カロリーの偏った食事は悪玉菌のエサとなり、アンモニア、二次胆汁酸、硫化水素など有害な物質を生み出し、体調不良や病気のもととなると考えられているのです。

「最近の研究では、日本人の腸内細菌叢はとてもユニークだということがわかっています。日本人の腸内細菌の特徴としては、ビフィズス菌が多い、炭水化物・アミノ酸の代謝機能が豊富、食物繊維の発酵により生じた水素が酢酸生成する、海藻類を分解する酵素遺伝子を保有する割合高いなどということがあげられます。これらは私たちが古くから食べてきた発酵食品との関わりが大きいのではないかといわれています」

おうちで手軽にチャレンジできる発酵食品

(1)しょうゆ麹

〈作り方〉
麹60gに醤油70g(濃口がおすすめ)を入れます。くるくると混ぜ、蓋をして密閉します。1日に1回かき混ぜて、1週間で完成。
その後は冷蔵庫で保管、半年は保存可能です。

「刺身につけたり、きゅうりにつけたりしてもおいしいしょうゆ麹です。炊き込みご飯にはお米2合に対して、大さじ3とちょっとしょうゆを足して入れます。これで、だしを入れなくても、うまみのある炊き込みご飯ができあがります」

(2)みそ玉

〈作り方〉
カップに市販のみそを入れて、かつお節を砕いたものと、乾燥わかめを混ぜます。混ぜたものをスプーン1杯分くらいラップで包んでできあがりです。
冷蔵庫で1週間、冷凍庫で1か月保存可能。

「忙しい方にはみそ玉をおすすめしています。お湯を注いで気軽に発酵食をいただけます。お弁当といっしょに持って行くのもいいですよ」

知っているようで知らない奥深い発酵の世界。「発酵食品だからといって一概に過信せず、自分の体にあったものを食べてほしい」と友松さん。発酵食品と腸内細菌の研究はまだまだ未知の領域が多いようです。自分に合う発酵食品を知って、食卓に増やしていきたいですね。

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文/庄司真紀

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