チョコレートやサプリメントの成分として見かけることも多いGABA(ギャバ)成分。ストレス緩和効果のイメージがありますが、ほかにも睡眠の質向上、美容サポートなど、さまざまな効果があるということ。そこで、FYTTE読者に役立ちそうなGABA成分のチカラと効果的なとり入れ方をご紹介します。
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GABA成分に秘められたさまざまなチカラ
そもそもGABA成分とは、人間の体内にも存在するY-アミノ酪酸(Gamma Amino Butyric Acid)の略。脳や脊髄で抑制性神経伝達物質として働き、興奮を鎮めたり、リラックスをもたらす機能があるといわれています。
機能性表示食品「メンタルバランスチョコレートGABA」シリーズを展開する江崎グリコによると、GABA100mgを摂取することでリラックス状態を示す脳波(α波)が増加し、逆に緊張状態のときに表れる脳波(β波)は抑えられることが科学的に実証されているそうです。
ほかにも下記のような機能性があることがわかってきています。
・睡眠の質向上
・高めの血圧を低下
・肌弾力の改善
・加齢により低下する認知機能の維持
・筋肉量の維持
今回は、上記の中でも、最近話題のテーマ「睡眠の質」、女性は気になる「肌弾力の改善」をさらに詳しくみていきましょう。
眠る30分前に摂取して睡眠の質向上へ
長年にわたりGABA成分と睡眠障害との関わりについて研究を続けている医学博士の酒谷薫さんによると、睡眠障害の原因のひとつが、強いストレスにさらされ続けることにあるそう。
GABA成分の製造を行うファーマフーズによると、睡眠に軽度の問題を感じている5人の男女が就寝30分前にGABA100mgを摂取するという実験を実施。その結果、「寝つきがよくなる」「ノンレム睡眠時間が増加し、深い眠りが増える」「目覚めがすっきりしている」などの効果が実証され、GABA成分による睡眠の質向上が実証されました。
GABA成分の効果があらわれるピークは接収後約30分頃とのこと。睡眠の質を向上する目的で取るのであれば、ベッドに入る30分~1時間前にGABA100mgをとるのがよさそうです。
毎日100mg摂取して肌弾力がアップする!?
また、睡眠といえば、成長ホルモンが分泌されることなどから美容と深い関係があるといわれていますよね。睡眠の質が向上するだけでも美容への効果も期待できそうですが、さらに、GABA成分を継続的に摂取することで肌質が改善されることが実証されています。
ふだんの食事でもGABA成分は摂取できる
まるでサプリメントのように機能性が豊富なGABA成分ですが、植物にも含まれている天然のアミノ酸なので食事でもとることができます。
農研機構ホームページ内の機能性成分含有量データや江崎グリコの分析によると、GABA成分は下記の食品に多く含まれています。
・カカオ豆:60mg
・トマト(桃太郎):57mg
・西洋カボチャ(えびす):56mg
・じゃがいも:43mg
※それぞれ100gあたりの量
ストレス緩和にはGABA25mg、睡眠の質向上、肌弾力アップには100mgの摂取が目安ですが、ふだんの食事でもとれるなら続けやすそうですよね。
ストレス緩和や睡眠の質向上は、GABA成分を1回摂取するだけでも効果があるそう。まずは、1日からでもGABA生活を始めてみませんか?
※機能性成分含有量データ
https://www.naro.go.jp/laboratory/nfri/contens/ffdb/ffdb.html
文/浜田 彩