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足刺激で体調が上向くのを実感するも、足相は変化ゼロ?! その理由とケア方法を解説!
足から全身に働きかけることで健康的な毎日を生み出す「足ウェルネスⓇ」というライフスタイルを提唱している足のひと 鈴木きよみさん。腰痛や肩こりでお悩みの今回のモニターさんは、先生の足相診断をもとにその原因となるホルモンバランスの乱れを整える足刺激を3週間、行いました。セルフケアを続けるためのアドバイスについてきよみ先生にくわしくお聞きします。
Contents 目次
3週間の足刺激を続けたら、便通の悩みがほぼ解消!
Sさんは毎日どのように足刺激をしていたのですか?
Sさん:「お風呂を出たあとの19時ころ、リビングで行いました。ときには湯舟につかりながらすることもあります」
入浴後は体が温まっていて肌がやわらかいので、足刺激が行いやすくなります。また、血行がいいと体への働きかけがより高まるので、足刺激を行うのにおすすめのタイミングですね!
Sさん:「足刺激をすると親指のつけ根がごりごりとしていて、痛みを感じました。土踏まずの腸のゾーンにもかたさがありました。3週間にわたって足刺激を続けたら、ごりごりや痛みは和らいできました」
Sさんは、ストレートネックが原因の首や肩のこりが強かったので、頸椎や頸部・首のゾーンがある親指のつけ根がかたくなっていたようです。かたさや痛みを感じるゾーンは、その手ごたえがなくなるまで、根気強く刺激を続けましょう。
Sさんは便秘にも悩まされていて、ひどいときは4日以上も便通がないこともあったそうです。そのせいか、土踏まずにある腸のゾーンがかたくなっていたようですね。3週間で便秘のお悩みに変化はあったのでしょうか?
Sさん:「以前から朝食にはシリアルを食べる日もあり、食物繊維をとるようにしていたものの、3~4日便通がないのが普通でしたが、足刺激を始めてから毎日のように便通があり、順調になりました。体重も500g程度落ちて、それがそのままキープできています」
便秘が解消すると、体がスッキリと軽くなるのを感じられますね。足刺激によって、体の老廃物を外に出しやすくなるデトックス効果が表れているようです。
足相に変化なし?! そんなときにチェックしたいポイントとは?
きよみ先生に3週間後の足相を見てもらいましょう!
きよみ先生:「Sさんは便秘が解消したのですね! 便通が順調になることで、体調がよくなってきたことを感じられて何よりです」
ところが、足刺激前と3週間後の足相写真を比較したところ、目立った変化はまだ見られないという診断結果でした。
きよみ先生:「今回Sさんは、便秘が解消し、体調が上向きになってきたことを実感していましたが、明らかな足相の変化は見られませんでした。そう聞くと、がっかりしてしまいそうですが、じつは足刺激のモニター期間である3週間は、体質改善を図るにはかなり短い期間なのです。そのため、モニター期間中に必ず足相がよくなるとはいえず、生活環境によっては悪化することも当然起きうるのです」
3週間の結果だけでは、一喜一憂しないほうがいいということですね。では、どのくらいの期間を目安に足刺激を続けたほうがいいのでしょうか。
きよみ先生:「足刺激で体質改善をするためには、最低でも3か月は必要だと考えています。足刺激は、薬のように飲めばすぐに効く、というものではありません。足刺激のもととなる東洋医学の考え方では、体質改善に働きかけて、体をゆるやかに変えていくからこそ、その後も体調のよさをキープすることができるのです。また、年齢を重ねるごとに、体の変化は起きにくくなるので、40代なら4か月、50代なら5か月と、年齢に応じて効果が出る目安が変わってきます。焦らずにコツコツと続けてほしいですね!」
根気よく足刺激を続けて、ゆるやかな変化を起こすことが大切なのですね。では、足刺激を行っているのに効果がなかなか感じられないときに考えられる原因はあるのでしょうか?
きよみ先生:「1番に考えられるのは、ストレスの影響です。Sさんの3週間後の足の状態も、指にぐっと力が入っています。親指の傾きにも注目してください。足刺激前と比べて、3週間後のほうが親指の人さし指側への傾きが強くなっていますね。ストレスが強いと、このように足や体に力が入りやすくなるのです」
●足刺激前
●3週間後
足刺激前も3週間後も、人さし指から小指にかけて、関節に横じわが入るほど力が入っているのがわかります。親指の人さし指側への傾きも、右足は特に強まっているように見えます。
きよみ先生:「また、親指の腹の皮むけや、人さし指のつけ根に角質がついているのも、足に力が入ることで起きやすくなります。足刺激前よりも3週間後の足のほうが、皮むけや角質が多くついているように見えますので、もしかしたら、以前よりもストレスが増えてしまったのかもしれません」
●足刺激前
●3週間後
画像を見ると、親指の皮むけは、3週間後のほうが目立っていることがわかります。
足刺激を毎日続けているのに、体調の変化が感じられない、と思っている人は、ストレスの影響を強く受けているからかもしれません。足指の力の入り具合や、皮むけ、角質がついていないかをチェックしてみましょう。
きよみ先生:「足刺激は体の新陳代謝を促し、体質改善につながりますが、ストレスが多いと、新陳代謝を起こしづらくなってしまうのです。体の変化を起こすのに、心の状態はとても大切です」
また、足相の変化は少しずつ起きているので、なかなかその変化に気づきにくい、ということもあるのだそうです。
きよみ先生:「サロンに足刺激を受けにくるリピーターのお客様も、セラピストが体調について伺う、カウンセリングをしてみて初めて効果に気づいた、という方が多くいらっしゃいます。毎日接している自分の体こそ、意外と違いがわからないものでもあります。効果がないから、と早々にあきらめてしまわずに、ぜひ3か月は続けてみてほしいですね!」
自分では足刺激の効果がわかりづらいときに、ここを見れば効果がわかる、というポイントはありますか?
きよみ先生:「ぜひチェックしてほしいのが、朝1番の尿の色です。足刺激の効果が出ていれば、色が濃くなっているはずです」
足刺激の基本の効果である、老廃物を外に出すデトックス作用が高まると、朝の尿の色が濃くなるそうです。尿の色なら、自分でも目で見て違いを判断しやすそうですね!
ストレスを和らげ、効果を高めるためにプラスしたいテクニック
足刺激の効果を感じにくいときや、ストレスが多いときは、どのようなケアをプラスするといいのでしょうか。
きよみ先生:「脳のゾーンが多く集まる足の親指をよくもんでください。昼間の仕事中など、足を出してもむのが難しいときは、手のひら全体を刺激するのが効果的です。お祈りをするときのように、両手の指と指をからめた状態にして握りしめたり、手のひらや手の甲をもんだりして刺激します。緊張すると手が震えたり汗をかいたりするように、手には心の状態が表れます。心をほぐすためには、手をほぐすのがおすすめです」
また、睡眠中にストレスを感じないようにして、睡眠の質を高めることも大切だそうです。
きよみ先生:「ストレスがあると寝る前にあれこれ心配事を考えてしまいがちですね。寝入りばなに、呼吸に合わせながらゆっくり数をカウントしてみてください。数をかぞえながらいつのまにか寝ていた、という睡眠が理想的です」
こうしたプラスのテクニックもとり入れながら、足相の変化を楽しみに待ちましょう!
取材・文/牧内夕子
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