Contents 目次
グルテンが肌不調にも影響する!? 腸内環境と肌荒れの関係
まずはじめに、グルテンフリーの食生活は小麦アレルギーやセリアック病、グルテン過敏症(グルテン不耐症)のある人にとっては毎日の食事では必要不可欠なものですが、肌にもよい影響を与える可能性があります。
グルテンとは小麦、大麦、ライ麦などの穀物に含まれるたんぱく質の一種です。グルテンによって食物アレルギー反応や自己免疫疾患がある人は、腸内でグルテンに対する免疫反応を起こし、炎症を引き起こすことがあります。この炎症により、特定の皮膚疾患の原因となる可能性があるという研究結果もあります。
そして、肌には天然保湿因子(NMF / Natural Moisturizing Factor)があります。あまり聞きなじみのない人が多いかもしれません。NMFとは、肌の角質層に存在する水分保持成分であり、肌の角質層の中で水分を抱え込んで保持する働きがあります。NMFは肌を構成するアミノ酸、ピロリドンカルボン酸(PCA)、尿素、乳酸、グルタミン酸などの天然物質で構成されています。これらの成分は、肌に必要な水分を保持するために重要な役割を果たしています。
NMFは、肌が健康で保湿されているかどうかを判断するうえで重要な指標となります。肌が乾燥すると、NMFの量が減少し、肌の保湿機能が低下するため、肌荒れやかゆみなどのトラブルが起こりやすくなります。
グルテンそのものが肌本来のNMFや肌の水分量を減らすことに直接つながるわけではありません。しかし、グルテンが体にあっていない場合には、肌の健康に重要な栄養素を含む栄養素の吸収不良が起こります。その結果として、肌が乾燥したり、脱水症状を起こしたりすることがあるようです。
また、毎日使っている化粧品スキンケア製品の中には、アルコールなどの刺激の強い成分を含むものがあります。アルコール成分の含んだスキンケア製品は肌を乾燥させることがあります。製品のラベル表示をよく読んで、必要に応じてアルコールを含むスキンケア製品を避けるとよいでしょう。
そのほか、スキンケア製品にはNMF成分が配合されているものがあります。これらの製品は、肌の保湿力を高めることで、肌の水分バランスを整え、健康的な状態を保つことができます。
冒頭にも述べましたが、グルテンフリーの食生活は肌の状態を正常に保ち、健康によい影響を与える可能性があります。個人差はありますが、グルテンフリー食生活によって乾燥による肌荒れ、シミ、くすみ、ニキビ、アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患が改善されることが期待されています。
もし何かしらの肌不調に悩んでいる場合は、グルテンフリーの食生活を一度試してみてはいかがでしょうか。