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毎晩眠れない人は足指をゴシゴシしてみて! 不眠を解消する足刺激テクニック
足から全身に働きかけることで健康的な毎日を生み出す「足ウェルネスⓇ」というライフスタイルを提唱している足のひと 鈴木きよみさん。足裏に表れる表情を読み解き不調の原因を見出す、先生の足相診断をレポートします。今回のモニターさんのお悩みは「不眠」です。コロナ禍をきっかけに、毎晩の眠りへのお悩みを抱える人が急増しています。ぐっすり眠れる体になるための足刺激テクニックをお試しください!
Contents 目次
毎日負荷をかけて頑張っている人の足相の特徴は?
今回のモニターは、看護師やセラピストの仕事をしている60代半ばのSFさんです。
SFさん:「毎晩眠れないことが悩みです。眠れたとしても浅い眠りで、そのせいか日中のイライラ感や倦怠感があります。顔や体のむくみも気になります」
さっそくきよみ先生に足相を見てもらいましょう!
きよみ先生:「左右の足の幅がずいぶん違いますね! 左足のほうが大きいので、左足重心となっているようです。また、親指の内側面がふくらんだように出っ張っているのは、脳の三叉神経をよく使い、脳が疲れていることの表れです。親指の形がここまで変形してしまうということは、毎日考えなければならないことがたくさんおありなんですね。足裏に角質がしっかりとついているので、日常的に体をよく動かしていて肉体疲労もたまっている印象です。毎日のお仕事ではかなりアクセルを踏み込んで、自分に負荷をかけてまで、とても頑張っていらっしゃるのではないですか」
●親指の内側が出っ張っている
SFさん:「自分自身を追いつめてしまう性格です。思い通りに仕事がこなせていないとイライラしてしまうことはありますね」
きよみ先生:「足の甲が厚いのもSFさんの足の特徴ですね。こういう足をしている人は、働き者の人が多いのですよ。足裏の真ん中に角質がこれだけついていることから考えても、毎日かなりアクティブに動いている人のはずです」
●足の甲に厚みがある「働き者の足」
SFさん:「自分ではあまり意識はしていないのですが、座って仕事している時間は少ないです」
自分では無意識でも、足相からは毎日かなり動き回っていることが読みとれます。知らないうちに体力を消耗して、疲れがたまっているのかもしれませんね。
不眠の人に表れる足相とは?
次にきよみ先生が注目したのは、SFさんの足の指先です。
きよみ先生:「すべての足の指先に角質がついていて、かさついていますね。これは不眠を示す足相なのですよ。毎日の睡眠の状態はいかがですか?」
●指先に角質がついてかさついている
SFさん:「不眠症で眠れていません。特に入眠がしにくいのがツラく、昼間に眠くなってしまいます。毎日寝る時間を決めてはいませんが、大体深夜2時頃になってしまいますね」
きよみ先生:「なるべくなら0時までにはいったん眠りにつきたいですよね。寝ている途中で目が覚めやすい場合よりも、寝つけないことのほうが負担は大きいと思います。脳疲労がたまっているのは、夜の睡眠がしっかりとれていないことが原因ですね」
きよみ先生によると、コロナ禍に不眠を訴える人がとても増えたのだそうです。睡眠の質を上げる健康食品が人気となり、長期間、品薄になったことは記憶に新しいですが、それも不眠に悩む人がそれだけ多かったことの表れですね。
今回は、眠れない人にぜひ試してほしい、足刺激テクニックを教えてもらいましょう!
脳を休めて不眠をケアする足刺激テクニック
SFさんのように寝つけない人は、脳疲労がたまっている可能性があります。脳を休めてぐっすり眠れるようになるための足刺激テクニックがおすすめです。
【腎臓~輸尿管~膀胱のゾーンをプッシュ】
はじめに、足裏のゾーンのなかでも基本の部位となる、腎臓・輸尿管・膀胱のゾーンを流れで刺激します。体の不要な毒素を排出する働きを高めることで、全身の巡りをよくします。オイルやクリームをつけ、指圧棒を使ってしっかりと刺激しましょう。
●腎臓・輸尿管・膀胱のゾーン
【親指の腹を刺激する】
親指の腹には脳のゾーンが集まっています。脳疲労を解消するには、脳のゾーンをしっかりと刺激することが大切です。巡りが滞り、老廃物がたまっているとゴリゴリとした手ごたえを感じるので、指圧棒の先や指の関節の角でつぶすように刺激しましょう。
親指がぐらつかないように、片方の手で親指をうしろから支えて、ゴシゴシとした刺激がしっかりと伝わるようにしましょう。
きよみ先生:「昔から、夜泣きする赤ちゃんの親指をもむと、コテンと眠ってしまう、と言われています。眠れないときは親指全体をしっかりもんでみてくださいね!」
【足の指先を刺激】
足の指先には前頭洞(ぜんとうどう)のゾーンがあります。ここは、睡眠の質を高める眠りのツボです。不眠でお悩みの人は、前頭洞のゾーンを指圧棒の先や指の関節の角でこするようにして刺激し、巡りをよくしましょう。指先への刺激は全身の巡りを促し、体を温めて眠りにいざないます。
●前頭洞のゾーン
眠りやすくするための足刺激は、夜寝る前に行うのが効果的です。体が温まり、肌がやわらかくなっているお風呂上がりもおすすめです。
足刺激のあとは、親指がほぐれ血色のいい足に
きよみ先生の施術を受けている間は痛みに耐えている様子のモニターさんが多い中、SFさんは強い痛みは感じていないようでした。
SFさん:「イタ気持ちいい感じです」
きよみ先生:「SFさんはもともと足が温かく、現代では珍しく冷え性ではない人なので、足刺激の痛みが強くないのですよ」
足刺激前と比べて、SFさんの足相はどうなっているでしょうか? チェックしてみましょう。
●足刺激前
●足刺激後
もともと足の血行がいいので、足刺激前も血色のいい足色をしていましたが、足刺激後はより自然なピンク色になりました。特に親指の肌がほぐれて血色がよくなり、いきいきとした印象に変化しています。
きよみ先生:「東洋医学では、1日の始まりは目覚めからではなく、眠りからである、という考え方があるほど、体にとって睡眠は大切なものです。倦怠感や気持ちのイライラ、顔や体のむくみにもお悩みということですが、眠りの質が上がれば、これらのお悩みも解消していくはずですよ」
SFさん:「眠りが体全体に影響するということですね。期待しています!」
これから3週間の足刺激を行って、眠りの質は変わるのでしょうか。次回の記事でその後の体調や足相の変化をくわしくお伝えします。
取材・文/牧内夕子 イラスト/湯沢知子
鈴木きよみ先生の足相学が1冊にまとまりました! 足をチェックするときに欠かせない、ゾーンMAPをはじめ、足の形、色、しわ、温度などのチェックポイント、各症状別の足相、そしてそれを解決すべきゾーンセラピーの方法などがわかりやすくまとまっています。初めてご自分の足裏を見るという方にも、足裏のケアを続けてきた方にも、すぐに役立つ1冊です。ご自身の体調管理を、足裏から始めてみてはいかがでしょうか。全国の書店、ネット書店で販売しています。