年末年始のこの時期は、忘年会や新年会が多く開かれるタイミングです。つい気がゆるんでしまいふだんより食べ過ぎたり、飲みすぎたりしてしまいがちです。今回は胃腸に負担をかけず、食物アレルゲンを含まない健康的な食品選びについて、一般社団法人グルテンフリーライフ協会 フォーブス弥生さんに教えてもらいました。
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トクホや機能性表示食品への関心が大。「〇〇フリー」や「〇〇オフ」商品も増加傾向に
寒さが厳しい毎日ですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。気象庁が発表した寒候期予報によると、今年の冬は例年よりも気温が高いと予想されており、暖冬になる可能性が高くなるそうですね。
年末年始のこの時期は、忘年会や新年会が多く開かれるタイミングです。つい気がゆるんでしまいふだんより食べ過ぎたり、飲みすぎたりしてしまいがちです。そのため、いつもと比べて胃腸に負担がかかると言われています。少しでも胃腸に負担のかからないように「低糖質」「糖質オフ」や「シュガーフリー」といった飲みものや食品を選んで、購入する人も多いかもしれません。
近年、健康志向の高まりから「特定保健用食品(特保・トクホ)」や「機能性表示食品」も店頭でよく見かけるようになりました。特保・トクホとは、有効性、安全性などの科学的根拠を示して、国の審査のもとに消費者庁(※)の許可を受けた食品のことを指します。一方、機能性表示食品は事業者の責任において、科学的根拠に基づき特定の保健の目的が期待できる旨を表示することができる制度です。さらに、「〇〇フリー」「〇〇オフ」といった商品も、スーパーやコンビニエンスストアでの取扱いが最近は増えています。
これに対して、欧米ではすでに2000年代以降から、健康的な食品や食物アレルゲンを含まない選択肢を求める消費者の需要に応えて、これらの食品の人気が年々高まってきています。一般的には、「Free From(フリー・フロム)」と言われており、日本語において「~が含まれていない、~を除いた」という意味です。例えば、グルテンフリー(Gluten-free:グルテン不使用)、デイリーフリー(Dairy-free:乳製品不使用)、エッグフリー(Egg-free:卵不使用)やファットフリー(Fat-free:無脂肪)、など数多くあります。
また、近年ではギルトフリー(Guilt-free)という言葉についてもよく聞くようになりました。ギルトフリーとは、英語で「罪悪感を感じない」「罪悪感なく心から楽しめる」や「罪悪感から解放される」といった意味合いを持ちます。一般的には、特定の行動や選択によって罪悪感を感じることなく楽しむことを指します。これは、食品や飲みものなどが特定の成分や材料を含まず、または特定の基準を満たすことから、健康的であるとか、倫理的であるといったポジティブな側面を強調するために使用されることがあります。
例えば、低カロリー、低糖質、グルテンフリー、無添加、糖質制限やオーガニックなどがあたります。ギルトフリーは、“健康的な材料の使用” や“栄養価が高い素材を使用”した食品や製品となり、さまざまなギルトフリーの商品が登場しています。そのため、これらの食品を選択することで、私たちは罪悪感を感じることなく食事を楽しむことができるようになりました。
とくに年末年始は家族や友人、同僚との会食も多くなります。これらの食品をうまく選び、食事にとり入れていくことが大切です。これを機会に、体の声にしっかりと耳をかたむけながら新年に向けての食生活を見直すきっかけにしてみてはいかがでしょうか。