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やせにくいのが悩みなら試してみて! 体からいらないものを捨て、スリムな体になれる足刺激テクニック
足から全身に働きかけることで健康的な毎日を生み出す「足ウェルネスⓇ」というライフスタイルを提唱している足のひと 鈴木きよみさん。足裏に表れる表情を読み解き不調の原因を見出す、先生の足相診断をレポートします。もともとやせていたという今回のモニターさんは、ストレスのせいか食べる量が増え、なかなかやせられないのが悩みです。すっきりスリムな体になれる足刺激テクニックをご紹介します!
Contents 目次
これが福を呼ぶ足相! やさしさを表す丸みのある形に注目
今回のモニターは、整理収納アドバイザーをしている40代前半のなおこさんです。
きよみ先生は、なおこさんの足にふれ足相を見ただけで、ぱっと明るい表情になりました。
きよみ先生:「わあ、なんとやさしい足の表情でしょう! そして足がとっても温かいですね」
きよみ先生によると、なおこさんの性格が足にもよく表れているそうです。
きよみ先生:「なおこさんの足の形は、全体が丸みを帯びていてやさしい印象ですね。そして、人さし指の先を見てください。指先に角があり、正方形の形をしていますよね。これは几帳面な性格を表す足相です。そしてほかの指が人さし指に寄り添うようにきれいにそろっているのも几帳面さを示します。足全体が丸い印象で、人さし指の先が四角くほかの指もきちんとそろっている特徴から、なおこさんは、やさしく几帳面でまじめな性格であることが伺えます」
職業が整理収納アドバイザーということが納得できるような足相ですね!
きよみ先生:「このような足相の人は、人間関係が円滑にいく人が多いのですが、そのような実感はありますか?」
なおこさん:「そうですね。整理収納アドバイザーとして講師をすることが多いのですが、素敵な受講生に恵まれていると感じることが多いです」
きよみ先生:「丸い足形の人は、やさしい雰囲気なので人が引き寄せられるのです。人とのご縁に恵まれやすい、福を呼ぶ足相です!」
●丸みのある足形と人さし指に寄り添うような指
●人さし指の先が正方形だと「几帳面な人」
なおこさんの体調のお悩みを、足裏の状態から分析していきましょう。
なおこさん:「仕事で10年間、ホテルに勤務していたのですが、そのころから足裏の真ん中に角質がついていて、今もとれません」
きよみ先生:「足裏に厚みがありしっかりとしていますが、土踏まずのアーチがはっきりしていません。このような足の人は代謝が悪くなっている状態です。いらないものを外に捨てられない体質になっているので、以前に比べてやせにくいと感じるはずです。肌にもトラブルが起きやすくなります」
なおこさん:「すごい、その通りです! まさに『やせにくい』というのが悩みで、『なんとかしてやせたい!』という思いが足相に興味をもったきっかけです。いらないものを整理して片づけることを教える講師をしているのに、よぶんなものをためこんでいるような体型だということがすごくイヤで…。ものなら片づけられるのに、自分の体の中の整理ができていないのです。食べることが好きで、つい食べてしまうことが多いせいでしょうか?」
きよみ先生:「やせにくい人は、胃腸が弱い人が多いのですが、なおこさんは当てはまりません。なぜなら、消化器系の内臓の働きを示す土踏まずの部分がきれいな薄ピンク色をしているからです。消化器系にトラブルがないので、体重は落ちやすいはずですよ。なおこさんはもともとはやせていましたよね?」
なおこさん:「よくわかりましたね! 若いころはむしろやせているくらいでした。今は食べても食べなくても太るので、太る原因はストレスをため込んでいることかな?と思っています」
きよみ先生:「若いころにやせていたかどうかは、指の皮ふがつかめるかどうかでわかります。なおこさんの指の皮ふは、やわらかくぷにぷにした感触でつかみやすい状態です。皮ふが余ってつかめる状態なら、もともとはやせていたことを表し、足刺激をすれば本来の体重に戻しやすい傾向があります」
●やせやすさは指の皮ふでチェック
指はその人のもともとの体型を示しているのだそうですよ。指の皮ふが余っていてつかめる人はもっとやせられる状態で、皮ふがつかめない人は適正体重であり、これ以上やせるのは難しいのだとか。自分の指の皮ふをつかんで、現在の体型をチェックしてみてくださいね!
やせるための足刺激のポイントは、土踏まずのアーチをつくること
なおこさんは、土踏まずの付近にある腎臓のゾーンにきよみ先生がふれた瞬間、あまりの痛みに叫ぶような声を上げていました! 今までのモニターさんの中でも、群を抜いて強い痛みを感じているようでした。
なおこさん:「おーー! 痛いです! 痛みには強いはずなのですが…」
きよみ先生:「まだゾーンをさわっているだけで押していないのに、かなり痛みが強いですね。これだけ痛みを感じるようなら、まずは基本の刺激部位である、腎臓をしっかり押すだけでもいいですよ」
続いて、胃や膵臓、十二指腸のゾーンを押すと、さらに強い痛みを感じている様子でした。
きよみ先生:「消化器の働きそのものには問題がないはずなのに、これだけ強い痛みを感じるのは、消化器の働きをつかさどる自律神経のバランスが乱れていることが原因です。食べる必要がないときにも食べてしまう、というのも、自律神経の乱れによるものですね」
なおこさん:「お腹がすいてから食べるというよりも、時間が来たから食べることのほうが多いです。ストレスから気持ちをそらすようになんとなく食べてしまうこともありますね」
きよみ先生:「お腹がすいてから食べるのが健康な食生活ですが、それを理解していてもつい食べてしまうのは、体が欲しているのではなく、心が欲しているからなのです。自律神経のバランスを整えると、心で食べてしまうことはなくなりますよ」
なおこさんには、自律神経のバランスを整えながら、土踏まずへの刺激を行うことが必要だとわかりました。
きよみ先生:「代謝を上げるには、土踏まずのアーチをしっかりと作ることです。土踏まずでめん棒を踏むという刺激が簡単でおすすめですよ」
代謝を上げてやせやすい体にする足刺激テクニック
なおこさんには、自律神経のバランスを整え、代謝を上げて体にたまった老廃物を外に出しやすくする足刺激テクニックがおすすめです。
【腎臓~輸尿管~膀胱のゾーンをプッシュ】
はじめに、足裏の反射区の基本的な部位である腎臓・輸尿管・膀胱のゾーンを流れで刺激します。体の不要な毒素を排出する働きを高めることで、全身の巡りをよくします。オイルやクリームをつけ、指圧棒や指の関節の角を使ってしっかりと刺激しましょう。
●腎臓・輸尿管・膀胱のゾーン
腎臓のゾーンに強い痛みを感じる人は、痛みが和らぎ、肌がやわらかくなるまで、くり返し足刺激を続けましょう。
【親指の腹を刺激】
親指には脳のゾーンが集まっています。巡りをよくするために、脳のゾーンをしっかりと刺激しましょう。親指の腹には視床下部のゾーンがあり、ここを刺激すると自律神経のバランスを整えることができます。この部分に老廃物がたまってゴリゴリとした手ごたえを感じる人は、指圧棒の先や指の関節の角でつぶすようにして、指の腹をやわらかく保ちましょう。
●視床下部のゾーン
●親指の腹を指圧棒の先で刺激
【胃・十二指腸・膵(すい)臓のゾーンを刺激】
親指の母指球の下には、胃・十二指腸・膵臓のゾーンがあります。ここを指の関節の角や指圧棒の先でゴシゴシと刺激しましょう。
●胃・十二指腸・膵臓のゾーン
【土踏まず全体を刺激】
土踏まずの部分には、小腸や大腸(上行結腸・横行結腸・下行結腸・S状結腸・直腸)のゾーンがあります。握りこぶしを作り、親指以外の指関節の角をあてて、上下にゴシゴシと刺激します。また、めん棒を踏んでコロコロと転がすと簡単に刺激することができます。土踏まずのアーチが深くなるように意識しながら刺激しましょう。
●小腸と大腸(上行結腸・横行結腸・下行結腸・S状結腸・直腸)のゾーン
●めん棒を踏みコロコロ動かして刺激
1回の足刺激でも平坦な土踏まずが深くなった!
左足裏の土踏まずの足刺激をしたあとに、なおこさんに立ち上がって足踏みをしてもらいました。足刺激前と感覚は違うでしょうか。
なおこさん:「いつもなら足裏の外側に重心がかかるのに、今は内側に重心がかかりやすくなりました! 左足だけ全然感覚が違って、足が地面にしっかりついている感じがします」
足裏同士をくっつけてみると、足刺激をした左足は、土踏まずのアーチが少し深くなったように見えます。
●足刺激後(左足)のほうが足刺激前(右足)よりアーチがはっきりしている
きよみ先生:「最初は土踏まずの部分に大きな老廃物のかたまりがあり、とてもかたかったのですが、だいぶやわらかくなりましたね。最初の痛みよりだいぶ和らいだはずです」
なおこさん:「さっきは出産のときくらいの強い痛みに感じたのですが、今はだいぶおさまりました」
きよみ先生:「土踏まずにあるかたまりを足刺激でつぶして流すだけで、かなり体がスッキリしてくるはずです。なおこさんの場合は、土踏まずのアーチを深くすることがやせるためのポイントです」
足刺激前後の足裏の変化を確認してみましょう。
なおこさんの足裏は足刺激前もピンク色でしたが、足刺激後は足裏全体の赤みがさらに強くなりました。親指にもハリが出てイキイキとした印象に変化しました。
●足刺激前
●足刺激後
きよみ先生:「めん棒を転がす刺激なら、テレビを見ながら、歯磨きをしながらでもできるので、ぜひくり返しやってみてください。なおこさんのように足刺激の痛みが強い人は、最初はめん棒を転がすことから始めて、刺激に慣れていくといいですよ」
なおこさん:「指圧棒で刺激するのは、自分では手加減をしてしまいそうですが、めん棒を転がすことならできそうです」
最後になおこさんに、足相診断を受けた感想を聞きました。
なおこさん:「じつは帰宅中、びっくりすることがありました。1か月前から首のうしろ側に痛みがあり、このまま治らないのではないかと諦めていました。ところが、帰宅中の電車でふとスマートフォンから顔を上げると『あれっ? 首が痛くない!』と気づいたのです。その後も痛みが出ることはなく、ほっとしました。首のゾーンを押したわけではないのにと不思議に思いながらも、足刺激の効果としか考えられず、感謝の気持ちでいっぱいです」
初めての足刺激体験で、体の痛みが解消することを実感できたようです! 3週間の足刺激体験では、体がスッキリと軽くなるのを感じられるといいですね。次回記事では、モニター生活の様子をくわしくお伝えします。
取材・文/牧内夕子 イラスト/湯沢知子
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