先日発売された株式会社SDPの『むくみとり事典』(監修/川嶋 朗)から、Part2の記事では、日常の中でむくみやすい“体の部位別むくみ”とりテクをご紹介しました。今回のPart3の記事では、むくみがとれる食べものと飲みものをお届けしていきます!
Contents 目次
体内の塩分バランスを整えよう!
「朝だけ塩抜き」で食事にメリハリを!
みなさんは、むくみの大きな原因のひとつが“塩分のとり過ぎ”にあるということをご存知でしょうか?
1日の塩分摂取量の目標は、健康な成人女性で6.5g未満と、かなり味気ないと感じる量ですが、ストレスなく減塩をするにはどうすればいいのでしょう。
減塩のコツは、塩分を1日の総量で考えて、3回の食事にメリハリをつけること!
たとえば、朝食だけ無塩に近い「グラノーラ+豆乳」や「バナナヨーグルト+ヨーグルト」のメニューにし、昼・夜に使える塩分量を増やすという方法もおすすめです。ヨーグルトや牛乳、グラノーラ、果物など塩分なしでもおいしくて朝食に適した食材は、どれも腹持ちがよく栄養たっぷり! 脂質や糖質を抑えることができるのも魅力的です。
カリウムを含む「野菜&大豆」をじょうずにとり入れて
減塩のコツをお伝えしましたが、体の塩分バランスを保つことも、むくみ対策には大切です。
ナトリウム(塩分)には、水分を溜め込む働きがあり、体内のナトリウム過多はむくみの大きな原因になります。そこで大切なのが「カリウム」。カリウムを積極的にとることで、体内のバランスが保たれむくみの解消に役立ちます。
では、カリウムはいったいどんな食べものに含まれているのでしょうか。それは、多くの野菜や果物です。ただ、カリウムは水溶性のため水に溶け出しやすいという性質があることから、効率的に摂取するためには、生のまま食べたり、茹でずに蒸したり、スープにして汁ごと食べるといいでしょう!
また、野菜のほか、イモ類や豆類にもカリウムはたくさん含まれているので、むくみ解消のためにも毎日の食事や軽食などで意識してとり入れてみてください!
カフェインのとり過ぎもNG! 適量でむくみ対策を心がけよう
続いて、むくみ対策に役立つ飲みものについてご紹介します。
早速ですが、コーヒーやお茶など、カフェインを含む飲みものを日常的に飲んでいる、という人も少なくないのではないでしょうか。
カフェインには、利尿作用や血流改善の効果が期待できるので、適量をとるにはいいですが、とり過ぎてしまうと中枢神経系の刺激が強まり、その結果めまいが起きやすくなったり、下痢、吐き気などの症状が出たりと、悪影響の恐れもあるので注意が必要です。
カフェインをとるときは、適度な量を守り、たとえばコーヒーなら1日660ml程度を上限と考えましょう。また、カフェインには覚醒を促す作用もあるので、睡眠の質を下げないためには、カフェインを含む飲みものは就寝6時間前までにすることがおすすめです。
コーヒーに+αで心と体を温めるリラックスタイムをたのしんで
体を冷やすとむくみが起こるということをPart1の記事で解説しましたが、よく、コーヒーは体を冷やす飲みものとして話題になります。とはいえ、「朝の1杯のコーヒーが好き」「食後のリラックスタイムにコーヒーが飲みたくなる」という人も多いはず。そんな人は、コーヒーによる冷えを和らげる工夫をとり入れてみましょう!
まずは、体を温める働きが期待できるシナモンを加えること。たとえば、シナモンパウダーをコーヒーにプラスするのもいいでしょう。また、豆乳は牛乳よりも体を冷やす作用が少なく、利尿作用のあるサポニンが多く含まれているため、ラテなら豆乳を使ったソイラテにしてみるのもおすすめです。
ノンカフェインの健康茶「たんぽぽコーヒー」もおすすめ
コーヒーを飲む人なら聞いたことがあるかもしれない「たんぽぽコーヒー」。苦みがあり見た目もコーヒーと似ているので「コーヒー」という名前がついていますが、じつはたんぽぽの根から作られているノンカフェインの健康茶なのです!
たんぽぽコーヒーは、むくみ解消をはじめとし、肝機能を改善して解毒機能を高めたり、胆汁の分泌も高めるので、脂っこいものを食べるときに消化を促進してくれる効能があります。
また、鉄を多く含むため貧血気味の人も飲むといいでしょう。さらに、血流をアップして体を温めてくれるので、冷え性の人にもおすすめだったり、その他にも、育毛効果や整腸効果など、たんぽぽコーヒーには、驚くほどたくさんの健康効果が詰まっています。 ぜひ毎日のティータイムにとり入れみてくださいね。
むくみとりに必須の温活には「ショウガ」がマスト!
改めてショウガの温活パワーについて知ろう
「冷えればむくむ、むくめば冷える」のむくみの方程式をPart1の記事でご紹介したように、むくみ対策のためには体を温めることがとても大切です。
ショウガは体を温める食べものの代表選手と言われるように、辛み成分の「ジンゲロール」には、血行促進作用や発汗作用があります。食材の臭みをとったりやわらかくしたりする働きもありますが、胃への刺激が強いので、食べ過ぎには注意が必要です。
そこでおすすめなのが、みそ汁やそばなどの汁物にプラスすること。定番&王道の豚肉のショウガ焼きのほか、きんぴらや煮物を作るときにプラスすると、風味が加わってさらにおいしくなります。また、冷奴やおひたしの薬味にしたり、炊き込みごはんにするのも◎!
ドリンクに追加して気軽にむくみとり!
料理以外にもドリンクにもぴったりのショウガは、ティータイムや晩酌でたのしむドリンクにプラスすることで、ムリなく気軽にむくみとりが続けられるのでおすすめです。
生のショウガをすりおろしたものを入れるのがベストですが、すりおろすのが面倒だと感じる人や、外出先で気軽にショウガをプラスしたいときには、チューブ入りのショウガを使うと便利です。
白湯にプラスするだけのシンプルなショウガ湯はもちろん、晩酌のお湯割に生姜を入れたり、甘酒に生姜パウダーを追加したりとお酒にも合うので、さまざまなシーンでショウガをとり入れてみましょう!
ただ、冷たい飲みものは内臓を冷やす恐れがあるので、ドリンクはホットで飲むのがおすすめです。
Part4では、「むくみレスな体を目指せる生活習慣」についてお伝えしていきます。おたのしみに♪
参考書籍/ 『むくみとり事典 気になる「むくみ」不調を改善する』(SDP)
監修/川嶋 朗(かわしま・あきら)
北海道医学部医学科を卒業し、東京女子医科大学に入局。1993~95 年、ハーバード大学医学科マサチューセッツ総合病院に留学。東京女子医科大学附属青山自然医療研究所クリニック所長などを歴任した後、2022年より神奈川歯科大学大学院総合医療学講座特任教授、統合医療SDMクリニック院長。西洋医学と補完代替医療を統合した医療を実践。著書に『60 歳から体温を「0.5 度」アップする健康法』(飛鳥新社)など多数。
文/FYTTE編集部