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これが70代でも認知症知らずの若々しい足!さらに元気に過ごせるようになる足刺激テクニックとは?
足から全身に働きかけることで健康的な毎日を生み出す「足ウェルネスⓇ」というライフスタイルを提唱している足のひと 鈴木きよみさん。足裏に表れる表情を読み解き不調の原因を見出す、先生の足相診断をレポートします。今回のモニターさんは、70代に見えないほど若々しい足をしています。今回は、さらに年齢を重ねても元気に過ごすための足刺激テクニックをご紹介します!
Contents 目次
70代でも若々しく健康な人の足相の特徴は?
今回のモニターは、主婦をしている70代前半のKTさんです。
KTさん:「以前よりは少なくなったのですが、肩こりがツラいときがあるのと、日中体が冷えると夜間にむくみがひどくなるときがあります」
さっそく、きよみ先生に足相診断をしてもらいましょう!
きよみ先生:「KTさんはもともとの足の骨格は細くて華奢な足の形です。本来の体質は体がじょうぶなほうではないようです。でも現在の足は華奢な足から変化したようで、足幅が太くしっかりとした足に見えますね。足色の血色感もいいので、若いころよりも今のほうがお元気なのではないでしょうか」
KTさん:「子どものころから体が弱く、体力がないほうでした。コロナ渦以降、ジムで筋トレをしたりヨガに行ったりするようになったせいか、今は体の調子がよくなりました」
●血色のいい足色
きよみ先生:「肩こりやむくみがお悩みということですが、ご自分で何かケアをしていますか?」
KTさん:「お風呂に入ったときに足のマッサージをしています。昨年の3月までは仕事をしていて、睡眠時間が2時間しかとれないときもありましたが、今は8時間以上寝るようにしています」
きよみ先生:「最近まで現役でイキイキとお仕事をしていたのが足から伝わってきます。とても70代の足には見えないほどお元気な足相をしていますよ! 不調があるときは、足のマッサージでこまめに対応したり、毎日の睡眠時間を確保したりすることが、体調を整えるコツですね!」
大学で英語を教える仕事をしていたというKTさんは、今までは論文執筆などで徹夜をすることも多かったのだそうです。
きよみ先生:「病気があると足色が悪くなりますし、未病の場合は足の形がいびつになり、しわや角質がたくさん目立つようになります。ところがKTさんの足にはそれらのサインがまったくないのです。高齢でも認知症知らずの元気な足相そのものですね!」
KTさん:「たしかに今まで薬を飲むような病気はしていないですね。仕事を辞めてから健康的な生活ができるようになったことが足にちゃんと出ているのですね!」
毎日のセルフケアと十分な睡眠時間は、元気の秘訣ですね! 年を重ねてもKTさんのようなイキイキとした足相を目指したいものです。
爪の状態は体の元気度合いを映し出す
また、KTさんが元気であることは爪の状態にも表れているそうです。
きよみ先生:「健康状態は爪にも表れます。KTさんの爪はほどよい厚みがあり、血色がいいですね。このような爪のときは体が元気な状態です。親指の爪先から3分の1のところに横じわがありますが、これはこの部分が爪の根もとにあったときに体調をくずしていたことを表しています。現在は根もとに近いほうの爪には問題がないので、今は体調がよくなっていることがわかりますね」
●適度に厚みがあり血色のいい爪
体に不調があるときは、爪が薄くなってしまうのだそう。そのようなときはウォーキングなどの適度な運動をすると、その刺激で爪が鍛えられ厚みが増してくるそうですよ。
KTさん:「最近ウォーキングを始めたので、そのおかげで爪が厚くなってきたのかもしれませんね!」
そして爪から体を元気にするためのポイントがあるそうです。
きよみ先生:「小指の爪は2枚爪になりかかっていますね。爪の甘皮をとってきれいにすると、2枚爪を防ぐことができますよ。ほかの指も甘皮ケアをすることで爪の状態がさらによくなります。きれいな爪の状態でウォーキングをすれば、爪へのいい刺激が増して健康効果がアップしますよ」
足の爪の甘皮ケアを自分で行うのは、爪や皮ふを傷つける場合があるため、フットケアサロンなどでプロにお願いするのが安心だそうです。
またよく見ていくと、少し気になる足相が見つかったようです。
きよみ先生:「KTさんは胃のゾーンの肌にハリがないので、胃下垂気味で少食ですね。胃のゾーンが含まれる土踏まずの部分を中心に、足裏全体を刺激すると、胃の調子がよくなって食べられるようになってきますよ」
KTさん:「自分でも胃下垂かな、と思っていました! たしかに少食であまり食べられません」
●胃のゾーンの肌(丸囲みの部分)にハリがない
胃のゾーンを刺激することで、胃の調子を整えることができます。少食な人は、ぜひ刺激してみてくださいね。
指先から巡りを高めて認知症を予防する足刺激テクニック
基本のテクニックと、指先から巡りをよくし、脳を刺激して認知症を予防する足刺激テクニックをご紹介します。
【腎臓~輸尿管~膀胱のゾーンをプッシュ】
足刺激の基本テクニックは、足裏の反射区の基本的な部位である腎臓・輸尿管・膀胱のゾーンを流れで刺激することです。体の不要な毒素を排出する働きを高めることで、全身の巡りをよくします。オイルやクリームをつけ、指圧棒や指の関節の角を使ってしっかりと刺激しましょう。
●腎臓・輸尿管・膀胱のゾーン
【指先(前頭洞のゾーン)を刺激】
足の指先には前頭洞のゾーンがあります。ここを刺激すると脳の血流が促され、認知症予防に効果的です。また、指先が温まり全身の巡りがよくなります。指圧棒の先や指の関節の角を当ててゴシゴシと刺激しましょう。
●前頭洞のゾーン
【指のストレッチ】
指を1本1本ぐるぐると回したり、軽く引っ張って伸ばしたりしてストレッチをしましょう。足先から全身の巡りをよくすることができます。
【足裏をまんべんなく刺激】
足裏を上から下までまんべんなく刺激します。指の関節の角を当てるか、指圧棒の先を使ってゴシゴシと強めに刺激するのがおすすめです。母指球の下に胃のゾーンがあるので、胃の調子を整えたいときは、ここもしっかりと刺激しましょう。
●胃のゾーン
低血圧をケアして体力を上げる養生法
体の調子はいいというKTさんですが、朝起きるのはツラいのだそうです。どのようにケアをしたらいいのでしょうか。
きよみ先生:「KTさんは血管の色が薄く足の甲が白いので、血圧が低めのようですね。その影響で朝が起きづらいのだと思います。爪の甘皮ケアをしたうえで、ウォーキングの時間を増やしてみてください。爪への刺激で爪先から巡りをよくすることができます。すると血管の色が濃くなり、血圧が上がって朝の目覚めもラクになるはずです」
朝起きるのが苦手な人は、血圧が低いのかもしれません。甘皮ケアとウォーキングをとり入れれば、朝のすっきりとした目覚めを感じられそうですよ。
さらに血色よく、イキイキとした足裏へ
きよみ先生が足刺激をすると、強い痛みを感じるモニターさんが多いなか、KTさんは痛みもなく、にこやかな表情だったことも印象的です。足刺激前から理想的な足相でしたが、足刺激後はどのように変化したのでしょうか。
●足刺激前
●足刺激後
足刺激後は、さらに血色がよくなりイキイキとした足に変化しました。
また、オイルをつけて足刺激を行ったので、乾燥していた爪や爪周りの肌がうるおい、爪の状態がよくなりました。
●足刺激前
●足刺激後
最後にKTさんに、足相診断を受けた感想を聞きました。
KTさん:「足裏を見ただけで、胃下垂気味で少食なことなど、さまざまなことがわかることに驚きました! 数年前までは運動時間はゼロで、睡眠時間は極端に短く、時には徹夜という生活でした。そのときは足裏を押されると飛び上がるほどの痛みでしたが、今回はそれほど痛みを感じなかったのは、健康的な生活が送れているからだとわかりました。さらに元気な体でいるために、ウォーキングや爪のケアなどを実施していきたいと思います」
ゾーンを押して感じる痛みの強さは、健康的な生活を送れているかどうかのバロメーターにもなりますね! 足刺激と一緒に爪のケアも続けて、朝から調子のいい体を実感できるといいですね。次回記事では、KTさんの体調や足相の変化をくわしくお伝えします。
取材・文/牧内夕子 イラスト/湯沢知子
鈴木きよみ先生の足相学メソッドをまとめた書籍の第2弾、『歩ける寿命を100歳までのばすなら足裏が9割』が刊行されました!
足裏から体も心も健康になることを目指す“足ウェルネス”という考え方を発信し続けている鈴木きよみ先生。先生の考える「健康」の究極たるところが、100歳まで、いや100歳を超えても、とにかく人生最期まで元気に自分らしく生きること。それはつまり”歩ける寿命“をのばすことなのです。
この本には、いくつになっても足裏をケアして、しっかり歩ける足をつくるためのメソッドがつめこまれています。シニア向けの本ではありますが、シニア世代ではなくても、足裏の大切さが改めて感じられ、同時に、足裏のケアを実践できる内容となっています。
3年前に鈴木きよみ先生の足相学のメソッドをまとめ、現在も大好評発売中の『すべての不調は足裏をみればわかる!』と同様、初めてご自分の足裏を見るという方にも、足裏のケアを続けてきた方にも、すぐに役立つ1冊です。ご自身や大切な人の体調管理を足裏から始めてみてはいかがでしょうか。全国の書店、ネット書店で販売しています。