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更年期や生理「なんとなくの不調」は体からのSOS。産婦人科・心療内科医の小野陽子先生が語る、心と体の対話法
一般社団法人日本フェムテック協会(以下、日本フェムテック協会)が、フェムテックやフェムテラシーをテーマにした「ランチタイムウェビナー」を毎週火曜12:00~12:30に定例開催中。今回は、そのアーカイブの中から、「女性のこころと体の相談室」の運営から見えるもの ~医師として女性の何となくの不調に寄り添う~」をピックアップ。日本フェムテック協会理事で女性医療ジャーナリストの増田美加さんを進行役に、産婦人科専門医・心療内科専門医 Addots GINZAの小野陽子先生にお話していただきます。
Contents 目次
日本にわずか10数人。産婦人科と心療内科の専門知識を持つ小野陽子先生

増田さん:本日のゲストは、産婦人科医であり心療内科医でもある小野陽子先生です。産婦人科と心療内科、両方の専門知識を持って心の問題も診てくださる医師は、日本にわずか10数人しかいない非常に貴重な存在です。小野先生はフェムテック協会の認定資格1級講座のフェムケアコースでも講師としてお話しいただいています。小野先生、自己紹介をお願いします!
小野先生:ありがとうございます。産婦人科医・女性の心療内科「Addots GINZA(アドッツ ギンザ)」という女性の心と体のお話をお受けする相談室を運営しています。名前が「オノヨウコ」なので、なじみがあると言われることが多いです(笑)。
私は自分自身が女性として生まれたことから、女性という性そのものに強い興味がありました。医師を志した当初から「女性に寄り添いたい」という思いがあり、まずは産婦人科医としての道を歩み始めました。
増田さん:産婦人科の現場は実際にはどのような雰囲気なのですか?
小野先生:産婦人科の現場はお産や不妊治療、手術、外来と非常に慌ただしく時間が逼迫しています。夜勤などで多くの患者様と接する中で、体の治療は進んでいても、「気持ち・心が置いていかれている」と感じる人に多く出会いました。その中で「もっとお話をしっかり聞ける婦人科医がいてもいいのではないか」と思っていたとき、産婦人科医で心療内科の研修もされている先輩医師に出会い、私も心療内科の勉強を始めました。
心療内科は、ストレスがかかったり、負荷がかかったときに体に症状が出てしまったりとか、あるいは元々の症状が悪くなったり、喘息や月経痛の方、更年期の症状で悩んでいる人もいらっしゃいました。より負荷がかかったときに、症状がひどくなっていることを診療で感じ、お話を聞いて、婦人科の知識も含めて女性に寄り添える、そんな医師がいてもいいんじゃないかと思い今、婦人科の知識と心療内科の知識を総動員して女性のお話を伺えるような相談室を運営しています。
女性のためのオンライン相談室「Addots GINZA(アドッツ ギンザ)」

増田さん:通える産婦人科、定期的に行ける心療内科があることは女性の私たちにとって大事ですよね。小野先生が運営している「Addots GINZA(アドッツ ギンザ)女性の心と体のオンライン相談室」ですが、この「Addots」という名前にはどのような意味があるのですか?
小野先生:「Advanced Tools(アドバンストツール)」という意味を込めています。自分の生活をより快適にするためのツールのひとつとして、気軽に「アドッツに行ってくるね」と言えるような存在を目指しています。
増田さん:一般的なクリニックの診療とは何が違うのでしょうか。
小野先生:最大の違いは時間の長さです。通常の外来診療は5~10分程度ですが、Addotsでは1回40分~45分と、たっぷり時間をとっています。例えば「生理痛がひどい」という悩みでも、その背景に職場の人間関係や家族の問題が隠れていることがあります。じっくりお話を伺うことで、より適切な薬を選別したり、薬だけでなく心理療法を組み合わせることで症状が改善することもあります。

とくに女性に知っていただきたいのが「心身症」です。これはストレス(心理社会的因子)によって、体に症状が出たり悪化、あるいは出現する病気のことです。例えば、会社の業務量に負荷がかかっていて毎回胃痛を伴う、場合によっては胃のビランであったり、胃潰瘍という状況になっている。これは心身症です。人によっては月経痛、更年期障害も代表的な心身症のひとつです。
また、毎日の「脱いだ靴下をひっくり返したままにされる」といった家庭内の些細なストレス(デイリーハッスルズ/daily hassles)が積み重なることで、心では「大丈夫」と思っていても、体が悲鳴を上げている場合があるのです。

増田さん:心と体はつながっているのだな、と改めて思いますよね。Addotsの相談室には、どのような悩みや質問が多いのでしょうか。
小野先生:「何科に行けばいいかわからない」という相談や、パートナーへの怒り、また最近では自分の相談のほかにお子さんの相談も増えています。「娘の生理痛にピルを検討したいけれど、いきなり産婦人科に連れて行くのはハードルが高い」といった場合に、まずはサポーターとしてお話を伺い、選択肢を提示するようにしています。
増田さん:質問が届いています。「病院に行くほどではないと思っていて…。病院に行く前の段階で相談してもよいのでしょうか?」
小野先生:もちろんです! そういった方にこそ利用していただきたいです。 相談した結果、「この先生はやさしいからこの病院に行ってみては?」と適切な専門医をご紹介することもできます。 怖がらずに、ご自身のヘルスケアやメンテナンスの一環として、ぜひ気軽にアクセスしてください。
増田さん:あっという間に30分が経ってしまいました。陽子先生、最後にメッセージをお願いします。

小野先生:女性はホルモンの変動によって心も体も大きくゆらぎます。 Addotsのインスタグラムでは、毎朝8時ころに2~3日に1回、女性のメンタルケアやヘルスケアに役立つ情報を発信しています。まずはそうした知識を「ツール」としてとり入れていただき、自分の悩みと向き合うきっかけにしていただけたらうれしいです。
増田さん:小野先生、本日はありがとうございました!
※本記事の内容は、2025年6月11日に配信された内容です。最新情報は公式サイトよりご確認お願いします。
【登壇者】※2025年6月時点

・小野陽子 産婦人科専門医 心療内科専門医 Addots GINZA

・増田美加 日本フェムテック協会 理事 女性医療ジャーナリスト
【クレジット/協力】
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文/FYTTE編集部



