汗が流れる炎天下、水分補給の定番ドリンクといえば麦茶です。実はあの香ばしい香りには、血液をサラサラにする成分が含まれているのだそう。ゴクゴク飲めて、ほてった体をスッと抑える麦茶の魅力を、管理栄養士の金丸絵里加先生にうかがいました。
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市販の果実飲料や炭酸飲料にとけ込んだ糖質には要注意!
頻繁にのどが渇く夏。爽快感のある炭酸飲料に手が伸びたり、甘い果実飲料で常に水分補給をまかなったりしていませんか? 実はこれらの飲料は、意外とカロリーが高いものが多く注意が必要です。
「甘味が入った飲料は、500mlに3gのスティックシュガー20本分の糖分が入っていることもあります。エネルギーも高く、1本で200kcalあるものも。低カロリータイプでも1本60~80kcalになり、必要以上の糖分摂取をしてしまうことに」(金丸先生)
また「ブドウ糖果糖液糖」といった果糖は、とり過ぎると中性脂肪を増加させてしまうので、やはり注意が必要です。
のどが乾いたら、糖質ゼロのお茶を飲むのがおすすめ。中でも、夏の定番「麦茶」には、さまざまな働きがあるんです!
麦茶の香ばしい香り成分が、血液をサラサラに!?
たくさん飲んでもスッキリと味わえる麦茶にはシュガーレスという魅力以上の働きが。
「麦茶には漢方的な働きとして、体のほてりを鎮めてくれる作用もあって夏にピッタリの飲みもの。さらに、あの香ばしさにはアルキルピラジンという成分が含まれていて、血液をサラサラにしてくれる効果が期待されています」(金丸先生)
体のすみずみに栄養を運んでくれる血液。老廃物を回収してくれる働きがあり、新陳代謝を上げ、肌トラブルを予防してくれます。
ミネラルウォーターと比較した実験では、麦茶を飲んだほうが血液の流れが向上するうえに、その作用が水よりも90分後まで持続するという結果が出ています。また、アルキルピラジンの濃度が高くより香ばしければ、その効果はアップするようです。
「麦茶にはカフェインが含まれていませんから、どの年齢層にも安心の飲みものと言えるでしょう。食事との相性もいいので、ダイエット中でも邪魔になりませんよ」(金丸先生)
麦茶オレにしょうが麦茶…アレンジ麦茶でいつもと違う味わいに
つめたく冷やしてもアツアツのホットでも、ストレートでそのまま飲んでもおいしい麦茶ですが、ちょっとアレンジすると味わいが変わって楽しみ方も広がります。
「麦茶を濃く煮だして牛乳で割った、麦茶オレはいかがですか? しょうがと一緒に煮出したり、ストレートの麦茶におろししょうがを加えたりして、しょうが麦茶にするのもおすすめです。また、麦茶にはちみつとレモン汁を入れるとコクのあるレモンティーのような味わいになりますよ」(金丸先生)
いろいろなオリジナル麦茶に挑戦して、まだまだ続く暑い夏を楽しんで乗り越えていきましょう!
文/Masuda Yuka