忙しい毎日でも疲れ知らずで、肌もツヤツヤな婦人科医の松村圭子先生(成城松村クリニック院長)。元気の秘訣をうかがうと、食事で「腸活食材」を積極的にとっているのだそう。肌荒れ、便秘などの不調を防ぐ、腸活食材のとり方を教えていただきました!
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食物繊維は不溶性と水溶性をバランスよく
こんにちは。婦人科医の松村圭子です。
私が料理によく使うのは、腸内環境を整える「腸活食材」です。おかげで、お通じが毎日スッキリ! 肌の調子はいつも良好で、疲れを感じることがありません。
便秘を解消する栄養素というと、「食物繊維」を思い浮かべるのではないでしょうか。食物繊維は、水に溶けない「不溶性」と水に溶ける「水溶性」があります。
・不溶性食物繊維は…
便のカサを増やして腸の動きを活発にしたり、有害物質を排泄したりします。穀類(玄米、雑穀など)、豆類、根菜類などに豊富です。
・水溶性食物繊維は…
腸でコレステロールや糖質の吸収を抑え、血糖値の上昇をゆるやかに。海藻類、野菜(オクラ、モロヘイヤなど)、納豆などに多く含まれます。
食物繊維をとっているのに、お腹が張って便秘が改善しない場合は、不溶性食物繊維の割合が多く、水溶性食物繊維が足りないのかもしれません。2種類の食物繊維をバランスよくとることが腸活のポイントです。
ネバネバ食材、大麦…腸活食材を手軽にとる方法は?
私は、次のように腸活食材をおかずや主食に取り入れています。
・ネバネバ食材の盛り合わせ
納豆、めかぶ、なめこ、オクラにわさびをのせ、のりで巻いていただきます。おつまみにもぴったりですよ。今回はスーパーで「東北フェア」をやっていましたので、いぶりがっこを購入して、粗く刻んで中央にトッピングしました。歯ごたえが加わっていい感じす。また、もずくも常備している腸活食材。スープやドレッシングなどに使います。
・白米に大麦を混ぜて炊く
玄米などの穀類は不溶性食物繊維が多く含まれますが、大麦には水溶性食物繊維が多いのが特徴です。わが家では、白米に大麦をブレンドして炊き、1食分ずつ小分けにして冷凍。電子レンジでチンして食べていいます。
・パンはブラン入りを
パンを主食にする場合は、小麦などのブラン(外皮)入りのパンを選ぶと、不溶性食物繊維がとれます。私はホームベーカリーでブランパンをつくったり、ローソンのネットスーパーで冷凍の米ブランパンを購入したりしています。
・みそ汁に海藻、きのこをプラス
発酵食品のみそは植物性乳酸菌が含まれ、腸内の善玉菌を増やします。みそ汁に海藻、野菜、きのこなどを具にすれば、食物繊維たっぷりに。
・冷凍きのこを料理に活用
食物繊維が豊富なきのこは、安いときにまとめ買いして冷凍保存。きのこは、炒めもの、和え物など、いろいろな料理に使っています。
食物繊維は、主食(ごはん、パン)、みそ汁など、よく食べるメニューにプラスすると効率よくとれます。冷蔵庫に、納豆、味付きのめかぶ、もずくなど、そのまま食べられるネバネバ食材を常備しておいてもいいですね。腸活食材を取り入れて、元気な体をつくっていきましょう!
取材・文/掛川ゆり