異常に暑い日が続いていますね。特に今年は例年にない暑さで、記録を更新しているようです。毎日のように熱中症の危険性についてテレビやネットで報道されていますが、具体的にどのように予防して、どのようなときに熱中症を疑えばよいのでしょう。
Contents 目次
なってしまう間に!熱中症の段階別症状について
熱中症の重症度はⅠ度からⅢ度に分けられます。
Ⅰ度:めまい、立ちくらみ、生あくび、大量発汗、筋肉痛、こむら返り、など
Ⅱ度:頭痛、嘔吐、倦怠感、虚脱感、集中力や判断力の低下、など
Ⅲ度:意識障害、けいれん発作、など
Ⅱ度以上、もしくは応急処置をしてもⅠ度の症状が改善しない場合は医療機関への受診が必要となります。
しかし、Ⅰ度の症状は、生あくびや筋肉痛など、他人から見てもすぐに異常とは気づかない症状も多く含まれており、従って熱中症は軽症段階で、いかに自分で気づけるかがポイントになってきます。
上記のような症状はもちろんのこと、温度・湿度の高い環境下で体調がいつもと違うなと思ったら、念のために熱中症を疑いましょう。
熱中症の予防方法4つ
熱中症の予防ですが、まずは暑い環境を避けて生活し、こまめに水分補給することが一番です。それ以外に、おすすめの予防法をご案内します。
(1)水分補給は経口補水液がおすすめ
高血圧や心疾患のリスクから、最近では、日常生活の熱中症予防では積極的に塩分をとる必要はなく水でよい、という考え方が主流です。塩分をとるべきなのは、明らかに多くの汗をかいたときや、熱中症になってしまった場合です。とはいえ、切り替えるタイミングが難しいですよね。そこでおすすめなのが経口補水液です。0.1~0.2%経口補水液は予防でも熱中症発症後でも、どちらでも使ってかまいません。
経口補水液は売っているものでなくても大丈夫です。家でもつくれます。
1Lの水に1から2gの食塩と、大さじ20~40gの砂糖を入れます。ただし、手づくりの経口補水液はすぐに飲み切るようにしてください。
(2)屋外でのアイテムで一番のおすすめは日傘
遮熱用の日傘は、人体との間に距離があり人体からの放熱を妨げないため、戸外でのもっとも有効な日射対策と言えます。
白は反射性が高く、吸収率が低い。黒は透過性が低い。なので、理想は表面が白で裏面が黒い遮熱用日傘がよいと言われています。
最近では「日傘男子」が増えているという報告もあり、実際に今年は男性用日傘の売り上げが伸びているそうです。
(3)服装は、屋内では肌を露出し、屋外では肌を日射から守る
屋内の服装は皮膚の露出が大きい方がよく、タンクトップやショートパンツのような格好が最適です。半袖シャツに長ズボンの組み合わせよりも体感温度がおよそ2.0~2.5℃低いと言われます。
日射下では暑いからと皮膚を露出するより、白っぽい長袖上衣、長ズボン、ショールなどで日射を遮蔽する方がよいです。遮蔽面積が大きい衣類では保温効果が大きくなってしまうので、衣類にゆとりをもたせて日射はさえぎりながら体の表面に風が通る工夫が必要です。外ではUVカットの白っぽいゆったりしたカーディガンやショールで肌を覆い、屋内に入ったらサッと脱ぎましょう。
(4)屋内ではクーラーを使用する
熱中症の40%は屋内でおこります。住宅内熱中症患者のうち、エアコンを使っていなかった人は88%であったという報告もあります。
また、就寝中に熱中症になることも少なくありません。寝ているときは体によくないとクーラーを止めたりタイマーにする人がいますが、明らかに暑い日は寝ている間でもクーラーを使用したまま寝てください。
就寝中のおすすめの設定温度は、起きているとき安静にしている状態で心地よいと感じる温度の設定から、1℃設定温度を上げます。冷たい風が当たるのが苦手な人は、隣の部屋のクーラーをつけて空気を循環させるなど、直接風が当たらないような工夫をするとよいです。
熱中症は日常の予防と、なってしまったときに早めに気づくことが大切です。
余裕をもった生活で猛暑を乗り切りましょう。