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CATEGORY : ヘルスケア |女性ホルモン

40代女性10人に1人は発症!? 女性ホルモン不足の対策は早めが肝心

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黄昏ている女性

若々しい美しさを保つのに重要な役割を果たしている女性ホルモン。女性ホルモンは、美肌やバストアップ作用などの美容面でよく注目されますが、実は、健康面でも作用し、女性の健康を守ってくれているのを知っていますか?

監修 : 木下 由子 (美容家)

予防医学美容家・予防医学メンタルヘルス相談士、予防医学指導士、メノポーズカウンセラー、ヨガセラピスト、書道家。株式会社J‘PRESSE代表取締役。
予防医学の観点から、年齢を重ねるごとにキレイと幸せを引き寄せる心と体の健康美容「ビューティーマインドレッスン」を発信している。美容・健康関連クリニックやサプリメントの監修やコラム執筆など幅広く活動中。日本予防医学会所属、日本マインドフルネス学会員、日本サプリメント学会員、加齢と更年期のヘルスケア学会員。

Contents 目次

エストロゲンの意外な健康サポート作用とは?

バラを持っている美人

女性ホルモンには、エストロゲンとプロゲステロンという2種類のホルモンがあります。加齢などによりエストロゲンが欠乏すると、エストロゲンの効果が得られなくなってしまいます。そうなると、見た目が老けるだけでなく、体の変化が起こりやすく、生活習慣病のリスクが上がるので注意が必要です。

若い女性も安心してはいられません! 今から知識として知っておき、女性ホルモンを意識して、早めに対策をすることが大切です。

このエストロゲンは、髪にツヤを与えたり、頭皮を若々しくしたり、髪の毛の成長を促す働きがあります。また、肌の乾燥を防ぎコラーゲンの産生を促し、女性の美容面をサポートする作用のほかに、健康をサポートする機能があります。

<健康をサポートする機能4つ>
1. 脳……脳の血流を増やし、脳の働きを整える
2. 心血管系……血管壁を柔軟にする
3. 脂質代謝……HDLコレステロールを増やし、LDLコレステロールを代謝する
4. 骨……骨が壊れる(骨の中がスカスカの状態、骨がもろくなる)のを防ぎ、骨からカルシウムが溶けだすのを抑制する

エストロゲン不足は、生活習慣病のリスクが上昇!

エストロゲン不足は、生活習慣病のリスクが上昇!

女性は健康をサポートしてくれるエストロゲンの作用があるので、男性と比べて一般的に生活習慣病にかかりにくいといわれていますが、エストロゲンが不足する更年期を過ぎるとエストロゲンが急激に減少するため、体にさまざまな影響が現れるようになります。そして、以下4つの生活習慣病のリスクが高くなります。

<生活習慣病のリスク4つ>
1. 動脈硬化
2. 脂質異常
3. 高血圧
4. 骨粗しょう症

生活習慣病の中でも、できるだけ若いころから対策したほうがよい病気は、「骨粗しょう症」です。骨粗しょう症は、骨量が減り、骨がスカスカの状態になり、骨折のリスクが高まる病気で、40代女性の10人に1人、50代女性の3人に1人が発症しています。

骨粗しょう症予備軍に関しては、若い世代にも意外に多いといわれていますので、早めの対策が大切です。この病気は見た目に症状が出ないため、骨量が減少していることになかなか気づかないので、一度、骨量測定をしておくとよいですよ。

骨粗しょう症対策には「運動」と「食事」がおすすめ

野外でヨガをしている年配のご夫婦

とくに女性は骨粗しょう症対策を早めに行ってください。骨はお肌と同じように新陳代謝をくり返しています。若い人は約2年、高齢者でも約5年で全身の骨が新しい骨に入れかわります。何歳からでも骨は若返ることができますので、今すぐに食事と運動などによって、女性ホルモンを減らさないようにし、骨粗しょう症対策を行いましょう。

【食事】
ムリなダイエットにより栄養不足にならないようバランスを整える食事とともに、骨の栄養に必要なカルシウム、ビタミンD、たんぱく質、そして、骨の栄養をサポートするマグネシウム、ビタミンKなどを積極的にとりましょう。たとえば、豆腐、納豆、牛乳、骨ごと食べられる魚、干し椎茸や緑黄色野菜などがあります。

<とくにおすすめな食材>
発酵食品の「いわしの削り節」です。
いわしはよく知られているように栄養価がとても高く、カルシウム、ビタミンD、DHA、EPA、ミネラルが豊富です。毎日いわしを食べるのは難しくても、削り節なら、納豆、豆腐、サラダ、焼きそば、出汁など、いろいろな料理に手軽に使えるのでおすすめです。

【運動】
骨に適度な負荷がかかる筋力運動とバランス力をアップする運動がおすすめです。

<筋力&バランスアップエクササイズ>
(1)反り腰にならないように、骨盤を立ててまっすぐ正しい姿勢で立つ。
(2)1の姿勢のまま、腕と床が水平になるようにひじをのばし、真横に上げる。
(3)腕は上げたまま上体を前に倒し、片脚を床と平行になるまで後ろに上げながらバランスを保ち30秒〜1分間静止する。呼吸は止めないように気をつける。このとき、上げた脚のひざと支えている脚のひざは極力曲げないようにすると効果的です。
(4)1の立ち姿勢に戻り、同様に反対の脚も行う。

※ 1日に左右の脚それぞれ5回行いましょう。
※ 体に痛みがあるときは無理のない範囲で行いましょう。

最近の研究によると、骨の細胞からは全身にある細胞を活性化する物質がでるため、骨が衰えると全身も衰えることがわかってきています。まずは女性ホルモンと骨を意識してみてはいかがですか?

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