口元にすっと線を引いたように現れるほうれい線。見つけたとたんに老けこんだ気分になってしまいます。なぜ、ほうれい線がでてきてしまうのか、老け顔をつくる原因を、青山・アンチエイジング施術「リニューイング・セラピー」セラピストの中辻正先生に教えていただきました。
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ほうれい線ができるワケ
じつは、ほうれい線は生まれたばかりの赤ちゃんにも存在しているのですが、みずみずしい肌はたっぷりとうるおい、ピンと張っているために目立たないだけ。
加齢によって顔の筋力が落ち、水分も不足して乾燥してくる肌に次第に深く刻まれてしまうのです。また、年齢のせいだけではなく、ふだんの生活習慣によっては肌の老化は進行します。
では、ほうれい線が目立ってしまう人の原因をチェックしてみましょう。
(1)加齢による新陳代謝の低下
「体内の新陳代謝のスピードが落ちてくることによって、肌のハリを再生する機能も衰えてきます。コラーゲンやヒアルロン酸といったうるおい成分も不足しがち。顔を毎日慈しむように触るだけで、新陳代謝アップにつながりますよ」(中辻先生)
(2)表情筋の衰え
「笑いジワを恐れてポーカーフェイスでいると、顔の筋力が低下して皮膚を持ち上げられず、たるみやすくなります。たるみもシワの原因をつくります。頬の筋力アップのため、ふだんから豊かな表情づくりを心がけて」
(3)乾燥によるダメージ
「乾燥肌の人は、ほうれい線ができやすい傾向にあります。また、日焼けや洗顔のし過ぎによっても水分は失われます。保湿ケアは入念に。夏だけになりがちな日焼け止めクリームや紫外線カットのファンデーションなどの紫外線対策は、1年を通して行うこと」
ほうれい線を目立たせる生活習慣をチェック
ちょっとしたクセが肌のダメージを促している場合もあります。老け顔習慣をチェックして、当てはまるものがあれば生活を見直しましょう。
○運動不足である
とくに首や肩が凝って固まっている人は要注意。肩から背中にかけての筋肉が固いと、そこからつながる顔の筋肉も固まってしまいます。
デスクワークや手作業の多い仕事をしているなら、意識的にストレッチをするようにしましょう。
○睡眠不足である
寝ている間に日中の肌ダメージを修復してくれる成長ホルモンが、脳から分泌されます。睡眠不足だとこのホルモンがあまり働きません。とくに寝始めの3時間は重要です。テレビやパソコン、スマホなどの光と音は脳への刺激が強いので、寝る前には控えましょう。
○喫煙する、またはストレスをためやすい
喫煙すると血管が収縮して酸素が体内に行きわたりにくくなり、新陳代謝が低下します。また、1本吸うごとに1日に必要なビタミンCの1/4を破壊するという説も。それは自分でストレスを与えているのと同じこと。体がストレスを感じると多くのビタミンCを消費します。ビタミンCはコラーゲンを生成する大切な栄養素。不足しないよう注意しましょう。
○過度のダイエットをしている
極端な食事制限によるダイエットをしたり、リバウンドでダイエットをくり返したりすると、体の機能が正常に働かなくなってしまいます。新陳代謝にも影響して、肌の老化につながります。ダイエットは計画的に、バランスよく栄養素をとるようにしましょう。
○早食いである
よくかんで食べると顔の表情筋が鍛えられます。早食いは頬の筋力不足につながり、たるみの原因になってしまいます。忙しくてもできるだけかむ回数を意識して。また、かみ応えのあるものを積極的にとるといいでしょう。
○頬づえをつく
リフトアップのしぐさに似ている頬づえですが、じつは頬の脂肪に強い圧力がかかることで、たるみをつくる原因に。猫背、前かがみなどの悪い姿勢も筋力の低下、肩こり、頬のたるみにつながるので、気づいたら姿勢を正すように心がけましょう。
取材協力/中辻正文/Masuda Yuka