「こんなにがんばっているのになんで…」人はうまくいかないとき、こんな風に考えてしまうことがよくあります。そんなときのメンタルのコントロール法を、OKラインメンタルトレーナーの酒向杏奈さんに教えていただきました。
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■コントロールできないものをコントロールしようとしない
仕事や恋愛で自分が期待していたような評価が得られないときや、思ったような答えが返ってこなかったとき、「こんなにがんばってるのに…」と自分が苦しくなってしまったことはありませんか?
私は、自分の言いたいことがどうしても伝わらない人に対して「なんでわかってくれないんだろう?」「何がいけないんだろう?」と考え込んでしまい、何も手につかなくなってしまったことがありました。
今日は、“コントロールできない他人”に対して、ストレスを感じてしまうときの対処法についてお話しさせていただきます。
Q、例えば朝、家を出るときに雨が降り出しました。あなたならどうしますか?
A.靴を雨用に変える。傘を持つ。
B.雨が止む方法を考える。てるてる坊主をつくる。
もちろんAですよね!
そもそも天気はコントロールできないものとわかっているから、次の行動をスムーズに起こすことができます。
でも対象が人となると、そうはいかず…「なんでこうしてくれないの?」「なんでこう言ってくれないの?」とイライラしたり、焦って、一生懸命コントロールする方向に力を注ぎ始めるわけです。
私たちのまわりには多くの「コントロールできないもの」があります。
そして気づかないうちに「コントロールできないもの」をコントロールしようと意識してしまい、そのまま行動を起こしていることがあるんです。
その努力が返ってくればいいのですが、返ってこなかったときに、大きなストレスやパフォーマンス低下につながります。
例:プレゼンやスピーチがうまくできないときの解消法
例えば、人前で話すことに苦手意識のある人がプレゼンをしたとします。
「どう思われてるかな?」と人の顔色を伺ってしまったり、「認めてもらえるかな?」と人の評価が気になってしまうとき。
これは下記の表の中で、<コントロールできないもの>に意識が向いている状態ですよね。
でも、そちらに意識が向くと、“退屈そうな顔をしている人”が目に入ってきた瞬間、“焦りや不安”が出てきて、目の前のことに集中できなくなって、パフォーマンスが下がってしまいます。
もちろん、まわりからの評価を得られなければプレゼンは通らないので、「そこは全く気にしないで!」というわけではありません。
“評価を得るために、自分が本来すべき行動に集中する”ということです。
「コントロールできないもの」
・他人の行動
・他人の言動
・他人の感情
・他人の評価
・結果
・自分の感情
「コントロールできるもの」
・自分の思考
・自分の行動
とくに、自信のなさや不安を感じているときは、この「コントロールできないもの」に意識が向きやすくなります。
そのために自分の意識がどこに向いているのか、ということに気づくことが大切です。
それでは、いま集中するべきことに意識をもっていく方法を見ていきましょう。