じつは栄養素の高いもやし。もやしの栄養を最大限に活かすには、クエン酸も加わり、さらに熱に強くなる「酢もやし」がおすすめ!今回は、酢もやしの健康効果と、さらにパワーアップするもやしや酢の種類について、ご紹介していきます。管理栄養士の望月理恵子さんの著書『管理栄養士と医師が認めた 疲れ即とり酢もやし健康法』(アスコム)からお伝えします。
Contents 目次
酢もやしだからこそ!の健康効果とは
現代の「疲れ」は体のエネルギー不足や増えすぎた活性酸素、自律神経の乱れ…。この3つが「何もしていないのに疲れている」を生み出す元凶です。
酢もやしはこの3つに効果的に作用します。その理由をお話しします。
(*酢もやしのくわしい作り方は前回の記事をチェック)
1 少量で体じゅうが元気になる究極の疲労回復食
人間の細胞には、TCA回路(クエン酸回路)という、エネルギーを生み出す工場が備わっています。
食事で得た炭水化物、脂質、たんぱく質などは、体内で分解され、このTCA回路という工場でATP (アデノシン三リン酸)というエネルギーへと変わっていきます。
このエネルギー生産工場を動かしている主電源は、クエン酸です。クエン酸が体内に豊富にあれば、工場は活発に動きます。
ちなみに酢にたくさん入っている酢酸は、体内でクエン酸に変化します。
クエン酸や酢酸とアスパラギン酸を両方摂取できる酢もやしは、少量で多くのエネルギーを生み出す食材なのです。
2 原因不明の疲れの素、活性酸素を撃退する
増えすぎてしまった活性酸素を食事でとり除くことが、このような原因不明の疲れをとるためには、大切です。
活性酸素をとり除く(抗酸化作用のある)栄養素というのは, いろいろとありますが、もやしには、ビタミンC、酢にはクエン酸という栄養素が含まれています。
もやしのビタミンCは、りんごと同じぐらい豊富に含まれています。
酢もやしにすることで、もやしがきゅっと締まり、かさも減りますので、食べやすいというのも、利点の1つです。
また、本来ビタミンCはとても熱に弱い栄養素ですが、酢につけることによって、ビタミンCが壊れるのを防ぐ役割があります。
3 ぐっすり眠れるようになり、しつこい疲れを完全にリセット
ぐっすり眠って1日の疲れをしっかりとリセットするためには、自律神経のバランスを整えなくてはなりません。自律神経のバランスはストレスで乱れやすいので、ストレス疲れで悩んでいる人が特に気をつける必要があります。
そのために重要なのが腸環境。腸は第二の脳と呼ばれており脳と腸は自律神経などを通して密接に影響を及ぼし合っています。
つまり腸の環境がいいかどうかが自律神経のバランスを大きく左右するのです。
そして、腸内のコンディションは、善玉菌と呼ばれる腸の環境をよくする細菌たちが元気かどうかにかかっています。
善玉菌たちは、人間の食べているものをエサとしているのですが「酢もやし」には、善玉菌を元気にするエサである食物繊維とグルコン酸が多く含まれています。
整腸作用抜群の酢もやしを食べ、腸を元気にすることで、自律神経のバランスを 整え、ぐっすり眠り、疲れをとりましょう。
酢もやしに使う、お酢ともやしの種類を工夫すると、さらに最強の酢もやしレシピができる!