朝晩はすっかり寒くなってきて、手や足先の冷えに悩んでいる…。そんな冷え症の人におすすめなのが、ツボを温めて血行をよくするお灸。お灸というと「お年寄りがするもの」「熱いのをひたすらガマン」そんなイメージを持つ人もいるかもしれませんが、今はマイルドな熱さのお灸がぐんと増え、さらにとても簡単に使えるようになっているのです。まさにお灸は、冷えに悩む忙しい女性の救世主! お灸を使って、今年こそつらい冷え症から抜け出す方法を、自宅でできるお灸の販売メーカー、せんねん灸・お灸ルームの福永(ふくなが)さんに聞きました。
Contents 目次
毎日のお灸で、体ぽかぽかに!
薬局などで市販されている多くが、紙で巻いたもぐさを台座にセットした、初心者にも扱いやすいお灸です。
使い方はとっても簡単。台座裏のシールをはがし、指の先につけてライターの火を近づけもぐさ部分に点火。火がついたら症状に合ったツボの上に置くだけです。
お灸を置いてしばらくすると、じんわりと温かくなっていき、心地よい熱が感じられます。火が消えても熱が無くなるまでまで置いておきましょう。だいたい目安は5分くらいです。
※途中、「熱い!」と思ったらすぐに外しましょう。台座が熱くなっている場合もあるので、注意を。
※使い終わったお灸は、水をはった容器に入れて完全に消火しましょう。
冷え症に効くツボはココ!
<湧泉(ゆうせん)>
足の裏の土踏まずの前のほうにあります。足の指を曲げた時に最もくぼんでいる場所。
特に足先の冷えには即効性があるツボです。
<三陰交(さんいんこう)>
足の内側のくるぶしの中心から、指幅4本分くらい上。スネの骨の内側のくぼみにあります。
3つの経絡が交わり体を温める効果の高いツボです。子宮にも働きかけるため「女性のツボ」とも言われています。
個人差もありますが、お灸をした後は、お灸を置いた場所以外も温かくなり体がぽかぽかしてきます。温熱がじんわりと体に浸透していくのをイメージしながら行ってみましょう。ほかにも冷え症に効くツボはたくさんあるので、自分の好みの場所を探すのも楽しいですよ。
ツボを温め、冷えを撃退
中国で生まれたお灸は、東洋医学にもとづく治療法です。日本に入ってきたのは飛鳥時代。とても長い歴史があるんです。
東洋医学では体の中を「気・血・水」がめぐっていると考えられているのですが、これらは「経絡」という道を通って、体のさまざまな臓器のバランスを保っています。この流れが滞ってしまうと体の不調の原因となります。経絡上にあるツボにお灸をして温めることで経絡の流れが整い、冷え症などからだの不調を解消してくれるのです。
市販のお灸で、足のむくみがスッキリ!
お灸はよもぎを乾燥させ精製した「もぐさ」を使います。
よもぎはもともと薬効成分の高い植物。ヨーロッパでは「ハーブの母」と呼ばれるほどです。温熱とよもぎのダブル効果で、血行が良くなり不調が改善されていくのです。
薬局などで市販されているお灸の多くは、紙パルプでできたドーナツ型の台座に、和紙で巻いてもぐさがセットされています。もぐさに火をつけると、台座中央の穴から温熱とよもぎの有効成分が皮膚を通して体に浸透する仕組みになっています。
●用意するもの:お灸、ライター、水を入れた容器
(1) ペンでツボに目印をつけておく。
(2)お灸の裏側のシールをはがし、指の先に付けてライターの火を近づけもぐさ部分に点火。
(3)火がついたら印をつけたツボの上に置く。
(4)お灸の温熱は5分程持続。煙が止んでも温熱は続いているので、台座が冷めるまで待ちます。ただし、お灸が熱く感じたら効果が出ていますので、ガマンはせずにすぐ取り外しましょう。使い終わったお灸は、水をはった容器に入れて完全に消火。
※途中、「熱い!」と思ったらすぐに外しましょう。
お灸を毎日の習慣にして、冷えを撃退しませんか?
協力/せんねん灸お灸ルーム 文/梅田梓