老化や病気などを防ぐ効果があるといわれているポリフェノール。チョコレートは、ポリフェノールがたくさん含まれている食品として有名ですが、砂糖もたっぷりなのでカロリーや糖質面を考えるとちょっと心配。そこで、管理栄養士の大越郷子先生がオススメする、ポリフェノールが摂取できる食品を紹介。もちろんチョコレートについても効果的なとり方を伝授します。しっかり摂取して、Let's アンチエイジング!
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ポリフェノールは老化や病気を防ぐ!
「ポリフェノールは、植物の色素や苦味成分の総称です。ポリフェノールにはよく耳にするフラボノイドとフェノール酸などがあり、さらに種類が分かれていきます。ポリフェノールには、体に弊害を起こす活性酸素を除去する抗酸化作用がありますので、老化や病気を防ぐ効果があるといわれています」(大越先生)
活性酸素は、常に体内で作られてしまうもの。紫外線を浴びることや、喫煙、飲酒、ストレスなどから活性酸素は発生します。年齢を重ねるとともに体に備わっている抗酸化力も減少。だからこそ、ポリフェノールを食事などから上手に摂取して、抗酸化力をアップさせましょう。
ちなみに、理想は1日に約1500mgのポリフェノールを摂取することですが、一般的な成人の日本人の摂取量は1日に約1010mgとのこと。意識してポリフェノールの多い食品で補うようにしましょう。
そして、ポリフェノールは水溶性。摂取してから体内で効果を発揮する時間は約3〜4時間。朝昼晩の食事やおやつで、ポリフェノール多めの食べ物を摂取したいですね。
ポリフェノールが多く含まれる食品は?
先述したとおり、ポリフェノールには、フラボノイドやフェノール酸などがあり、さらにさまざまな種類にわかれています。
代表的なものにフラボノイドの中には、カテキン、アントシアニン、タンニン、ルチン、イソフラボンが、フェノール酸の中にはクロロゲン酸があります。
他にも、エラグ酸、リグナン、クルクミン、クマリンなどがありますが、その数はなんと、5000種類以上もあるそう。
そのなかで、大越先生がオススメのポリフェノールを多く含んだ食材は以下のとおりです。
チョコレート(カカオポリフェノール)
チョコレートに含まれるカカオポリフェノールには、血圧低下や動脈硬化の予防、ストレス軽減、美容効果(抗酸化力)、アレルギーの改善など、様々な効果が期待できる。
赤ワイン・ぶどう・ブルーベリー(アントシアニン)
アントシアニンが持つ抗酸化作用は、活性酸素を除去する効果あり。血行促進や、眼精疲労、メタボリックシンドロームなども予防。
緑茶(カテキン)
お茶の渋み成分に含まれるカテキン。抗酸化作用、抗菌作用、コレステロールの低下、体脂肪減、がん予防など、さまざまな効能あり。
「また、ごぼうやレンコンなど酢水につけてアク抜きなどをしますが、そのアクもポリフェノールの一種です。ですので、少しでも抗酸化物質を多く摂ろうとする場合、水にさらさないで調理すると効果的です」(大越先生)
チョコレートでカカオポリフェノールを摂取するなら…
特に砂糖控えめでカカオたっぷりのダークチョコレートにはポリフェノールが多く含まれているとか。実際にチョコレートを選ぶ際のポイントも教えてくださいました。
「カカオ成分は、50%と90%とを比べた場合、数値の高いほうがカカオ成分が多く含まれています。50%のものは、半分はカカオ成分、半分は砂糖や乳成分などの副材料になりますので、その分甘味も強く、食べやすいですが、カカオ分が少ないということになります。ですので、ポリフェノールを多く摂取したいときには成分の高いものを選ぶといいでしょう」(大越先生)
ただし、高カカオのチョコレートのカカオ成分は、脂質の割合が約40〜50%と普通のチョコレートよりも1.2〜1.5倍含まれています。カフェインも多く含まれているので、食べ過ぎは不健康の元。多くとも1日50g以下を心がけましょう。
体の内側からきれいにしてくれるポリフェノール。チョコレートや赤ワインなどを日常的にとっていきましょう!
文/辻めぐみ