快眠の最大の敵ともいえるストレス。「上司に怒られた」「ケンカをした」「失敗した」など、心に負担のかかる出来ごとが起こった際、ふだんよりも寝つくまでに時間がかかったり、熟眠感が得られなかったりなど、誰しも一度は経験があるのではないでしょうか。
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「笑う」は睡眠力を高める「幸せの魔法」
最近、寝つきはどうですか? ベッドに横になってすぐに寝ることができていますか?
これまでの研究で、睡眠不足が不安障害や気分障害などの精神疾患のリスクを高まることが指摘されています。徹夜明けはぐっすり眠れた日よりも交感神経の緊張が強くみられ、心理的ストレスを受けやすく、情動不安定になる傾向が高まることも指摘されているのです。
被験者に、睡眠時間を4時間に制限して5日間過ごしてもらい、その前後で脳の働きを比較するという調査では、脳の感情を司る扁桃体(へんとうたい)という部分が、特に恐怖表情に対する反応が強く出る一方、幸福表情に対する反応は変化がなかったという結果を報告しています。つまり、ネガティブな感情にとても敏感になり、ポジティブな感情には鈍感になっていることです。
ストレス解消や健康維持には「笑うことがよい」というイメージを皆さんもすでにお持ちだと思いますが、実際に科学的にも笑うことの効果は実証され始めています。
皆さんはどんなときにいちばん笑っていますか?
毎日笑っていますか?
笑う頻度は自覚的ストレスやうつ症状と強い関係性があることが明らかになっており、笑うことがストレス軽減につながっていること、さらに、脳内モルヒネとも呼ばれるほど強力な鎮痛作用をもつ神経伝達物質「エンドルフィン」が増加し、痛みを緩和させてくれる働きまであることが明らかになっているのです。
仮に、特別笑えるような面白いことがなくても、もしも笑う気分でないとしても、意識的に口角を5mm上げてみましょう。感情は表情に連動して引き起こされるので、口角が上がることで自然と負の感情が収まり、楽しい気持ちや幸せな気持ちに自ら切り替えることができます。
慣れないうちはニコちゃんマークのシール活用してみてください。
シールをいつも使用する場所、パソコンの空いているスペースやスマホのケースなど、よく目につくところに貼りましょう。「シールが見えたらニコッ」。これだけでリフレッシュしながら自らを「幸せの魔法」にかけることができます。
「面白い」や「幸せ」といったポジティブな感情は死亡リスクを減らすこともわかっているので、笑顔の力を存分に活用しましょう。