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栄養抜群の理想的なおやつで、ダイエットの強い味方としても注目されるドライフルーツ。このたび、がん予防に役立つ可能性があるという研究結果が報告されました。特にがんになるリスクを下げる可能性があったのは、膵臓がん、前立腺がん、胃がんや大腸がんなどの消化器系のがん。生のフルーツよりも効果が大きいようなのです。
レーズン、プルーン、デーツで調べた
フルーツと野菜をあまりとらないと、がんのリスクが上がると考えられています。では、生のフルーツと成分が異なる可能性があるドライフルーツはどうでしょう。これまでに、ドライフルーツががんの進行を防いだとか、がんのリスクによい影響があるといった報告もありましたが、このたび米国ハーバード大学などの研究グループは、過去の研究を集めてドライフルーツと、がんのリスクの関係を総合的に評価しました。
調べたのは一般的なドライフルーツ3種類(レーズン、プルーン、デーツ)で、合計16件の研究が対象となりました。
週に3〜5回分以上で効果が見られた
確認されたのは、ドライフルーツを多くとると、がんのリスクが下がるということ。週に3〜5回分以上のドライフルーツを食べると、がんになる前の大腸ポリープができるリスクが24%、前立腺がんになるリスクが49%、膵臓がんで死亡するリスクが65%低くなりました。さらにこの関連性は、生のフルーツの場合と同等またはそれ以上に強いとわかりました。
研究グループは、分析対象とした研究の数は少ないものの、ドライフルーツはがんになるリスクやがんで死亡するリスクを下げる可能性があると結論。「特に消化器系のがんの予防に重要かもしれない」と指摘しています(肺がんと乳がんでは、関連性が見られませんでした)。そのうえで、これまでに行われたさまざまな集団追跡研究のデータを使って、ドライフルーツの健康効果をもっと調べるとよいのではないかとも提案しています。
<参考文献>
食べるダイエット中の強い味方 ドライフルーツおすすめ3つ
https://fytte.jp/diet/13582/
Dried Fruit Intake and Cancer: A Systematic Review of Observational Studies.
Adv Nutr. 2019 Aug 26. pii: nmz085. doi: 10.1093/advances/nmz085. [Epub ahead of print]
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/31504082
https://academic.oup.com/advances/advance-article/doi/10.1093/advances/nmz085/5554771
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星 良孝 <ステラ・メディックス>
ステラ・メディックス代表取締役社長/編集者 獣医師 専門分野特化型のコンテンツ創出を事業として、医療や健康、食品、美容、アニマルヘルスの領域の執筆・編集・審査監修をサポートしている。代表取締役の星良孝は、東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BP社において「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年に会社設立。https://stellamedix.jp
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