朝から晩までデスクワークをしていて、常に手がパソコンのキーボード上で動いている人、家事や育児で忙しく働いている人、そんながんばる女性たちを悩ませる不調のひとつが「肩こり」。あまりにも身近な不調のため、ついつい見逃してしまいがちですが、悪化する前に軽い運動や筋膜リリースなどをとり入れて肩こりのケアをしませんか? 今回は昨年FYTTEで大人気だった肩こり解消法を厳選して5つご紹介します。
Contents 目次
1日3分で肩こりを解消する「腕振り体操」
2000年以上も昔から中国に伝わる健康法とされる腕ふり。国際中医師の資格を持つ北濱みどり先生に、立ったまま腕ふりを行うことで得られる5つの効果とそのやり方を教えていただきました。
「腕ふりをすると肩甲骨がとてもよく動きます。肩甲骨を継続的に動かすと、骨の周辺の筋肉がやわらかくなって、たまっていた痛みの物質や老廃物が、肩周辺から流れ出ていきます。筋肉や関節は動かさずにいるとガチガチにこわばって、血管が収縮してしまい、当然ながら血液の流れも悪くなります。逆にいうと、腕ふりで筋肉や関節を動かせば、血流はよくなり、それを維持すれば健康な体でいられるのです」(北濱みどり先生)
頭痛や肩こりの不調に効く「足指ひらきマッサージ」
足裏は体全体の反射区になっていて、全身のさまざまな部位や臓器とつながりのあるツボが存在するといいます。そこで、中国健康コンサルタントの邱淑恵さんが教えてくれたのが、足指付近のツボを刺激することができる「足指ひらき」。
「東洋医学では、気の流れである“経絡”が滞ることで、体調が悪くなると考えられています。とくに足先には多くのツボが集まっており、そこを刺激することで肩こりや頭痛などの不調改善につながります。また、女性は靴やストッキングなどによって足指が圧迫され血流も滞っていることが多く、それがトラブルの原因になっていることも。そういった意味でも、足の先端を動かすことはとても大切なのです。足指ひらきは、足の指をひらくというひとつの動作で、経絡の流れと血流の両方を1度に改善することができます」(邱淑恵さん)
ゆるくてかわいいねこが教える「肩甲骨のストレッチ」
ゆるくてかわいいねこのイラストが人気の「今日のねこストレッチ」から、肩こり解消に効果的な「肩甲骨のストレッチ」のやり方をピックアップ。
<やり方>
両手、両ひざ、両方のつま先を床につけ、右手は手のひらを上に向け、左手の前に置く。
ゆっくりお尻をうしろに引き、同時に左手を前に伸ばして右手の上に重ねる。
肩甲骨が伸びていることを意識して、心ゆくまで行って。反対側も同様に。
記事のなかでは「肩甲骨のストレッチ」のほか、「肩甲骨を伸ばすポーズ」「肩甲骨&ろっ骨のストレッチ」の3つをご紹介しています。
肩こり&猫背に効かせるヨガポーズ
プロサーファーでモデル、ヨガのスペシャリストでもあるアンジェラ・磨紀・バーノンさんが教えてくれるのは、肩こりや猫背を解消するのにうってつけのヨガポーズ。
「現代人の多くがパソコンやスマートフォンなどを使用する時間が増えていて、それが原因のひとつで肩が前へ入りこみ胸が開きにくくなっています。また、首も前かがみになり、猫背になっているのです。私たちの頭は5〜6kgの重さがあり、その重みが前かがみになっていると頭を支える首・肩が疲れたり、硬くなってくるのは当たり前。そんな姿勢を直し、肩の関節の可動範囲を広げてこりや疲れを解消していきましょう!」(アンジェラ・磨紀・バーノンさん)
筋膜をゆるめて肩がスッキリ! 自宅で行える「筋膜リリース」
肩こりといえば筋肉をほぐすマッサージが解消法の定番。ですが、大きな注目を集めたのが筋繊維を覆う「筋膜」をゆるめる「筋膜リリース」。
「筋膜は洋服のようなもので、固まると非常に動きにくくなります。筋膜の動きは筋肉に合わせて伸縮するだけなので、体を動かさずにいると筋膜も硬くなり、血液の循環も悪くなるのです。その結果、肩こりや足のむくみ、体の痛みなどの原因となります」(トレーナー・木庭翔吾先生)
筋膜リリースを行うことで、肩こり解消のほかにも姿勢が整う、全身の血行が促進されるといった効果があるそう。また、肩こりに悩む多くの人が猫背だとか。まずは姿勢の悪さに直結する上半身の両わきにある前鋸筋を筋膜リリースしていきましょう!
激しい運動をしたあとにストレッチを欠かさず行うように、日中酷使した肩まわりのケアも習慣化して、今年は昨年よりも動きやすい体作りをはじめませんか?
文/FYTTE編集部