たんぱく質やビタミンなどと並んで大事だと考えられている栄養素のミネラル。さまざまな食品からミネラルは摂取できますが、供給源のひとつが飲料水です。このたび低ミネラルの水を飲んでいる子どもは、骨の成長が不十分となる可能性があるという報告が。浄化装置や市販されているペットボトルの水などの使い方を考えるうえで、参考になるかもしれません。
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口から入るミネラル
ミネラルは体の機能を保つために不可欠な栄養素です。ミネラルにはカルシウム、マグネシウム、ナトリウムなどがあり、それぞれが異なる機能を担っています。こうした機能のひとつが骨をつくるというもの。カルシウムは骨の成長のために欠かせないミネラルです。
そんなカルシウムを摂取するルートとしてまず大事なのがふだんの食事。さらに飲料水も摂取ルートとして大切です。しかし飲料水の場合、水の浄化装置を使っていると不純物と一緒にミネラルをとり除いてしまうことも。市販されているペットボトルの飲料水のなかにもミネラルが少ないものがあります。ミネラルが低い水をいつも飲んでいると、もしかするとデメリットがあるかもしれません。
今回、中国の研究グループが10代の男女を対象として、飲料水に含まれるカルシウムの量と骨の成長との関係について調査しています。
骨の成長に影響
その結果、判明したのは、低ミネラルの飲料水を飲んでいる子どもは、カルシウムの摂取量が少なく、身長の伸びや骨密度の程度が低いということでした。骨はつくられたり壊されたりを並行しながら成長しているのですが、そうした成長のペースが影響を受けていたのです。
子どもを対象とした研究ではありますが、水のなかのミネラルだけでもこうした骨の成長に影響するというわけです。ミネラルの大切さを考えるきっかけとしてもよいのかもしれません。水の浄化装置を使っていたり、市販されているペットボトルの水をいつも飲んでいたりする人は、ミネラル不足につながっていないか考えてみてはいかがでしょう。
<参考文献>
Consumption of water with very low mineral content may compromise bone development in children
https://nutrition.org/consumption-of-water-with-very-low-mineral-content-may-compromise-bone-development-in-children/
Consumption of Very Low Mineral Water Is Associated with Lower Bone Mineral Content in Children
https://academic.oup.com/jn/article/149/11/1994/5542975