足から全身に働きかけることで健康的な毎日を生み出す「足ウェルネスⓇ」というライフスタイルを提唱している足裏研究家の鈴木きよみさん。足裏に表れる表情を読み解き不調の原因を見出す、先生の足相診断を実録レポートします。毎日簡単にケアできるメソッドも教えてもらうので、当てはまる体調の人はぜひ一緒に行ないましょう! 今回のモニターさんのお悩みは「更年期の症状や不眠症」です。更年期に感じやすい不調を整えるためのテクニックをお聞きします。
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20年前の出産状況まで読み取れる足相のすごさ
今回きよみ先生のサロンを訪れたKさんは51歳。普段はカウンセラーのお仕事をされご多忙の毎日を送っているそうです。きよみ先生が最初に注目したのは「かかと」の部分でした。
きよみ先生:「ご出産のときは切迫早産などのトラブルを体験されているようですね」
Kさん:「はい、出産は20年ほど前になりますが、妊娠中に出血があり切迫早産と言われて出産前は寝たきりでした」
きよみ先生:「Kさんの足は子宮のトラブルが起きやすいことを形が表しています」
Kさんの足はかかとが細く、内側に向かってカーブしている形です。
このような足の形の人は、出産時に子宮口が開きやすくなる頸管無力症などになりやすい体質の方が多いそうです。
きよみ先生:「婦人科系のトラブルは、母親から娘さんへと遺伝する傾向がありますので、娘さんたちの出産の際にはぜひ気をつけてあげてくださいね」
足相が過去の出産の状況を教えてくれ、未来の娘さんへのアドバイスへもつながるとは驚きです! 娘さんをお持ちの人は、ご自分のかかとの足相をチェックしておくとよさそうです。
Kさん:「じつは子宮内膜症があり、5年ほど前には子宮腺筋症との診断も受けました」
きよみ先生:「足相をみると、もっと前から子宮腺筋症が起こっていたようです。もともと生理痛が重かったのではないですか? ホルモンの影響を受けやすい体質であることを足相が示しています。」
Yさん:「自分の母の更年期症状がとても重かったので、自分もそうではないかと心配です」
きよみ先生:「今は人生100年時代ですから、長生きの過程で更年期障害はそれまで溜め込んだ毒素を出すための棚卸しと考えてみましょう。むしろ更年期の症状がしっかり出てこないと、のちのちの病気につながることもあります」
悩みの不眠やめまいは、更年期以外の原因も判明
更年期の症状を気にされているKさんですが、日ごろから不眠やめまいにも悩んでいるそうです。
きよみ先生:「不眠の症状は寝つきが悪く、眠りについてもすぐに目が覚めてしまうようですね。足をみると、不眠は更年期による自律神経の乱れが原因ではないようですよ。むしろ、生活リズムが崩れやすく体内時計がくるってしまっていることが原因です。毎日のお食事の時間などは決まっていますか?」
Kさん:「仕事を夜に行なう日もあり、食事も家族が帰ってきてから、というタイミングになるので、日によって時間はバラバラなんです。」
きよみ先生:「ご自分の食事は何時に、とか、寝る時間は何時にするなど、日々の過ごし方にリズムをつけると不眠は直ってくると思います。現代社会では皆さんお忙しい毎日なので、夕ご飯を文字通り夕方にとるのは難しいですよね。20時以降など夜食の時間になってしまってもよいので、毎日大体同じ時間にする、というのが大切です。」
自分なりの生活リズムを決めて体内時計を整えると、眠りに入りやすくなり睡眠の質も高まるそうですよ!
きよみ先生:「めまいについては、耳にある平衡器のバランスを崩しやすく、もともとめまいや耳鳴りが起きやすい体質のようですね」
Kさん:「そうなんです! 急に耳鳴りがしてクラッとすることがよくあります」
きよみ先生:「更年期の時期はそうした症状が強く出やすくなるんですよ」
足刺激によってこうした体質をケアしていくこともできるそうです。さっそく、足刺激のポイントを教えてもらいましょう!
更年期対策に効果的な足刺激テクニック
Kさんの場合は子宮の調子を整えることが大切だそうです。そのためには足裏の反射区の基本的な部位と子宮の反射区をしっかり刺激するのがおすすめです。オイルをつけてから行なうとすべりがよくなり効果的です。
【足裏の基本部位を刺激する】
最初に腎臓・輸尿管・膀胱の反射区を流れで刺激します。手の指角やツボ押し棒を使ってしっかりとプッシュします。
(1)腎臓の反射区への刺激は、指角やツボ押し棒の先でプッシュします。
(2)腎臓から輸尿管の反射区は、膀胱に向かって流すように指角やツボ押し棒を動かします。ゴリゴリとした手応えを感じたら、それをつぶすようなイメージで流していきましょう。
(3)膀胱の反射区への刺激は、指角やツボ押し棒の先でプッシュします。
【足指を刺激する】
足指を1本ずつ刺激します。手の指先でしごくようにするか、ツボ押し棒をゴシゴシとこするようにして刺激します。自律神経の働きが整い全身がポカポカと温まってきます。
【かかと全体を刺激する】
かかとには子宮などの生殖器の反射区があります。全体を刺激してその働きを高めます。
(1)かかと全体を指角やツボ押し棒の先で上下にグイグイと強めに押して刺激します。
(2)かかとの内側と外側の三角ゾーンを指角でこするようにして刺激します。ツボ押し棒を使うときは、頭の太いほうを当てて行ないます。
内側と外側の両方を刺激
きよみ先生の足刺激に最初は悶絶の表情を浮かべていたKさんでしたが、だんだんと痛みが和らいできたようでした。
両足とも全体的に血色がよくなっている
きよみ先生:「Kさんは他の指に比べて親指の太さがしっかりしていて、もともとは生命力の強い足をしています。足刺激を続けることでもっと元気になれるはずですよ!」
Kさんにはこれから足刺激を続けてもらい、更年期の不調や不眠症がどのように変化するか?体験してもらいます。同じような体調が気になる人は、一緒に足刺激を行なってみましょう!
取材・文/牧内夕子 イラスト/湯沢知子
*鈴木きよみ先生に足相診断をしてほしい!という方を大募集します!
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