2月に入り、寒い日が続きます。この季節は風邪やインフルエンザにかかって、体調を崩される人も多いのではないでしょうか。今回は、免疫機能を高めて不調を改善するグルテンフリーライフについて、一般社団法人グルテンフリーライフ協会のフォーブス弥生さんに教えていただきました。
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免疫機能を正常にして風邪・ウイルスに負けない体づくりのコツ
気温が低くなり、空気が乾燥する冬。暖冬とはいえ2月に入り、さらに寒い日が続きます。この季節になると、風邪やインフルエンザにかかって、体調を崩される人も多いのではないでしょうか。また今年は新型肺炎も世界中に猛威をふるっています。
風邪やインフルエンザの原因は、ウィルスの感染によるものです。ウィルスの感染を防ぐには、「免疫力」がとても大切になってきます。免疫力とは、体内に侵入した病原菌やウィルスから体を守り戦い排除する力です。免疫力が下がると、風邪などの病気が治りにくいだけでなく、私たちの体に何かしらの異変や予兆、さまざまなサインが現れます。
この免疫力ですが、7割が「腸」に集まり人体の最大の免疫器官でもあります。腸は食べものを消化し、栄養と水分を吸収します。腸の役割は、主に食べものの消化、栄養分の吸収だけではありません。腸は病原菌や細菌、ウィルスを撃退する免疫細胞が集結しているといわれています。実際に腸が健康であれば、風邪やインフルエンザにかかる割合が劇的に減ります。ウィルスや細菌、有害物質が入ってきたときに腸がブロックし、体内への侵入を防いでくれるからです。ところが、腸の働きが弱まると免疫力も下がり、病気やアレルギーを引き起こすことになります。日ごろから「腸」を意識し、腸内環境をととのえることが大切と言えます。
最新の研究では、小麦や大麦などに含まれる「グルテン」はさまざまな不調と密接に関係していることがわかってきました。このグルテンは、消化器官である小腸に炎症をもたらします。小腸は、栄養素を吸収する働きをしています。その腸がグルテンによってダメージを受けてしまえば、免疫力は下がって病気を引き起こしてしまいます。つまり、免疫機能を正常にすることが、体調不良の改善につながるのです。
では、免疫力を上げるためにはどうしたらよいでしょうか。
バランスのよい食事、十分な睡眠、軽い運動がよいとされています。免疫機能を維持するためには、良質なたんぱく賃、ビタミン、ミネラルが必要です。とくに女性は冷え性の人も多く、私もそのひとりです。「冷えは万病の元」といわれていますが、体が冷えると血液の循環が悪くなり、栄養や酸素を運ぶ機能が低下し、免疫細胞の活性も低下します。免疫機能は、平均的な体温である36.5度の状態で、最も効率よく機能します。
体を温める食べものは、主に冬が旬のものや原産地が北で育つもの、地中で育つもの、発酵食品などです。れんこん、じゃがいも、ブロッコリーに多く含まれるビタミンCは、白血球の働きを強化し、免疫力を高めます。ゴボウ、れんこん、ブロッコリーの食物繊維には、腸内環境のバランスを整え、肌荒れの改善や不要物を排泄する働きがあります。また、にんにく、玉ねぎ、長ねぎに多く含まれる硫化アリルは、一部が体内でアリシンという成分に変化し、免疫力を高める働きがあります。
十分な睡眠も免疫力を保つ健康の要です。ある研究によると、睡眠時間7時間未満の人は、8時間以上の人に比べて約3倍風邪にかかりやすくなったという結果になりました。睡眠は美容だけでなく、免疫にとっても重要となります。(データ:Arch InternMed.2009;12;169,1:62-7)
日常生活のちょっとした心がけで免疫力アップできます。十分な睡眠とバランスのよい食事を規則正しくしっかりととり、この冬を乗り切りましょう。