「株主優待で生活している!」というテレビ番組や雑誌での特集を見たことのある人もいるかもしれません。そのため、株主優待といえばなにかもらえるというイメージがあります。お得なら自分もやってみたいと思うけど、どういうものかイマイチよくわからない、という人も多いのではないでしょうか。今回はそんな株主優待について、ファイナンシャルプランナーの横川楓先生に教えていただきました。
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そもそも株主優待ってなに?
株主優待は、簡単に言えば企業が自分の会社の株を持っている人に対して渡すプレゼントのようなものです。株主優待だけが買えるということはできません。つまり、まずは企業の株を買うという投資をすることが前提なんです。株主優待のためだけに株を買うのももちろんアリですが、株を保有するということはその株の値段が上がったり下がったり、株自体の価値の変動によっては、株主優待はもらえたとしても、株を買ったお金という面では損をしてしまうということに注意が必要です。
どうすれば株主優待はもらえるの?
株を持っていれば株主優待がもらえるなら、ほんのちょっとだけ買って優待をもらいたいところですが、悲しいことにそうはいきません。株主優待をもらうために必要な株式数が会社によって決められているので、まずはその数の株を買う必要があります。
また、「権利付最終日」までに株を購入しないければなりません。その日を過ぎたら一生株主優待をもらえない、というわけではありませんが、タイミングを逃すと次の株主優待がもらえる日まで長い間待たなければいけなくなってしまいます。
株主優待をもらうには必要な株数と権利付最終日に注意して株を購入しましょう。
どんな株主優待があるの?
株主優待の種類はさまざまです。食べものから自社グッズ、アクセサリー、商品券のほか、テーマパークの入場券、舞台や映画のチケットなどが手に入る優待もあります。化粧品の詰め合わせなどもうれしいですよね。好きな食べものやグッズ、化粧品などを販売している会社の株主優待をまずはぜひチェックしてみてください。
持っている株の数によって株主優待が豪華になったり、中には株主優待はすごい豪華だけどその分必要な株数を買うためにかなり高額が必要だったり…。なかなかほしい株主優待と予算が合わなかったりすることもあります。
株主優待は株式投資のおまけみたいなものです。そのおまけがどうしてもほしいのであれば、株主優待目当てで株式自体の価値を無視してもいいのですが、いくら豪華な株主優待でも株自体で損をして金銭的にはマイナスというのはせっかくのお得さも意味がなくなってしまいます。また、お金がないのに何万円も株主優待のために株を買うというのはもちろんNGです。株主優待目当ての株式投資は、ある程度余剰資金で気ラクに出せる分のお金を使いましょう。
これから成長する会社や、応援したい会社など株式自体の価値も考えながら、自分に合った株式と株主優待を見極めていきましょう。
イラスト/うつみ ちはる