数百種類もあるアロマオイルにはたくさんの香りや効果効能があります。おうちの中をいい香りで満たし、今よりももっと気分よく過ごしませんか? アロマテラピーでおうち時間を充実させる方法をご紹介する企画、今回は「部屋ごとにおすすめのアロマオイル」とその楽しみ方をアロマライフデザイナーの小田ゆきさんにお聞きしました。
Contents 目次
部屋ごとに香りを楽しむポイントとは?
家の中でアロマテラピーを心地よく楽しむには、それぞれのスペースの役割に合わせて香りを選ぶのもひとつのアイデアです。たとえば、リビングと玄関では、その空間の用途や広さが違いますよね。その空間に合わせて香りや楽しみ方を変えることで、居心地のよさが格段にアップします。
まずは、それぞれの部屋に合った香りを選び、楽しむためのポイントをご紹介します。
1.部屋で過ごす目的
家の中の空間にはそれぞれ役割・用途があり、その役割に適した香りを選ぶと、より居心地のいい空間が作れます。「どんな雰囲気の空間にしたいか」ということを考えてみましょう。さらに、リビングや寝室のように長時間過ごす空間では、その部屋で「どのように過ごしたいか」、自分のなりたい気分に合わせて香りを選ぶのもいいでしょう。
2.一緒に過ごす人
部屋で誰と過ごすのかも大切なポイントです。自分ひとりなら、自分の好みの香りを選べばいいのですが、家族が一緒に過ごすリビングなら、家族みんなが好む香りを選びましょう。せっかくのアロマテラピーも、好みの香りでないと逆にストレスになってしまうので、一緒に過ごす人も心地よいと感じる香り選びを心がけるといいですね。
3.部屋の広さ
香りを楽しみたい空間が広いか狭いかによって、アロマオイルの香らせ方も変わります。リビングなどの広い空間では、香りの拡散力が高いミスト式やネブライザー式のアロマディフューザーがおすすめです。玄関などの狭い空間なら、アロマストーンや重曹に香りをしみ込ませて置いておくだけでも香りが広がりますが、空間の広さに加え、香りを持続させたい時間など用途に合わせてお好みのディフューザーやアイテムをとり入れてみてください。
これらのポイントを参考に、部屋ごとの香り選びをしてみてください!
【リビングに】リラックスしてくつろげる香り
家にいるときはリビングで大半の時間を過ごす人も多いはず。家族がいる人はくつろぎの空間でもあるので、家族みんなで楽しめる香りを選びましょう。
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甘く優しい柑橘系の香り
・オレンジスイート
・ベルガモット
森林浴などのやすらぎを感じさせるウッディ系の香り
・ヒノキ
これらの香りをリビング全体に広げるなら、ミスト式やネブライザー式のアロマディフューザーを使用しましょう。最近のアロマディフューザーは、素材や色、形もさまざまなので、リビングのインテリアに似合うデザインのものを探してみるといいですね。
【寝室に】リラックス効果が高く眠りを誘う香り
寝室は心身を休ませるための大切な場所。リラックス効果が高く、眠りを促してくれる香りを選べば、質のいい眠りにつくことができます。家の中でもとくにプライベートな空間なので、自分の好きな香りを選ぶのもいいです。
リラックス効果のあるフローラル系の落ち着いた香り
・ラベンダー
・ゼラニウム
・カモミール・ローマン
・イランイラン
甘さのある柑橘系の香り
・オレンジスイート
・ベルガモット
・マンダリン
強すぎる香りはかえって眠りを妨げてしまうこともあるので、寝室ではほんのりと香らせるのがポイントです。ティッシュやコットンにアロマオイルを1~2滴たらして枕もとに置くと、香りに包まれるようにして眠りにつくことができます。
【洗面所に】清潔感を高める香り
洗面所はカビや雑菌が発生しやすく、狭い空間なのでニオイがこもりやすい場所です。消臭作用や抗菌作用の高い香りを選べば、さわやかな香りを楽しみながら清潔に保つことができます。
清潔感のあるスッキリとした香り
・レモングラス
・グレープフルーツ
・ペパーミント
・ユーカリ
・ローズマリー
また、洗面台には鏡があり、毎日の身だしなみを整えるための空間でもあります。スキンケアやメイクをしながら気分を上げたい、というときには、「ゼラニウム」などの華やかなフローラル系の香りもおすすめです。
狭い空間に香らせるときにおすすめなのが、アロマオイルをたらすだけのアロマウッドやアロマストーンです。電源が必要なく省スペースで楽しめますし、自然に香りが揮発していくので香りがほのかに広がります。
このあとご紹介する「アロマ芳香剤」を作って置いておくのもおすすめなので、ぜひお試しくださいね。
【玄関に】「家の顔」を意識した香り
玄関は家族が出入りするのはもちろん、お客様をお迎えする空間であり、いわばその家の顔とも言える場所です。気持ちが明るくなるような柑橘系の香りや、華やかな印象のあるフローラル系の香りが似合います。
明るい気持ちになれる香り
・オレンジスイート
・グレープフルーツ
華やかなフローラル系の香り
・ゼラニウム
・ラベンダー
ほかには、ほっと落ち着く気分になれる「ヒノキ」も玄関にぴったりです。
アロマウッドやアロマストーンを置いたり、人の動きを感知して香りを拡散したりすることができるセンサー式のアロマディフューザーで香らせるといいでしょう。
【キッチンに】食材となじみのある香り
生ゴミ臭やこもったニオイが気になるキッチン。そんな気になるキッチンのニオイ対策として、アロマをとり入れてみましょう。料理をする場所なので、抗菌・消臭作用のあるものや、食べものとしてもおなじみの柑橘、ハーブ系の香りがよく合います。
食材に近いイメージの香り
・レモン
・グレープフルーツ
・ペパーミント
・ローズマリー
以前の記事でご紹介したアロマ消臭剤やアロマ芳香剤を置いて香らせましょう。
【トイレに】ほのかでスッキリとした香り
トイレはいつもクリーンに保っておきたい場所。抗菌、消臭作用があり、清潔感のある香りがおすすめです。また、トイレは狭い空間なので、香りは控えめにするのがよさそうです。
清潔感のあるスッキリとした香り
・レモングラス
・グレープフルーツ
・ペパーミント
・ユーカリ
・ラベンダー
ニオイがこもりやすい場所なので、アロマ消臭剤にしてほのかに香らせるといいですね。
保冷剤を使ったアロマ芳香剤の作り方
洗面所や玄関など、狭い空間でも程よい香り立ちが楽しめる、アロマ芳香剤の作り方です。ジェル状の保冷剤の中身を再利用して簡単に作れます。保冷剤のほかに、重曹で作るのもおすすめです。
【準備するもの】
・アロマオイル:5~10滴
・ジェル状の保冷剤:50g
・ジャムの空きビンなどのガラス容器やお皿など
・ビーカーなどの計量できるもの
【作り方】
【1】ガラス容器やお皿などにジェル状の保冷剤の中身を50g入れる。
【2】アロマオイルを5~10滴加えてよく混ぜる。
ジェルの中に造花を入れたり、容器をレースなどでデコレーションしたりすれば、インテリア小物として飾って楽しむことができますよ。造花のほかにも、貝殻やガラス細工などを入れるのもおすすめです。
1週間ほどで保冷材の水分が蒸発してきますが、少し水を足せば保冷材がジェル状に復活します。香りが弱くなってきたら、アロマオイルを足せばふたたび香りが楽しむことができます。
また、香り持ちは使う精油の種類によって異なるため、保冷剤が乾燥してジェルがなくなってきたタイミング(1,2週間)で交換してもいいでしょう。
※造花の素材がプラスチックの場合、精油が触れると溶解したり変色したりする恐れがあります。
部屋ごとに香りを変えれば出入りするたびに気分も変わり、よりおうち時間が楽しめるはず! ぜひお試しください。
取材・文/ 牧内夕子
画像提供:AROMA LIFESTYLE https://aromalifestyle.tokyo/