どの仕事でも繁忙期になると、どうしても避けられない残業。働いた分きちんと残業代をもらいたいところですが、なんだかんだサービス残業が多くなってしまっているという人も少なくないはず。ですがサービス残業は、最終的にはいろいろな側面から、お金の面でとってもマイナスに繋ながってしまうのです。お金の専門家の横川楓さんに、サービス残業のお金のデメリットを教えていただきました。
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体を壊すと医療費もかさむ
まず激務を続ける生活をしていると、どこかで体調を崩してしまう日がきます。自分は大丈夫と思っていても、ダイレクトに体の不調にくることもあれば、精神的な不安から徐々に体を壊していく…ということも。会社員であれば、体調不良で長期の休みをとった場合傷病手当金など収入を保障する制度もありますが、お給料の満額が出るわけではありません。また、病院に行って薬をもらうと当然ですがお金がかかります。通院のたびに何万というお金がかかるわけではないですが、ちりも積もれば決して安い金額というわけではありません。健康であれば本来かからないお金が、健康じゃなくなることでかかってしまい、金銭的負担も増えてしまいます。
サービス残業ばかりだと約100万円損しているかも
本来であれば、決められた勤務時間外や休日、深夜に働くと、その時間に働いたお給料に対して何%の割増率というのが決まっています。簡単にいえば、いつものお給料の1時間あたりの金額よりも、決められた時間以外の労働は高いお給料がもらえるんです。もともとの毎月のお給料の金額にもよりますが、残業代がもらえていないせいで、年間100万円損しているなんてこともあり得ます。もったいないですよね。
働きに見合ったお金がもらえてないなら即転職!
サービス残業が当たり前の会社だと、本来なら残業代がもらえるはずだということを訴えても、認めてもらえないこともあります。もちろん労働基準法で決められていることを破っているのであれば、それはいけないことです。払ってもらえていない残業代を払ってもらうのであれば、労基署や弁護士さんなどに相談をする必要があります。
働きに見合ったお金がもらえていないのであれば、そこはいい職場ではありません。先ほどお話ししたとおり、残業代がもらえないことによって、お金の面でとっても損をしてしまいます。まずはお給料がきちんともらえる職場に転職しましょう。
体調も崩して医療費もかかり、働いてもお金が全然増えていかないという負のスパイラルに1度ハマると、毎日の生活に必死になりなかなか新しい行動を起こすやる気も起きず、金銭的に損をしている状態から、抜け出せなくなってしまいます。ちょっとでも違和感を感じたら、環境を変えるのがいちばんです。マイナスな環境に慣れて動けなくなってしまう前に、よりよい環境に行けるよう行動していきましょう。
イラスト/うつみ ちはる