紅茶をおいしく飲んだあとも、茶殻からはいい香りが。リラックス効果やダイエット効果などさまざまな働きのある紅茶の成分は茶殻にも残っているはずなのに、捨ててしまうのはちょっともったいない! そこで、日本紅茶協会認定ティーインストラクターの森田麗子さんに茶殻を活用した美容法を教えてもらいました。
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紅茶の茶殻パックで目元もすっきり!
「紅茶の茶殻で目元をパックすると、目の疲れをやわらげる効果があるといわれているんですよ」と森田さん。
目元パックは、水分がたれない程度のしめった状態の茶殻をガーゼでくるんだものを2つつくり、それを1つずつまぶたの上に乗せるだけ。リーフ状の茶殻でも、飲んだあとのティーバッグもOK。リーフ状の茶殻の場合は、お茶やだしパック用の小袋を使うと便利です。
紅茶パックは、冷たい状態でも、温かくしてもいいのだそう。
「ひんやりしたパックであれば、目がすっきりするので、朝起きたとき目がはれぼったいなんていうときに使うと効果があります。また、紅茶パックを温めて使うと、目の周りをじんわり温めて緊張感をほぐし、疲れを癒してくれます。市販の温めるタイプのアイマスクがありますが、あれと同じような効果ですね」と森田さん。
温める場合は、あまり熱くしすぎないように注意! 人肌くらいの、じんわり温かい程度の温度がおすすめです。
足湯に加えれば、殺菌作用でニオイも解消!
ほかに、「足湯がおすすめ」なのだとか。足のニオイは雑菌の繁殖が原因なので、殺菌作用がある紅茶が効果を発揮するのだそう。
「茶殻をお茶パックに入れて、足湯用のお湯に入れてみてください。茶殻でなくても、飲み残してしまった紅茶や、出がらしになってしまった茶葉で紅茶をいれてそれを足湯用のお湯に入れてもいいと思います。また、飲むには古くなってしまった茶葉があったら、それで紅茶をいれて足湯用のお湯に加えてもいいですね」と森田さん。
濃さは自分の好みでいいけれど、あまり濃くしすぎると足に紅茶の色がついてしまうので要注意!
「体は洗い流せば大丈夫ですが、タオルや洗面器などに濃い茶液がつくと色がついてしまうことがあるんです。とくに白など色の薄いものには色がつかないように気をつけてください」と森田さん。
お湯に混ぜて使うので、足湯に使う場合は、紅茶の香りはちょっと弱め。なので、お湯にアロマなどの香りを加えても楽しむという方法もあります。
「もともと香りがついているアールグレイなどの紅茶は、そのままでも香りを楽しめるかもしれません。ほかの、香りのついていない紅茶の場合は、お気に入りのエッセンシャルオイルなどを加えると、アロマテラピー的な効果も得られると思います」と森田さん。
ヘアケアのほか、うがいやサシェにも!
森田さんは「ほかにもいろいろな使い方があるんですよ」と、思いがけない活用法も教えてくれました。
「髪の毛にもいいといわれているので、ヘアトリートメントとして使えます。シャンプーのあと、紅茶の茶液で髪をすすぎ、5~10分くらいおいてから洗い流します。これだけで、髪がつやつやになるんです」と森田さん。
「紅茶の殺菌作用を活かすなら、“紅茶うがい”もおすすめです。紅茶の殺菌効果で、風邪も予防できるといわれています。普通に飲む紅茶ではもったいないので、出がらしになった茶葉で紅茶を入れて使ってください。それでも十分効果があります」と森田さん。
紅茶には、殺菌作用だけでなく消臭効果も。消臭効果を活かすには、茶殻を乾燥させてポプリのように使うそうです。
「乾燥させた茶殻を小袋に入れて、サシェ(香り袋)をつくるのがおすすめです。しっかり乾燥させた茶殻をお茶パックに入れ、布の小袋に入れるか、小さな布で包んでひもやリボンでしばります。茶殻には、好みで市販のポプリを加えたりしてもいいですね。それをベッド周りなどに置いておけば部屋のニオイを吸収してくれますし、クローゼットに入れておけば服のニオイなども吸収してくれるんですよ」と森田さん。
茶殻になっても美容に役立つ使い方がこんなにあるなんてびっくり! 飲んだあとの茶葉を使えばいいのでお手軽に試せるのもうれしいところ。おいしく紅茶を飲んだあとに、ぜひ試してみてください。
Top撮影/鎌田真由(フードコーディネーター) 文/小高希久恵