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今、環境対策への熱が高まっているイタリア。ミラノきってのお洒落ゾーンとして知られるナヴィリオ地区に、ブルーを基調とした未来的なインテリアが目を引くカフェ&レストラン「TURBO(トゥルボ)」があります。料理やカクテルがおいしいのはもちろん、ポストコロナの新しい世界を意識し、消費エネルギーから食材、メニューに至るまで、さまざまな面でのサステナブル対策を大きな課題として掲げている、このお店の魅力をご紹介します。
EU(ヨーロッパ共同体)は新型コロナ禍による経済ダメージの立て直しを図るために「欧州復興基金(リカバリーファンド)」という基金を創設しました。この基金は、その投資先を「グリーン」や「デジタル化」の推進を目標とした団体などにあてているため、「グリーンリカバリーファンド」とも呼ばれています。この基金をEU内で最も多額支給されるイタリアでは、今、環境対策への関心が高まっており、新しくできる商業建築物ではサステナビリティに配慮した設備投資がなされているところも多くあります。
代表的な店のひとつともいえるのが「TURBO(イタリア風の発音では“トゥルボ”)」。2020年7月、ミラノが第一回目のロックダウン明けした直後にオープンしたこのレストラン&カクテルバーは、ポストコロナの新しい世界を意識し、消費エネルギーから食材、メニューに至るまで、さまざまな面でのサステナブル対策を大きな課題として掲げています。
ミラノきってのお洒落ゾーンとして知られるナヴィリオ地区にあるこの店は、ブルーを基調とした未来的なインテリアも人気。600m2の広大な店は、レストラン&カクテルバーとしてだけでなく、ワークショップやイベントなどのスペースとしても使われています。
「TURBO」で消費するエネルギーは、CO2排出量を削減するために、太陽エネルギーや風力発電など、再生可能資源を使用。食材に関しても、ゼロマイル運動を推奨し、輸送エネルギーのかからない地元の生産者からとり寄せたものにこだわっています。
そんなメニューは、ミラノ風リゾットやトマトソースのパスタなど、伝統的なイタリアンをベースに現代的なアレンジを加えたもの。特にピッツァとフォカッチャは人気で、それぞれが別の発酵方法を用いて作られているとか。

さらに、この店の自慢はなんと言ってもカクテル。この店ならではの独創的なカクテルが楽しめます。
ちなみにドリンク類にはノープラスティックを徹底し、ストローは極力避けるとともに必要な場合は再生資源から作られたものを使用。おいしくてお洒落なだけではダメ、環境にも配慮していないとミラノの飲食事情は勝ち抜けない時代になっています。
「Turbo」ウェブサイト
https://www.turbomilano.com/
取材・文/田中美貴 写真提供「Turbo」
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ホリコミュニケーション/編集者
ホリコミュニケーションLLC
2007年より海外企画編集会社を設立。ハワイにオフィスを設ける。アメリカ、イタリア、イギリス、スペイン、アジアなど50名ほどのライターを登録、世界の情報を日本の雑誌、ウェブマガジン等へ提供している。www.horicomm.com
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