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脳は自分が選んだことに責任を持とうとするからこそ、“私が選ぶ”ことが大事。~モデル高山都×マインドトレーナー田中よしこの大人女性のモヤモヤ解決対談2~
FYTTE × GetNavi webが展開する「カラダ、ココロ、整う」プロジェクト。シーズン3のアンバサダーである高山都さんが、マインドトレーナーの田中よしこ先生にメンタルの保ち方についてのお悩みを相談する対談企画を実施。2回目の今回のテーマは、「自分で選ぶということ」。決められず、だれかに選択を委ねてしまうことってありませんか。
Contents 目次
脳にベストバランスをインプットさせよう
高山さん 夫との出会いによって変わったと言われることが多いんですが、結婚によって緩急の“緩”のほうを得られたかな、と思っています。スピード調整用のレバーができたような。仕事が終わっても、まだまだ戦闘モードが続いてしまうことはありますが…。
田中先生 仕事の戦闘モードが抜けないときには、楽しそうに帰ってみたらどうでしょう。お話を伺っていて、高山さんのキーワードは「楽しむ」なのかな、と思いました。高山さんの「なりたい自分」は楽しく過ごす自分で、さまざまな活動を通して広げる人なのかな、って思うんです。楽しく過ごすことで、脳もそれがベストバランスだとインプットしてくれますよ。
高山さん 脳がですか。
田中先生 ブラッシュアップしながらベストをキープするように過ごしていると、脳がその人にとってのベストバランスを見つけてくれるんです。すると、ズレにも気がつけるので、またベストに戻れる。無理を続けているとまずベストが見つからないので、イライラや違和感はずっとそのままになってしまうんですね。私も30代後半になってようやくベストバランスが見つかりました。
高山さん 脳が気づくことが大事なんですね。バランスといえば、これまでの自分のことを振り返っても、休むことって大事だな、って感じています。私は、20代のときに忙しさを手に入れられなかったので、30歳を過ぎてお仕事が順調になってきたときに、「休むことがもったいない」「休みたいなんて私が言えることではない」と思っていました。でも、人だからあまりに忙しすぎるとダメになってしまいますよね。いまは、休むことと働くことの“緩急”をつけることで、仕事の効率が上がる、モチベーションが上がるっていうことを実感しています。
田中先生 休む自分に「許可」が出せたんですね。そっちのほうがいいことだということに、「腹落ち」できたんだと思います。でも、ベストバランスは変わるもの。ベストバランスが見つかったからといって、それを死守するのではなく、「あれ、なんか違うな?」と違和感を感じたら、またそのときの自分のベストバランスを何度でも見つければいいんです。
脳は自分が選んだことに責任を持とうとする
高山さん これまでは「40歳だったらこうあらねば」ということにとらわれていました。あれもこれも「ぜんぶ欲しい」って。いまは、みんなそれぞれのペースがあるよね、パターンもいろいろだよねって思います。仕事も友だちも選んできたし、このなかで楽しめばいいというマインドに変わってきています。
田中先生 自分のことを理解して生きている人は、何があっても、思っていないようなことが起こっても、「最高の自分が出した結果だから仕方がない」と思えるんです。それが、「最高の自分軸がある人」。
高山さん いまも葛藤はいろいろありますが、理想の着地点はそこですね。
田中先生 大事なのは、「私が選んだ」ということです。人の意見によって出した結果だと「あの人が言ったから」という言い訳をしてしまうんです。脳って自分が選んだことに対して責任を持とうとするので、大切な決断は必ず「自分で選ぶこと」、これに尽きます。
高山さん 「人じゃなくて私が選ぶ」というのは、私が10代のころから大事にしてきたことなんです。失敗しても成功しても、責任は自分。自分で選んだ道の先が行き止まりだったら、戻って別の道を探せばいいじゃないですか。だれのせいで、あーなったこーなったなんて言っているのは時間がもったいないです! 失敗したらしたで学びがありますし、経験として活かしていけたらいいですよね。
田中先生 人にしてもらうことって受け身だから、脳の使っている部分が少ないんですよ。そういう意味でも、自分で選ぶことってすごく大事です。
高山さん 心身のバランスを崩していたとき、ふと「自分のことを変えるのは自分しかいない」「変えなきゃ」って思ったら、ギアがグッと入ったんです。それがだれのアドバイスというわけではなく、自分の選択だったからですね。その瞬間、視界が変わりました。結婚もそうですが、自分が選んだことは大事にしたいと思いますよね。
田中先生 高山さんにとって、結婚は本当に大きな転機のようですね。ところで、ご主人様のどんなところに惹かれたんですか?
高山さん 「この人、純度が高いな」と思いました。夫と出会ったころ、自分の透明度が下がっている感じがしていて、自分を浄化したい、クリアにしなくちゃという「自分改革中」だったんです。だから、この人といたら私はやわらかくなっていくかもしれない、無理をしない自分でいられるんじゃないかと思ったんです
田中先生 自分がほしいものを持っているところに惹かれたんですね。
高山さん リスペクトもあり、似ているようで全然違っていておもしろいなとも思いました。
田中先生 そのとき、高山さんの感度が広がっていたんですね。高山さん、感性の人だから。
高山さん ふふっ、「感度を広げる」っていいですね。夫は自分と対極にいる人だから、「おや?」と思うこともありますが、お互い少しずつ歩み寄っていって凹凸が隙間なくはまったな、という感じがしています。
—”感度を広げた”ことによって、自分にぴったりのパートナーを見つけることができた高山さん。自分自身を知る、理解することの大切さを改めて気づかされたエピソードでした。次回のインタビューでは、これまた悩み深い対人関係のモヤモヤについて、じっくり深堀していきます。
<プロフィール>
高山都/1982 年生まれ。FYTTE × GetNavi webが展開する「カラダ、ココロ、整う」プロジェクト・アンバサダー。モデル、女優、ラジオパーソナリティーなど幅広く活動。趣味は料理とマラソン。「#みやれゴハン」として料理やうつわなどを紹介するインスタグラムが人気。 趣味のマラソンでは、横浜マラソン2016を3時間41分で完走の記録を持っている。著書『高山都の美食姿』(双葉社刊)シリーズ1~4も好評発売中。Instagram:@miyare38
田中よしこ/マインドトレーナー。トランスフォーメショナルコーチ®。心理学や脳科学、コーチングなどを組み合わせたメソッドで、これまでにのべ7000人以上の思考の整理や自信回復をサポート。著書に『自分の気持ちがわからない沼から抜け出したい 仕事・恋愛・人間関係の悩みがなくなる自己肯定感の高め方』(KADOKAWA)など。株式会社コレット 代表取締役。
撮影/田辺エリ ヘア&メイク/鎌田真理子(高山さん)取材・文/馬渕綾子