バービー人形といえば、誰でも知る“アメリカを象徴する人形”として世界中で愛されていますよね。
バービーは1959年にアメリカで誕生し、今年生誕60周年を迎えました。そして、その記念すべき年にふさわしく、新しいタイプが登場することが発表されたのです。
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アメリカを象徴する「バービー人形」もダイバーシティ!
バービー人形は、もともとスタイル抜群で金髪のとんでもない美女でした。その姿に憧れた少女も多かったでしょうけれど、なかには自分自身の姿とバービーの姿との大きな違いのせいで、完璧すぎるバービーに親近感が感じられなかった人もたくさん居たはず。
でも、最近のバービーは違うのです。2016年1月から、バービーシリーズはダイバーシティー(多様性)とインクルージョン(包括性)を重視して、肌の色や体型などの違うさまざまなタイプのバービーを作り出してきました。そして誕生60周年の今年の6月には、車椅子を使うバービーと、義足の取りはずしが可能なバービーが誕生するのです。
義足タイプのバービーは、13歳の活動家ヨルダン・リーブスさんとバービーを手がけるアメリカの玩具メーカー マテル社とが一緒に開発したもの。
リーブスさんは生まれつき左腕がなく、今回の機会に「多くの子どもたちが義足の人形と出合うチャンスをくれて、ありがとう!」と喜びを語っています。
そしてじつは、マテル社が車椅子のバービー人形を販売するのは、これが初めてではありません。1997年にはバービーの友だちとして「車椅子のベッキーちゃん」という人形が発売されていたのですが、その発売後に車椅子がバービーハウスに入らないという問題が発生したのです。それが「配慮が足りない」というバッシングにつながり、2017年には発売が中止されるという騒動になってしまいました。
今回の車椅子バービーは、身体障害者用に設計されたものをモデルに専門家と共同設計されたと言うので、バービーハウスのバリアフリー問題をきちんとクリアにしたデザインになっているはず。
誕生60周年の今年に登場するのは車椅子バービーと義足バービーだけでなく、ブレイドヘアーもあり、いろいろな体型の人形も発売されるそう。
ただ、日本では車椅子バービーのみ発売予定で、義足バービーの発売はないそうなのが残念です。(これらバービーの日本での具体的な発売日はまだ未定だそうです)
最後にもうひとつ。2017年にバービー人形がLGBTQをサポートをする
「Love Wins(愛は勝つ)」Tシャツを着たバービーの写真を公式インスタグラムに投稿したことも注目すべきできごとでした。このTシャツを着たバービーを発信することで、バービーがセクシュアルマイノリティーの人たちをサポートする姿勢を示したからです。そしてマテル社は 「私たちは、多様性や思いやり、そして互いの違いを受け入れる”インクルーシブ”(包括性)を大切にするブランドです。」とコメントしました。
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©Barbie@Barbiestyle バービー・スタイル インスタグラムより
写真・文/田中史子、ホリ・コミュニケーション