CATEGORY : ライフスタイル |マネー
30代でも家は買うほうがいい? 持ち家と賃貸のメリット・デメリット #大人女子のマイルド貯蓄
子どもの頃に思い描いた大人の生活。もしかすると、その舞台はマイホーム(持ち家)だったかもしれません。けれど、時代は変わり、家を買うことに対する考え方は変わってきているようです。将来について不安になるようなニュースが飛び交う令和の時代でもやっぱり家は買ったほうがいいの? それとも一生賃貸のままでいいの? ファイナンシャルプランナーの横川楓さんにお話を伺いました。
Contents 目次
金銭的な余裕がないなら家の購入は要検討
家を買ううえでまず気にしなければいけないのが、自分の金銭的な余裕です。家を買う場合、何十年ものローンを組んで一定額を毎月返済し続けなければなりません。賃貸であれば何か収入が減るようなことがあったときに家賃の安いところへ引っ越すなどして生活を立て直しやすいのですが、将来資産として残るというメリットは大きいとはいえ、ローンは1度組んだら払わないという選択肢がとれなくなってしまいます。貯金も少なく、収入も安定していない状況なのであれば、まずは家という大きな買いものをするよりも、賃貸での自由度を生かし、自分の資産を安定することに重点をおきましょう。
また、今後、結婚・出産などを経てライフスタイルの変化があると、夫婦がふたりで住む家と子どもが生まれてから家族で住む家では、間取りや利便性なども変わっていきます。家を買ってしまうと簡単に住み替えることはできませんが、賃貸なら勤め先や学校へのアクセスに合わせて引っ越すなど、家族や生活の状況によって環境を変えることもできるのが賃貸のメリットのひとつです。
家を買ってもすぐには自分のものにならない!?
持ち家は商品が手元にあるので自分のものになった気がしてしまいますが、厳密にはすぐには自分のものにはなりません。ローンを完済して、やっと自分のもの。しかし、ローン以外にも固定資産税の支払いであったり、水道や電気の故障など、家の修繕費の支払いが必要となる場合もあります。家を買う=毎月のローンだけで手に入るというわけではなく、ほかの支出も続いていくのです。
賃貸であれば、修理などは基本的には全部管理会社がやってくれることでしょう。家賃にプラスして毎月管理費を支払わなければなりませんが、そういった家の中のトラブルだけではなく、ご近所とのトラブルなども管理会社に相談することもできます。
しっかりと貯金&生活を安定させることが大切
とはいえ、やはり老後、仕事を引退してまで一生家賃を払い続けるのか…と思うと、不安な人も多いかもしれません。結婚をして共働きであれば収入もふたり分。そうなったときにふたりで住む家を買うことを考えたり、転職などをして収入が安定し、貯金も満足にでるようになったら自分用のマンションを購入することを考えてみたり、ライフスタイルの変化に合わせて将来的に家を買うという選択肢を考えるタイミングももちろんあると思います。
ですが、今お金に余裕がないのであれば、はじめにすべきことは家を買うことを考えるよりも、自分の経済的基盤をかためることです。家は一生の買いものです。買うのであれば、毎月の返済が不安にならないくらいお金に余裕をもって、いいタイミングに好きな家を買うのがいちばんです。そういった将来のことを念頭に置きつつ、そこに向けてしっかり貯金をしたり、お金を増やす何かをはじめてみたり、まずはお金に余裕ができるまで、自由度のある賃貸で環境を整えていくことを優先しましょう。
イラスト/うつみ ちはる